方針変更(チミケップ湖)

前章 本日の予定(2020.07.05)

 本日の予想最高気温によると、帯広市は夏日(27度)で、北見市が真夏日(31度)さてどうしましょう?昨日までのFieldは、何処に行くかの優先順ではなく、どの蝶に逢いたいかを優先させていた。しかし今日は方針を変えた。今、一番したい事って何?を優先します。つまり、温かな林道を巡り歩き、蝶や小鳥や草花の写 真を撮る事。…で行く先はチミケップ湖です。
 決定するにあたり、更に理由があります。どうも、帯広測候所の発表する最高気温はいつも高目で、毎回その気温に到達していない気がします。更にチミケップ湖周辺のアクセスルートは果 たして直ったのかの確認。そうしてチミケップ湖と言えばオオイチモンジですが、北見方面 も十勝のように発生の時期が遅れているなら、その姿を見ることは非常に難しいと思いますが果 たして?
 久しぶりに早起きをして6:30スタート。気温17度。先ず向かったのは湖の南側の双股。十勝から一番行きやすい場所ですが、通 行止め!仕方なく東側の
津別町から…えっ「工事中」?更に北側に行き北見方面 から…やれやれ何とか大丈夫のようです。気温は既に30度近くなっていますし、丁度Fieldが行きたい沢道も湖の北側にあるのでOKかな。

 

ニホンカワトンボ(2020.07.05 チミケップ)

 ところが、沢道入口に到着して唖然!何と、車輌による通 行を禁止する看板がありました。うーん、でも徒歩なら良いのね。全行程を歩いて…は無理だけど、気を取り直して歩けるだけ歩いてみましょう。ゲートから少し離れた場所に車を停めて歩き出したら、真っ先にカワトンボ発見。
 ここで難しい話をしますが…子どもの頃このトンボをカワトンボだと思っていました。その後詳しく調べてみたら、実はヒガシカワトンボが正式和名だと知りました。ところが今、再度調べてみたらこのトンボは
ニホンカワトンボと言うそうです。つまりヒガシカワトンボとオオカワトンボのDNAを比較してみたら全く同じだったそうで、両種をニホンカワトンボと命名されたんだってさ!メンドイ世界だよねぇ〜。(まぁチョウの世界も一緒だけどね)
 歩き始めて気が付いたのは蝉の鳴き声です。あれ?エゾハルゼミではなくコエゼミじゃない!ここはもう夏のようです。

 

キベリタテハ(2020.07.05 チミケップ)

 開けた空き地をゆっくり旋回するチョウを見つけました。シロベリ(キベリタテハ)です。たまに下りてきて背丈の高い草本に止まるのですが、カメラを向けて近寄ると、フワリと逃げてしまいます。何度か繰り返して漸く撮らせてもらいました。去年の8月くらいに成虫になり越冬し更に半年間。黄色い色素も抜けて白くなっています。来月には子孫も成虫になるのですが、もしかして見届けるの?

 

コサナエ?(2020.07.05 チミケップ)

 久しぶりの沢道は、両側の樹木が大きく育ち、日影が多くなっていました。日影は冷んやり、時折の直射日光は厚っちっち!ってな感じでしたが、爽やか気分です。こんな環境ではチョウよりトンボの方が圧倒的に多く、ニホンカワトンボは沢山見ることが出来ました。おや?カワトンボではない種類発見!どうやらコサナエでしょう。(危ないので、後で調べてみますね)
 ということで確認してみましたら、どうもこちらはモイワサナエのような気がします。永年図鑑も買わず、昔覚えた知識が正しいと思い込んでいましたが、本当にこれはヤバイ!でもなー何だかねー。

 

イチモンジチョウ(2020.07.05 チミケップ)

 チョウの中で一番見かけたのは、ヒメウラナミジャノメでしたが、あまり綺麗な個体は見られず、今年の一化目でしょう。間もなく今期2化の新鮮な固体を目にする事が出来るでしょう。次に見たのはミスジチョウでしたが高い樹の梢にしか止まってくれず。撮影できませんでした。唯一撮らせてくれたのがイチモンジチョウです。“おい!お前の親分に面 会したいと伝えてくれよ”と念じながらシャッターを切りました。えっ!親分って…?決まってます!オオイチモンジの事ですよ。

 

オオイチモンジ(2020.07.05 チミケップ)

 往復で2時間歩いて、車を停めた場所に戻り、更にチミケップに近づきました。湖の最北端から西方向の訓子府町に抜ける道に進む予定でしたが、ゲートが閉まっていました。その先にはいつぞや原っぱでキャンプをして、魚を釣り、オマケに舞茸も見つけちゃった場所があり、そこにオオイチモンジも居た場所でしたが残念。
 湖東側を南下して、さーどうしましょう?キャンプ場に来てしまいました。思いの外多くの車が停まっていました。そうだ、ここならどの林道が使えて、どこが閉鎖されているか分かる看板が有るかも…とFieldも一時停車。その途端に路上にいるオオイチモンジを発見しました。子分から面 会希望を聞いてくれたのね。早速撮影しましたが、その後がいけません。この親分、どうしたことかFieldが気に入ったらしく、Fieldの周囲をグルグル。終いには足に止まる背中に止まるで撮影どころでは無くなりました。

 ルート看板は見られず、更に南下すると、またゲート。そうそう双股に行く道ね。ん!あれ?東側へのルートにゲートが架かって居ません。ゲート側に立つ方に声を架けましたら“大丈夫抜けれるよ。釣りかい?”“チョウとか鳥の写 真だすけど…”“オオイチは未だ出てなかったでしょ”“いえ、先程撮りましたよ”“最近、あれを網で取って売っている奴等が居てね”等と会話をしました。どうも、この辺りの管理関係の方のようでした。

 予定より2時間ほど早くチミケップを離れ津別に出てしまいました。チミケップへのルートは双股からのルートは今後1週間くらいで可能のようです。津別 からはOK!北見からもOK!訓子府方面は未定ということでした。次に蝶の発生状況ですが、北見方面 でも1週間から10日遅いと感じました。特にオオイチが少なく、小型のヒョウモン類を全く見なかった状況なのでそう感じます。…で、Fieldの気持ちは…期待するほどの写 真は撮れませんでしたが、夏が始まったかなぁという気分を味わえたので、来て良かったと感じています。オオイチは今後どこかで撮影できると思いますし、今年はまぁ欲張らずに、コツコツと積み重ねたいと思った次第です。


  

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