蝶多村の未来は?

シロオビヒメヒカゲ(2020.06.07 蝶多村)

 本日の予想気温は昨日より低い。午前中曇りで午後から時折陽が射し、午後からは20度を少し超えそうだ。朝、ゆっくり朝食を食べ、10時頃自宅を出た。目指したのは予定通 りの蝶多村。10時半頃到着し林道を流す。去年まで、倒木であちこち通 行止めでしたが、全て開通した様子。
 Fieldが一番好きなポイントに到着。外気温計で19度だが、Tシャツ一枚では少し涼しすぎだと思い、一枚追加した。今年も幾度か来てはいるが、山菜取りの方々が多く、車を停めて長時間歩くことはなかったが、今日は車の姿は無かった。近年地元紙に“ウド・コゴミ・ワラビ買います”の公告を目にする。山菜なんてものは、自分が家族で食べる分だけ採るのが基本ルールだと思うが、でかい袋にいくつも採っている姿を見て、腹が立って直ぐに帰ってしまっていた。
 昨年知床まで行き、ヒメギフチョウを探したが出会えなかった。後にエゾシカによる食害で、ヒメギフチョウの食草が消えてしまい、知床でヒメギフは殆ど棲息できない状況のようだ。小遣い稼ぎの為に人による過剰な山菜採りは、エゾシカ以下だと思う。そんなことを考えながら山道を歩き出して間もなく、足元から何かが飛んだ。さほど遠くない場所に着地したのを確認し、そっと近づいてみたらシロオビヒメヒカゲだった。つい先程までのイラ付きが一瞬で消えた。(単純!)

 

チシマフウロ(2020.06.07 蝶多村)

 どんどん山道を登った。途中チシマフウロの群生する丘があったのだが、そこは植生が変わり、全く咲いていなかったが、あちこちに分散してその姿を見ることが出来た。どこも満開状態で、例年より開花期が少し早いように思う。先週の真夏日で一気に咲いたのだろうか?
 この花に相応しいチョウが居る。ヒメウスバシロチョウ・ウスバシロチョウ・エゾシロチョウなどやや大きめの白系の蝶である。次に相応しい蝶はカラフトタカネキマダラセセリかな。そんなことを考えながら、期待して山頂を目指した。

 

カラフトタカネキマダラセセリ(2020.06.07 蝶多村)

 山頂手前でカラフトタカネ確認!やったね!正直嬉しかったです(笑)

 

更地・ミヤマカラスアゲハ(2020.06.07 蝶多村)

 山頂に到着して呆気にとられました。展望塔が無くなり、更地になっていました。近くに建っていたトイレも更地になっていました。まートイレは数年前から閉鎖されたままでしたので、いつかはこうなると云う気はしていましたが残念です。この山道のスタート地点にはキャンプサイトがあり、管理棟等が建っていましたが、帰りに確認するとそれも更地になっていました。かつてその管理棟の責任者の方(元教員)から問い合わせがあり、アドバイスをしていたのですが、管理していた自治体が完全に手を引いたってことでしょう。素晴らしい自然豊かなこのエリアを自治体は生かせなかったようです。
 展望塔の周囲に生けられていたツツジが満開でした。アゲハが来るのではと粘りましたがなかなかその姿を見ることが出来ず、諦めて三脚を畳んでいる時に3〜4頭のミヤマカラスアゲハが現れました。慌てて撮影!ムービーも少し採ることが出来ました。
 このエリア、自治体の余計なお世話で、ツマキチョウが居なくなり、ジョウザンシジミが居なくなり、アサマシジミが絶滅しました。その度に腹を立ててはいましたが、自治体が手を引けば、更に心ない人間のごみ捨て場になるようで心配です。今回もTV、冷蔵庫、布団、何故か大量 のイモ…等を目にしています。Fieldがこよなく愛する蝶多村の自然が守られるよう祈るばかりです。

キアゲハ・コミスジ(もしかしてフタスジチョウだったかも)ツバメシジミ・ミヤマセセリ
ホウノキ・アヤメ2分咲き・チゴユリ


  

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