芝桜(2006.6.11 東藻琴村)

 地の涯(ちのはて)と呼ばれている知床へ行きたい。そう考えていたのだが、スケジュールとお天気がどうも噛み合わない。5月末を予定していたのに、6月も10日を過ぎてしまった。しかし、今年は季節の推移がことごとく遅れ気味。まだ、私の企みを実現するチャンスはあると思う。
 今日、何とか休みは取れたのだが お天気がイマイチのよう。長距離ドライブを楽しむつもりで出かけてみることにしたが、やはり空はすっきりしない。午前より、午後の方がお天気が良さそうなので、少し寄り道をして東藻琴村のノンキーランドを覗いてみることにした。

 ところが、いくら季節の推移が遅いとは言え、芝桜は終盤を迎えていた。斜面 によっては、もう葉桜(?)状態だ。この先もあまり多くを望まない方が良いだろうと思いながらも、蝶が来るのを待ってみた。

 

ミヤマカラスアゲハ(2006.6.11 東藻琴村)

 沢山の花に埋もれた蝶を撮りたい。近ごろ、そんな思いが頭に浮かび離れない。ここなら、それが実現するかも知れないという気がして、丘をうろついていたら、ようやくミヤマカラスアゲハが飛んでくれた。夢中になって撮ってはみたが、どうもイメージと違う気がする。花が細かすぎるのか?

 

キアゲハ(2006.6.11 東藻琴村)

 沢山の花…を意識しすぎて、引いて撮ったのが敗因だったかも知れない。蝶に寄って、広角で撮る事が出来れば一番良いのは分かっているが、それが出来る場所ではない。キアゲハがやって来たので、今度はアップで撮ってみる。なーんだ、こっちの写 真の方がまだマシじゃないか…とは思うのだが、これも撮りたかった写真とはどこか違う。
 写真は、ただ漫然と撮っていたのでは、それは偶然でしかない。撮ったというより撮れたといった感じ。 しかし、こういう写真が撮りたいと意図して、その瞬間を待つことは、そのイメージが明確であればある程、結局偶然に頼ることになるというジレンマが生じる。対象物の生態を理解し時期、場所、時間帯を吟味し、その確率を少しでも上げる努力が必要だ。野生を撮るということは、
本当に難しいと最近は特に感じている。しかし最終的には、フィールドに立つ回数が物を言うと、つくづく思う。

 

芝桜ソフト(2006.6.11 東藻琴村)

 丘の斜面を行ったり来たりしているうちに、天気が回復してきた。そろそろ咽も乾いたので下りて何か冷たいもでも買って、そろそろ目的地に移動しようと決めた。芝桜ソフトは250円と良心的な値段だった。淡いピンクで綺麗だったが、残念なことに、私好みのミルキーな味ではなかった。でも、咽の渇きをいやすには充分!

 

オシンコシンの滝(2006.6.11 知床半島)

 空はみるみる雲が消えて、思いの外好天になりそうな気配だ。これはもしかしたら、期待以上に楽しい一日になりそうな予感がする。先を急いではいたが、またまた寄り道をしてしまった。
  オシンコシンの滝は、国道沿いにあり、かつては駐車場とトイレがあっただけだったが、いつの間にかお土産物屋兼レストハウスのようなものが建っていた。これも知床が世界遺産になった恩恵か?オシンコシンの滝は、このところ天気の良くない日が続いていたためか、水量 がいつになく多い気がした。
 滝に向かってシャッターを切っている内に、ますます青空が広がってきた。こうしてはいられない。先を急がなければ…つづく

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