Fieldって最強運?(中札内村)

ジョウザンミドリシジミ(2020.07.11 中札内村)


 この1週間の気温は、真夏日1日・夏日1日でしたが、今日の予報では、最高気温が24度です。…で、何処で何を狙う?またまた悩んでいます。うーん、やはりアサギマダラが十勝に渡って来ているかどうかの確認を最優先したいと思い、行き先は中札内村に決めました。中札内の1時間毎の予報を確認…午前10時に20度ですから、自宅を9時過ぎに出発しました。
 ポイント到着が10時少し前。気温は19度でしたが、Fieldの出先は標高が高く、林道などで直射日光も少ないので、予報の気温より少し低くて当然です。
 車を林道入口手前に停めて、カメラなど準備を整え、歩き出して真っ先に目に飛び込んだのが、ゼフィルス類のブルーグリーンの金属光沢でした。しかし、林道両側は、高さのあるイタドリに覆われていて、その位 置は目線よりやや上ばかり。これでは種の特定が出来ません。3枚目の写 真は林道から戻る途中で撮影した物で、種はジョウザンミドリシジミと特定できましたが、その3枚目の写 真を撮る直前に、とんでもない事件が起きたのです。(事件の内容は後程…)

 

ジョウザンシジミ2化(2020.07.11 中札内村)

 次に小さなシジミが飛び回っていました。ルリかな〜と思いながら目で追い、漸くしてから止まってくれたのでそっと近づいてみたらジョウザンシジミでした。“ジョウザン”シリーズです。
 最初近づき過ぎて撮影前に逃げられてしまいましたが、また暫く目で追い、今度は慎重に近づいて漸く撮影。実は最初に止まってくれた場所は、周囲が蜘蛛の巣だらけでロケーションが良くありませんでした。この写 真にも少し蜘蛛の巣が写っていますが、先程よりは良いでしょう。

 

ウラキンシジミ(2020.07.11 中札内村)

 今度はウラキン発見!これまたイタドリの葉の上で、手前の葉が邪魔だったりして、なかなか良いポジションが見つかりませんでしたが、結局カメラを頭上に持ち上げての撮影でした。若干ピンボケですが、悪くない写 真になりました。
 ここまで出逢った蝶は、Fieldお気に入りの種ばかりですし、いずれも羽化してから日にちの経っていない固体のようで、かなり満足!やはり長い蝦夷梅雨で、満を持して生まれたのでしょう。

 

イケマ・アサギマダラ(2020.07.11 中札内村)

 肝心のアサギマダラですが、林道脇には食草のイケマ(ガガイモ科)が満開でした。アサギマダラの幼虫がこの草を食しているシーンを見てはいませんが、この林道でアサギマダラを見ることが出来るのは、このイケマが多いからだとFieldは想像しています。
 そんなことを考えている時、フワリとアサギマダラが宙に舞いました。慌ててカメラを向け“お願い止まって!”と念じると“分かったよと”と止まってくれたではありませんか。“Welcome to TOKACHI!”そう心の中で叫びましたが、シャッターを2度きったところで、飛び去ってしまいました。この1分にも満たないチャンスを物に出来るなんて、Fieldは最強運の持ち主なのではないかと、自惚れてしまいました。写 真は雄ですが、きっと雌も来てくれていると信じています。

 

小熊・落とし物(2020.07.11 中札内村)

 いつもの折り返しポイントに近づいたとき、ガサガサガサと木を揺さぶるような音が聞こえました。ん!何だ?今来た林道を数歩戻ったところで、木に登る小熊3頭を発見し、慌ててカメラのシャッターを切ったのが上の写 真です。写真では何だか良く分かりませんが、黒い物体が小熊です。その時、ザザザッっと音を立てながら、その木の根本から巨大な黒い物体がFieldをめがけて走り寄って来ました。途中ガルルルといううなり声も聞こえてきました。
 もしかして、親熊?(当たり前だろ!!!)気付くのが遅過ぎです!親熊は林道上まで駆け上がりFieldから5m程の所まで来ました。大きさは優に2mを超えています。その大きさを誇るかのように、横向きのまま、頭だけこちらを向けています。Field は1脚に固定されたカメラをまるで武器のように構え、目を見開き睨み付けました。“Go away soon !”と心の中で念じること数秒。確実に目と目は合っています。すると、意外にもすんなりと林道を横切って走り去りました。その時思ったこと…“おいおい、小熊とは反対方向だけど、どうするんだ?”
 いつもの折り返し地点まで数十mですが、ここで引き返します。親熊が小熊の所に戻ってくるのは時間の問題です。帰路、ジョウザンミドリの翅の裏面 を撮ることが出来ました。(このページの1段楽目3枚目の写真)。また熊の落とし物も発見。産み立てのようでしたが、来るときには気付いていませんでした。観察不足?…反省!ここまでで感じたこと…直ぐ近くで熊と出会い。しかも、事無く済んだこと…やっぱFieldは強運?

教訓:不意に熊と出くわしても逃げないこと。逃げても絶対に追い着かれますし、逃げることで“相手は弱い”と判断され襲われること間違いなしだと思います。例えナイフなどの武器を持っていても、こちらから脅すようなことはしない。Fieldの場合カメラを固定したままの1脚を持っていました。脚は2段まで延ばしたままでしたので、長さは1m50くらいです。それを斜めに構え、じっと動かずに、ただただ睨み続けました。(心の中では、カメラ壊れるよなぁ。壊れたら、今日撮った写 真も使い物になんあいかも…?)

熊の出没報告:入口のゲートに戻ったとき、気温は24度。わー良いコンディションになったのに…とは言ってられません。近くのガソリンスタンドまで行き、交番を確認して直行しました。熊と出会った時刻。地図上のエリア、小熊3頭と親熊(おそらく母熊)1頭であったこと等々を報告しました。ゲートの架かった林道なので、一般 人には影響のないエリアですが、ゲート前には、特に札幌ナンバーの、おそらく釣り目的の車を幾度も見かけていますので、報告した方が良かろうと思ったからです。

皆さんも気を付けて下さいね〜!えっ!Field?うーん、また行くかも…でも、でも次からは滅多に持たない熊避けのスズと爆竹持っていくかなぁ…

ヤマキダラヒカゲ・オオチャバネセセリ・クロヒカゲ他
ウツボグサ・ヤマルリトラノオ・ホザキシモツケ・ホソバノキロンソウ・クワの実


  

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