ツマにふられたその4(中札内村)

キバネセセリ(2021.07.18 中札内村)

 前章の日高で、アサギマダラの食草イケマに止まるキバネセセリをお見せしましたが、日高山脈の東側にも居ましたね〜。このイケマは以前から、キバネセセリのお気に入りだと感じていましたが、間違いはなさそうです。

 

ミヤマカラスシジミ・枯れた川(2021.07.18 中札内村)

 この中札内のポイントは、車を止める場所と、林道のどこまで歩くかというコースを決めて歩いています。たまに元気で暇だと、余計に歩くこともありますが、ほぼ90%はここまで来たらリターンと決めています。それは小さな川があり、その橋の上からマス系の魚を観察し、更に数十メートル先の原っぱを確認したらリターンなのです。
 ところが、橋の上から見た川はこうなっていました。何と枯れていたのです。ここには40年ほど通 っていますが初めて見る光景でした。そんなに今年の降水量少なかったのかなぁ。橋を渡ると直ぐにミヤマカラスアゲハを見つけました。今年の2化目、夏型の発生です。もう少ししたら、集団吸水シーンも見ることが出来るかも知れません。雨降ってよね〜。あ、休日にお願いします。

 

カラスシジミ(2021.07.18 中札内村)

 多産種は、外にも居ました。カラスシジミです。こちらも数十頭居ましたね。こちらも比較的好きな種ですから嬉しかったなぁ。それにしても、白線の出方…点線だったり、太くてハッキリしていたり、個体差が有るもんですね。それに気付いたのも多産していたお陰です。

 

どちらさんでした?(2021.07.18 中札内村)

 Fieldが子どもの頃、蝶マニアのおじさま達が“ゼフ”“ゼフ”と連発していた。何それ?と聞いたら“ミドリシジミ類をゼフィルスと言うんだ”と教えて貰った。後に調べてみたら、ゼフィルスは“そよ風の精”の意味があると知った。それにしても一体どなたがそう表現したのでしょう?ロマンチストだよね。
 で、こちらさん。飛んできて目の前に止まってくれるのは嬉しいんですけど、ちょっと翅を開いてくれませんか?幾ら待っても無駄 のようです。裏翅の模様だけで断定するのは恐いけれど、アイノミドリさんだと思います。赤味を感じられないので♂だと思います。もし本当にアイノミドリさんなら、比較的希少種ですので、ラッキー!


うわっ!もっと分からない!(2021.07.18 中札内村)



 ゼフィルスもかなり好きなグループなのですが、同定がムズイよね。捕獲して翅の両面 を見ることが出来れば何とか同定できますが、生態写真だけでしかも翅の片面 だけで有れば、個性の強い種以外は結構ヤバイです。
 では上の写真から…結構白いよね。この白さを見ただけで本州の方は“オオミドリ”と仰る方を多数見てきました。でもちょっと待って!オレンジの斑点が2つセパレートするのが原則ですよね。でも軽く連結してるから…ジョウザンミドリかな。北海道のオオミドリの裏翅は、ほぼ真っ白い感じですので、“オオミドリ”ではない事は間違い有りません。
 次は、翅縁の幅が比較的広く、緑の光沢もしっかりしていましたので、ミドリシジミ。捨てきれないのはメスアカミドリの♂ですが、印象はやや小降りに感じたので、ミドリシジミにしておきます。最後の写 真、グリコです。子どもの頃言いませんでしたでしょうか?バンザイしているグリコのマークを見て、手に負えなくなると“グリコ”です。(皆様のご意見をお待ちしております)
 …ということで、2日間日高山脈を挟んで東西でツマジロウラジャノメを探しましたが、ツマにはふられました。しかし急激な気温変化のお陰でしょうか、普段は沢山見ることの出来ない種を、大量 に見ることが出来、大満足の2日間でした。北海道の蝶シーズン真っ盛りです。

 


  

←戻る      2021年版目次へ      次へ