ミヤマカラスアゲハ(2006.6.25 中札内村)


 蝦夷梅雨が明けたかのように長雨が終わった。もっとも昨日は、長流枝内から戻った後で、未だ空に残っていた水分を一気に搾るかのような土砂降りになった。これでもう当分降る雨は無いだろうと思わせるような降りだった。当然のごとく今日は晴れだ。毎年恒例になってしまった崖ポイントのカワラナデシコを見に出かけようと思う。ところが車を走らせ、南下するに従って雲が出てきた。しかし、気温はかなり上がりそうな気配だ。
 崖には予想通りナデシコが咲き乱れていた。“沢山の花に埋もれた蝶を撮りたい。近ごろ、そんな思いが頭に浮かび離れない”と、Field Note 6月11日号で書いたのだが、あの時はどうも消化不良のままだったが、ここで、その不満を解消出来るかも知れないと思い、あの手この手でレンズをとっかえひっかえしながら撮影してみた。欲を言えばキリがないのだが、今の私の手持ちの機材ではこんなところかなぁ。

 

オナガアゲハ(2006.6.25 中札内村)

 崖のポイントの眺めは最高だったが、肝心の蝶はミヤマカラスしか居なかった。他の種類も撮りたかったので、場所を変えようと林道を逆戻り。あら、狭い道なのに対向車だわ。待てよ〜、あれはもしかして…。すれ違いざまに互いに車の窓を開ける。“今年は本当に良く会いますね。”やはり、S & S夫婦だった。
 “どうでした?”“ミヤマカラスばっかりだから、上へ行こうと思って…”“オレもそうするかなー”ってな会話がありまして、以後S & S夫婦と行動を共にすることになった。
 上流のポイントは、ミヤマはまあまあ居るが、翅はB級品が多かった。カラスとオナガは数頭と、あまり数は出ていなかった。それにも増して、雲が厚くてシャッタースピードが稼げないのが辛い。林に囲まれたこのポイントでは、ISO800にしたが、ブレ・ボケ写 真の連続だ。

 

トラフシジミ(2006.6.25 中札内村)

 あまり良い写真が撮れそうにないということで、またまた場所を移動する。ここはいつぞやエゾライチョウを見た場所なのだが、普段はゲートが閉まっていて入れない。ところが今日は開いていた。奥の道が台風で寸断されていたはずだが、開いているところを見ると、どうやら工事が終わっているのだろう。奥の様子も気になるところだが、今日は時間がないのでゲート前に車を停めて、歩くことにした。
 S氏が次々とトラフを発見してくれるのを撮影しながら奥へ進んだ。更にS氏は崖でカナヘビを発見し、素手でそれを捕まえた。持って帰って飼うのだそうだ。家には既にカナヘビのペアを飼っているとかで、今捕まえたカナヘビを同じ飼育ケースに入れるとか入れないとか、夫婦で相談が始まった。全くけったいな夫婦である。(笑)

 

サカハチチョウ(2006.6.25 中札内村)

 S氏は捕まえたカナヘビを入れる容器が無いものだから、手に持ったままである。これでは蝶を見つけても満足に写 真が撮れない。とりあえず車に戻ることにしたのだが、時刻はもう午後2時半になろうとしているので、ここで解散となった。
 S & S夫婦は中札内で買い物があるとか…。私は帰る前に、やっぱり気になる林檎ポイントを覗くことにした。車のパネルにある車外気温計は25度。おそらく今日が、今年度の林檎初見日になるだろうと思う。

 

フタスジチョウ(2006.6.25 音更町)

 1時間程でポイントに到着した。空は、先程の林道以降晴天である。ウワミズザクラを丹念に見て歩くが、発見できない。吸蜜植物のマユミの花は、未だ充分に咲いていない。林檎もまだ発生していないのだろうか?
 フタスジ・ヒメウスバ・カバイロ等を撮影しながら、やはりここは狭いエリアだが魅力のある場所だとつくづく思う。考えてみたらフタスジも帯広市近郊で確実に見られるのはここしかないかも知れない。エゾシロチョウの飛ぶ姿を発見。例年ならとうに盛期を過ぎているはずなのだが、私はこれが今シーズン初見だ。2〜3週間遅い。

 

リンゴシジミ(2006.6.25 音更町)

 諦めて帰りかけた時に、茶っぽいシジミが飛んだ。うーんあれは林檎に違いない。待つことしばし。10分。15分。だめだ、出てこない。煙草を取りに一度車に戻り、植樹の前で火を点けた。じっと見ていると樹上で飛ぶ陰が、時折見える。どうやら3頭程居るようだ。
 1時間待ったが、私が目視出来るところには静止してくれない。今日は視認だけで終わりかなぁと思いかけた時、1頭の林檎が何とか見えるところに止まってくれた。しかし、ちょっと遠いなぁ。しかも、葉が風で揺れる度に、林檎は日向になったり日影になったりする。
 思いきり背伸びをして、林檎に日が当たるタイミングでシャッターを切った。やったね!!ようやく、林檎初見!明日から時間と天候が許す限り、林檎の観察が当分つづくことになりそうだ。

 

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