スジグロカバマダラ2004.10.10 石垣島バンナ山

 あれだけ疲れて、あれだけ飲んだのに何とアラームをセットした6時前に目が覚めてしまった。外はまだ真っ暗。どこかで律儀なニワトリが、さかんに朝のお勤めをしている。このホテルの朝食は、朝6時30分。それでもまだ暗い。とにかくお出かけの用意をして、朝食を済ませたらすぐに出掛けよう。
 で、まず目指したのはバンナ山なのだが、その手前の草原でスジグロカバマダラがお出迎えしてくれた。一昨年春の石垣では出会えなかった。西表では数頭見かけたが、割と敏感でマトモな写 真を撮らせてくれなかった。だが、今回はこの通り。トリミング無しでここまで近づくことが出来た。

 ところで、バンナ山なのだが、一昨年はコノハチョウ・カラスアゲハ・オオゴマダラ・アサギ・リュウキュウアサギ…と沢山の蝶に出会えた。しかし肝心のそのポイントが見つからない!しかもあちこちに“蝶の採集禁止”の立て札が…ぐるぐる廻ってみて分かったのだが、山全体を公園化したようだ。しかも蝶公園を目指しているらしく、各種の蝶の食草。吸蜜植物などを積極的に植裁したようだ。採集に執着のない私としては、採集禁止はどうでも良いが、でも、何か違うぞ!と思った。私の住む北海道十勝でのことなのだが、以前大幅な河川改修があった。お役所は改修前より水鳥が増えたと、環境に配慮した結果 だと自慢したが、確かに数は増えた。でも来ている鳥の種類が変わった。結果 、そこにはもう来なくなった水鳥が数種…こんなんで、ホントに環境に配慮した等と言えるのか?思い上がりも甚だしい!私はそう感じたのだが、やはりここでも同じようなことが起きているのではないだろうか?

 

ナントカカラスアゲハ?2004.10.10 石垣島バンナ山

 一昨年、ここ石垣で私はカラスアゲハを一所懸命追った。北海道にもカラスアゲハは居るのだが、沖縄にはオキナワカラスアゲハが居て、別種なのだ。それで一所懸命追いかけたが、結局写真は撮ることが出来なかった。ところが北海道に戻って図鑑を見たら、オキナワカラスは石垣には居ないことになっていた。
 
そして昨年、私はようやく沖縄本島でオキナワカラスアゲハの撮影に成功したのだが、近年八重山地方のカラスアゲハはオキナワカラスとはまた別な亜種であるとの見解が主流のようで、ヤエヤマカラスアゲハと名が付いたとか。もっとも八重山のカラスアゲハ全てがヤエヤマカラスアゲハなのか、両種混生なのかは知らない。全くややこしい話である。

 

グラスボート2004.10.10 川平湾

 その後オモト山方面に足を延ばすが、目ぼしい種には会えなかった。唯一リュウキュウムラサキらしき姿を一瞬見ただけ。オモトトンネルを抜け、海岸線を南下。ヤエヤマイチモンジのポイントも覗いたが、何も居ない。いったい何があったんだろう。過去何度も沖縄を訪れているが、こんなに蝶の居ないシーンは初めてなのだ。
 そうこうしているうちに川平に着いてしまった。この場所は私も好きなので、ゆっくり蝶の撮影をして、夕方には立ち寄ろうと考えてはいたのだが、まだお昼。まあ良いか、とりあえずここらで腹ごしらえと、浜の茶屋で八重山蕎麦を注文したが、何だかピンとこない味だぁ。
 浜に下りると少年が釣りをしていた。すぐにサヨリらしき魚を釣り上げたので見せてもらった。ダツだと少年は言った。クーラーに10匹ほどキープしていたが、味はどうなんだろうねぇ?そうだ!どうせ蝶の顔が見えないのなら、お魚さんの顔を見ようとグラスボートに乗ることにした。一度は乗ってみたいと、ずーっと思っていたしね。ボートの船底のガラス越しに南の海が広がっていた。クマノミ3種がめんこかったが、船の真下は当然光量 不足。しかもストロボはガラスに反射して写真にならない。大幅に補正してこの程度でお許しを!

 

底地ビーチ2004.10.10

 川平のすぐ近くにあるこのビーチ、ここもまた今回、寄るぞと決めていた場所でしたが、やっぱ良いわ!時間を忘れてぼーっとするには最高!!ただサンダルだけは忘れないで下さいね。この浜、ご覧の通 りサンゴのかけらだらけで、足の裏痛いですから
 ところで、この近くの草原で一昨年は沢山のリュウキュウアサギマダラを見たのですが…やはりここも蝶は居ませんでした。時折スジグロカバマダラが飛んでは居ましたが、他の蝶はさっぱり!さぁて、ここも諦めて移動しますか…

 

シロハラクイナ2004.10.10 底地ビーチ

 “車に戻ってドアを開けよう…と、その時何かが走った。クイナだ。”…と2年前のField Noteからの抜粋ですが、今回も全く同じ!ただ違ったのは駐車場に餌らしき物が撒かれていましたので、クイナをゆっくり見ることが出来ました。写真もお陰様で、あの時より少しマシなのが撮れました。
 何だか南国の蝶の写真を期待していた皆様には申し訳ないですねぇこのままじゃ。よーし気持ちを切り替えて頑張るぞと思った矢先、道端にアオスジらしき蝶が落ちているの発見!車を停めて見に行きましたら、何と交通 事故死のミカド。あーもったいない。私が初めて手に触れるミカドは、既にボロボロでしたね。そう言えば思い出しました。オオイチモンジも初めて見たのは交通 事故死の♀でした。生きているミカドを探しにオモトに戻ろう!

 

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