蝦夷梅雨?(蝶多村編)

エゾスジグロシロチョウ(2020.06.21 蝶多村)

 お昼少し過ぎに北を目指して車を走らせました。やはり曇り空ではありますが、徐々に明るくなっている気がします。雲の厚さが違うのね。気温も14度から、15、16と上昇してきました。途中、販売機でジュース、セイコマで焼蕎麦パンと五目おにぎりを購入。昼食代360円ですね。
 林道入口の気温、18度です。入って間もなく車を停めて昼食。計ってはいませんが数分かな。林道内をゆっくりと走りました。先月までは、山菜で稼ごうという連中の車が多く、イライラしましたが結果 を申し上げれば、今日すれ違った車はゼロでした。
 …それは良かったのですが、あれ?おや?林道内の気温がどんどん下がり、結局14度しかありません。参ったなぁ。ここに来ると必ず車を停める場所で降り
てみました。そこで目にしたのはエゾスジグロシロチョウのみ。これじゃぁ、さっきと同じじゃないの?

 

ウスバシロチョウ(2020.06.21 蝶多村)

 林道の終点が近づき、あーやっぱりダメかぁ…と思い始めたときにヒメウスバシロ発見。更に吸蜜している個体も発見しました。ゆっくりとアングルを変えながら数枚撮影。それにしても、今までイライラしていたのに、蝶の姿を見ているだけで心が落ち着いてくるのは何故なのでしょうね?

 

コチャバネセセリ(2020.06.21 蝶多村)

 違う林道に入り、いつもの駐車点到着。カメラを持って歩き出した時に気になったのがエゾノサワアザミ。よーく見たら花の後ろにコチャバネが居ました。そこからやや離れたところに、紫色の花がポツンと見えましたので近づいたら…クサフジの花にまたまたコチャバネが吸蜜していました。普通 種ですが、徐々に気が晴れてくる実感があります。
 晴れ…と言えば、突然雲が割れ一部青空が見えてきました。時刻は午後3時過ぎです。慌てて車に乗り込み、蝶多村のリンゴシジミポイントを目指しました。

 

ドロノキ・アイヌハンミョウ(2020.06.21 蝶多村)

 ここのリンゴポイントは、車を乗り入れる事が出来ない場所にあります。歩き始めて直ぐに白いフワフワの綿毛が大量 に飛んでいました。ヤナギの類かなと思っていましたが、犯人が分かりました。ドロノキです。そうそうオオイチモンジの食草であるドロノキでした。考えてみたらドロノキもヤナギ科でしたね。
 オオイチを撮影に行く時期には既に綿毛は落ちた後で、これ程大量 の綿毛を付ける木だという認識はありませんでしたが、帰宅後ネットで調べたら、かつてはこの綿毛を集めて、綿として利用していた時期もあったようです。勉強になりました。
 
ポイントまでの道のりで見つけたのが、アイヌハンミョウです。やー久しぶりだナァ。

 

イチモンジチョウ・シロオビヒメヒカゲ(2020.06.21 蝶多村)

 ポイントに到着しました。エゾノウワミズザクラには実がびっしり付いています。とりあえず食草(樹)は元気に育っている様子ですが、肝心のリンゴシジミの姿がありません。仕方なく食草地帯をグルグル・グルグル。
 そこで目にしたのは、イチモンジ。地べたで翅を広げ、体温を上げるべく日向ぼっこの姿勢で、じっとしています。次に見つけたのはシロオビヒメで、こちらは翅を綴じたまま葉に止まり、太陽光線が少しでも多く翅に当たるよう体を傾けて日光浴。リンゴシジミと同じスタイルですね。
 グルグルと歩き回りましたが、リンゴちゃんには逢えませんでした。先ほどより気温は上がっていると感じましたが、20度には届いていないようです。リンゴの飛ぶ時期によく見かけるギンイチモンジセセリの姿もありませんでしたので、大幅に発生の時期がズレているのかも知れません。

 

ノビタキ(2020.06.21 蝶多村)

 諦めて車に戻る途中、ジッ・ジッ・ジッという連続した鳴き声が気になり、川岸の方を見ていたら、ノビタキを見つけました。嘴に何かの虫をくわえているようです。虫をくわえたままで啼くという業は面 白いなぁと思い、じっと見ていたらノビタキとFieldとの中間地点の草藁から1羽の鳥が飛び出しました。
 あら?もしかしてノビタキの雌?そこに巣があるの?つまりそこに雛も居てエサを待ってる?つまりその“ジッ・ジッ・ジッ”は警告音で、ヤバイのが近くに来た!という意味?はいはい、失礼しました。直ぐに立ち去りますよ。


  

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