冬の道東プチ遠征 第二弾(その1)

プロローグ

 今年の2月3日“冬の道東プチ遠征 第一弾”という記事を書いた。普通 ドラマでも映画でも、人気があり、リクエストがあってPart2を作成した後で、便宜上前作をpart1ということはあるが、いきなりpart1を作るということはしないと思う。ところがFieldには目論見があった。昨年4月22日に紋別 市でガリンコ号の写真を撮ったのだが、その時“コイツに乗って、氷の海を走ってみたい”と思ったのだ。その希望を実現すべく、紋別 市に流氷が現れるのをてぐすねひいて待っていた。そして先週ついに流氷が接岸した。決行日を2月17日と決め、地元のMさんに予約をしていただいたのだが…

 

氷上から見た街(2007.02.17 紋別市

 15日、16日と紋別には雪が降った。それでも17日の天気予報は晴れ。何の心配もしていなかったのだが、16日は強風が吹き荒れた様子。午後になってMさんから連絡が入った。風で流氷が沖に流されたというのである。しかもその情報は、わざわざ流氷センターに問い合わせてくれての報告だった。うーむ、どうしよう!
 Fieldは、流氷の向こうから昇る朝日を撮りたいと考えていた。しかし、肝心の流氷が無ければ、単に海から昇る朝日だけになってしまう。それでは、紋別 まで行く意味が無い。最悪流氷だけでも撮影出来たら…と考え、6時出航の便をキャンセルしていただき、代わって7時15分のチャレンジ便に予約を入れていただいた。通 常ガリンコ号の乗船時間は1時間なのだが、チャレンジ便は流氷を求めて最大2時間まで足を延ばしてくれる。
 これで安心と思っていたら、まだ問題が続いた。予定では仕事終了後、仮眠して、夜中の2時に出発するつもりだった。しかし、仕事にケリが着かない。終わってみたら12時少し前。とりあえず横になったが、このまま眠って果 たして2時前に起きることが出来るだろうかと不安が過ぎる。いやいや、ヤバイかも知れない!むっくりと起き上がって慌てて準備をし、午前1時自宅を出発した。

 

ガリンコ号からの眺め(2007.02.17 紋別市

 十勝管内の路面状況は良好。雪もなく乾いた路面 であったが、陸別町の辺りから状況が変わった。路面は圧雪で、オホーツクに近づくに連れ道路脇の雪の壁が高くなっていった。そして至る所で、夜を徹しての除雪作業が行われている。ただ上空の星の数だけが救いとなった。
 5時少し前、紋別道の駅のrest roomに立ち寄ってからガリンコ・ステーションに到着したが、まだまだ世の中真っ暗!途中で買っておいたおにぎりとお茶で朝食を摂る。空きっ腹で乗ると、きっと船酔いするだろうから…。間もなくFieldが最初乗船予定だった、6時の便に乗る人達だろう。ポツポツと駐車場に車が入ってきた。
 夜も白んで来たので、海の様子を見ると…あれ?流氷来てるじゃん!最初の予定通 りで良かったのかもと思うが、今更ジタバタしても仕方ない。でも、待てよ。もしかして、view pointさえ見つけることが出来たら。未だ流氷の向こうから昇る朝日の写真は撮影可能かも知れないと思い、慌ててそれらしき場所を探すが、ことごとく除雪による雪の壁に阻まれて、断念!しかし、ちらりと見えた東の空には帯状の雲があり、あれでは日の出の写 真も難しいかも知れない。だとしたら、1便遅くしたのは、必ずしも失敗ではないだろう。

 

オホーツクタワー(2007.02.17 紋別市

 駐車場に戻りシートを少し倒して休んでいたら、少し離れた左前方に白い車が止まった。車の主は、何やら慌ただしそうに、車から降り小走りでガリンコセンターに入って行った。ん?待てよ…もしかしたらあれはMさんかも知れない。そう思い携帯を掴むが、とりあえずメールを入れてみる。しばし時間が経過…返事がない。なーんだ人違いかと思っていたら、その車の主がまた現れ、ドアを開けてガサゴソと何やら捜し物をしている様子。何やってるんだろう?あの人…。そう思う間もなく、Fieldの携帯が鳴った。あら、Mさんからだわ!
 少し話してから気づくと、先程の車の主は運転席に乗り込み、そのシルエットが、どうも電話をかけているように見える。“もしかして、Mさん、白い車ですか?”どうやら車に置き去りにした携帯を探しに戻ったと解釈すれば、合点が行く…。なるほどね、Mさん、かなりのおっちょこちょい(失礼)とお見受けいたします(笑)ガリンコ・ステーションに入ると間もなくYさんも現れ、いよいよ乗船。うーん、
お天気最高〜。流氷のコンデションも最高〜。やっぱFieldは普段の行いが良いんだわ、きっと…

 

オジロワシ(2007.02.17 紋別 市

 ガリンコ号の客席は二階構造になっていた。一階はガラス窓から手が届くほどの距離で流氷が見えるが、そこにデッキはない。二階は少し狭いのだがすぐにデッキに出られる。撮影はやはりガラス越しでは鮮明に撮れないだろう。我々は、寒いのを覚悟して二階席を選んだ。
 ガリンコ号が出航して、港の防波堤を出たところで、真っ先に出迎えてくれたのはオジロワシだった。未だ尾は白くないから幼鳥のようだが、どうですかこの格好の良さ!実はオジロはタンチョウを撮りに行った時にさんざ撮ったもので、どうしても撮りたいとは思っていなかったのだが、このポーズにはFieldも満足!!

 

オオワシ(2007.02.17 紋別 市

 一方どうしても撮りたかったのは、こっちのオオワシ。今まで数度お目にかかってはいたが、未だマトモな写 真は撮れていなかった。最初氷上でじっと止まっていたが、ガリンコが近づいたら飛んでくれた。

 

オオワシ(2007.02.17 紋別 市

 こちらもオジロ程ではないが、まあまあのポーズを見せてくれた。しかし、ここまで撮れればとりあえず大満足!紋別 まで来た甲斐が有ったってもんです。

つづく…

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