ヒグマ遭遇地点へ(中札内村)

林道風景(2020.08.22 中札内村)

 ヒグマと遭遇して6週間が経った。あそこが今どんな状況かを確認したくなってきた。道産子アサギが発生するには未だ2週間ほど早いのだが…では、何の確認かって?うーん、そうですねー、果 たしてFieldがあの遭遇地点に行くことが出来るかどうかの確認かな?肝試しみたいなものですね。
 林道のゲート前で準備していたら、帯広ナンバーの若者が車のドア越しに話しかけてきた。“これから入るのですか?”“いやいや、釣りじゃないから。ところで、この先にクマが出るよ。”“知ってます。俺も見ました。距離があったので、後ずさりして逃げ帰りましたけど…”そんな話をした後、ゲートを潜りましたが、ゲートには何の表示も有りませんでした。普通 ですと「○月○日 クマ出没につき要注意」などの表示が有るのですが、ヒドイね!
 ヒドイと言えば、歩き始めて直ぐに林道はこんな状況です。両側からオオイタドリが道を被い、歩くのも大変そうですし、遠くからクマ発見なんてことは望めないですよね。

 

もしかしてイチモンジセセリ?(2020.08.22 中札内村)

 林道に入って直ぐに見かけたのは、メスグロヒョウモンの♀でしたが、翅が傷んでいましたので、掲載は見送ります。次に目にとまったのが、このセセリ。当然オオチャバネだと思ってシャッターを切ったのですが、おや?待てよ〜!
 こうして改めてじっくり見たら、後翅の4つの白点の並び方がオオチャバネではなくイチモンジセセリのようです。でもなぁ…イチモンジセセリって、北海道では越冬できず、毎年関東圏から生息域を広げながら幾度かの世代交代を経て北海道に姿を現す蝶で、十勝地地方の場合、南部の広尾町で9月。中部の帯広市では10月にしか姿を確認した事がありません。広尾と帯広の中間にある中札内で、まだ8月ですよー!
 様々な疑いを持ってこの写真を見続けていたら、そういえば翅の輪郭(形状)は、イチモンジというよりオオチャバネじゃないかな?うーん、もうワカラン!

 

メスアカミドリシジミ(2020.08.22 中札内村)

 イタドリをかき分けながら、更に先へ。今日は頭にバンダナを巻いてきて良かったなぁ…等と考えたときに、目の前に止まってくれたのがメスアカミドリシジミでした。いやー、奥尻以来、ゼフィルスにご対面 したくてウズウズしていたもので嬉しかったなぁ。
 下の写真はまた別の所で撮った物です。擦れてはいますが、両個体ともメスアカミドリシジミの♀ですね。出てきてくれてありがとうね〜。

 

ミドリヒョウモン・オオウラギンスジヒョウモン(2020.08.22 中札内村)

 今年の夏、不思議に思っていたことが、キアゲハの数が少ないこと。同様にヒョウモン類の数も少なかったなぁと感じていましたが、今日はまあまあの数ヒョウモン類を見ることが出来ました。先程のメスグロヒョウモンは翅に大きなダメージがありましたが、この2種は破れも擦れも少なく、色褪せも無いようです。
 今年の十勝地方、余りの寒暖差に振り回された印象ですが、ヒョウモン類も発生のタイミングが例年からズレてしまったのかなぁ?

 

ミドリシジミ(2020.08.22 中札内村)

 そうこうしている内に、先日ヒグマと出会った地点に到達しました。出迎えてくれたのが、このチョウです。わーボロボロだなぁと思いながらシャッターを切ったのですが、わざわざこちらに向けて頭を低くして翅を広げ、緑のキラキラを見せてくれたので掲載させて頂きます。ありがとねー!

 

ヒメアカタテハ(2020.08.22 中札内村)

 林道のゲートまで戻ってきましたら、Fieldが停車させていた車の前に、ヒメアカが居ました。最初翅を閉じていたのですが近寄ると、パッと翅を広げてくれました。この蝶も北海道では越冬できず本州から渡ってくる種です。
 この中札内村って本当に面白いエリアだとつくづく思います。例えばオナガアゲハも道北・道東には居ないことになっていますが、この中札内村には春になれば比較的普通 に飛んでいます。本州や道南から飛んでくる蝶を受け入れるルートがきっとどこかに有るのだと想像しています。

 

キャンプ場脇の林道にて(2020.08.22 中札内村)

 ちょっと気になることがあり、熊と出会った林道の逆の出口を覗きに行きました。そこにはキャンプ場があり、山岳センターがそれを管理しているのです。キャンプ場にはフリーサイトが有り、以前は自由に使うことが出来ましたが、今では全て登録が必要とのことですが、どうもそれは熊問題ではなくコロナ問題の様です。
 山岳センターには熊の出没状況も掲示されていましたが、今年の情報は5月の1点だけでした。係員に、先月熊と出くわし直ぐに警察に届けた旨を伝えましたが、警察からは何も連絡は無かったとの返事です。正直頭に来ました!もしまた熊と出会っても、どこにも通 知しません。唯一、このField Noteだけにします。次回は9月12or13に道産子アサギを探しに中札内村を訪れる予定です。ご報告出来ることを望んでいます。

 

ベニヒカゲ・ミヤマカラスアゲハ


  

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