楽しめましたが… その1(中札内村)

ミドリヒョウモン(2021.08.21 中札内村)


 今年のお盆休みは、つまらい4日間でした。北海道に住む蝶キチにとって、お盆休みは本当に貴重な時期なのです。9月になってしまうと、楽しみは一部のタテハ類くらいなのです。今年の場合は渡り蝶(アサギマダラ)の確認が出来ていますので、道産子アサギの発生確認がこれに加わりますが…。
 今週末の天気予報では土曜日に各地で30゜C近くになりそうなので、お盆休みの仇討ちをしたくて、地図と天気予報を繰り返し眺めた結果 、やはり中札内村を目指しました。目標は、今年未だ出会えていないベニヒカゲと、あわよくばゼフィルス類等のシジミチョウに逢いたかったのです。
 気温が上がりそうなので、いつもより早めに自宅を出ました。今回はいつもと違う林道を目指し、現地到着時の気温は27゜C期待を込めて歩き始めました。

 

アカシジミ・カラスシジミ(2021.08.21 中札内村)

 この林道は、一昨年前までは年に数度訪れていたのですが、昨年からは林道入口までさえ車で行くことが出来なくなってしまったのです。今回は遠くに車を停めて、撮影機材を運び林道入口に到着しました。何故そこまでしてもこの林道に来たかったのかと申しますと。ベニヒカゲのポイントがあるからなのです。
 林道入口に着くと先ず目を曵いたのはヒョウモンチョウでした。どうやらミドリヒョウモンが圧倒的に多かったようです。メスグロも目撃しましたが、撮影できず!残念。

 更に進みふと気付くと、アカシジミが道端に止まっていました。念願のシジミチョウに逢えてラッキーです。もっと居ないかと探しましたが、カラスシジミばかりでした。それにしても今年のカラスシジミは異常発生と言っても良いくらいだと思います。

 

ヒメキマダラヒカゲ(2021.08.21 中札内村)


 この林道に来たもう一つの理由が、このヒメキマダラヒカゲです。特に稀少でもないかも知れませんが、ここに来たからには逢わなくちゃ。
 カメラを構えて撮影していたら、開翅が始まり、何と全開のサービス写 真を撮ることが出来ました。いやー、この林道に来て良かったと感じました。

 

ベニヒカゲ(2021.08.21 中札内村)


 漸くメインのベニヒカゲに出会うことが出来ました。少し翅にスレを感じますが、土日祭の季候があまり良く無くて、逢いに来るのが遅かった結果 だと思います。
 変なお話ですが、Field自身の年齢が人生のお盆時期を迎えたというか、既に過ぎてしまっていると感じています。この先、Fieldの人生に春とか夏は無いのではないかと感じています。蝶から見たFieldは、おそらくあちらこちらスレたオッサンなんでしょうね(汗)

 

ハヤシミドリシジミ・エゾミドリシジミ?(2021.08.21 中札内村)


 嬉しいことに、またまたゼフィルスを発見しました。上の2点は同個体です。オオミドリと思いながら撮影しました。後翅裏の白線が細いこと、比較的大きな個体だったこと、表面 の緑色の縁どりが細いことからそう思いましたが、翅の裏面の地色が北海道産のオオミドリにしては地色に白味が不足しているような気がしますのでハヤシ…かなと思います。
 3枚目の写真ですが、印象としては小型です。また前後翅裏面の白線がやたら太く見えました。どうやら♀の様です。うーん何だろう?♀ならもっと裏面 の地色が茶色っぽくても良いはずですが、自身が持てませんが、この白線の太さと、♀の割には地色が白いことからエゾミドリシジミと同定します。でも、個体が擦れている時期には、撮影後しっかりと捕虫網で捕獲して、正確に同定する必要が有るなぁと感じました。(汗)

 

ウスイロオナガシジミ・ジョウザンミドリシジミ(2021.08.21 中札内村)

 更に驚いたのはウスイロオナガシジミとの出逢いでした。一体何年振りでしょうか?この個体もかなり擦れていましたが、個性的な模様なので、間違いなくウスイロオナガです。いやー嬉しいなぁ。
 次に出会ったのはメスアカミドリだと思い込んで撮影していましたが。前翅表のオレンジ斑がやや淋しい面 積で、違うのでは…と感じましたのでジョウザンミドリシジミ♀と判断します後翅の白線の内側にうっすらと黒っぽい短線も見えますしね。
 久しぶりの林道。良いポイントだとは思っていましたが、期待を越える種類との出逢いはとても楽しく歩くことが出来ました。今年はもう訪れることは無いと思いますが、次年からは訪れる回数を増やさなければ…と思いました。ところで、まだお昼までには時間があります。さーて、いつもの林道に向かいますか。



  

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