半世紀の夢を求めて その1

DHC8(2017.08.12)iPhone

 昨夜はホテル・サン沖縄で1泊。実はFieldは飛行機のチケットとホテルの予約を旅行会社に任せてあった。ところが旅程の説明“サン沖縄は朝食だけ付いてますから”を聞いて…え!?“あのね、与那国行き便の出発時刻(7:20)分かってますよね”“あ、すみません、無理ですよね”ってなやりとりがありましたが、無事那覇空港です。
 使用機はペラだと聞いてはいましたが、YS11をイメージしていたら想像以上に小さく、こりゃ写 真撮らなきゃ!乗った後でシートにあるしおりを見たら、DHC8-Q400CCとなっていたが、まさか400CCエンジンとは言わないよね?Fieldのシートは13Aで、最後尾でした。左右2列だから、定員52席ってこと?しかし、12列目は非常口を兼ねているようで、座る人は居ませんでしたので、通 常48席かも。まー路線バスですね。

 

離陸・西表島(2017.08.12)


 お天気は上々でしたね。本島から更に南へ向かう便でしたが、座席A列の選択は正しかったようで、お、宮古だ。あ、石垣だから、その向こうは竹富かな…と退屈しない1時間半でした。ただ予測外だったのは、最後列に座りながら真横にはエンジンカバーが見えている事ですが、まーそれも良しとしましょう。

 

与那国空港(2017.08.12)

 8:50与那国空港に無事到着しました。ところで皆さんは“トラのしまじろう”ってご存知でしょうか?あのアニメの“まぼろしのチョウチョウ”という巻に“ちょう太”というライオンおじさんが登場します。チョウが大好きでカメラを手に世界中のチョウを探し回っているというキャラで、そのキャラのモデルがField(?)。もちろんその巻に出てくるチョウの画像は90%Fieldが提供させていただきました。
 ここはチャレンジ島かね?と、しまじろうに尋ねるチョウ太のシーンが頭に甦りました。“はいそうです”としまじろう。“そうか、ついに着いたか”Fieldもつい頭の中で同じセリフを吐いていましたね。

 

観光スポットNo.1西崎・最西端の碑(2017.08.12 与那国島)


  空港でレンタカーを借りた。これも某旅行会社が与那国のレンタカー屋さんと取引がないとのことで、自分でネット検索をして予約を入れてあった。与那国島は横長の楕円形で、空港は北側のやや西寄り。本当なら肝心のヨナグニサンの事が分かりそうな“あやはびる館”に行きたかったが、もう一つこの島の西端で日本最後の夕景を撮りたいと考えていたので、先ずは近場で偵察しました。
 地名は西崎の筈ですが、どの看板を見ても最西端の碑ばかり。でも地名は間違いなく西崎のようです。ところで皆さんも有名な西表島で、西は“入り”それに対し東は“上がり”と表現するのはご存知だと思いますが、問題は“崎”で地域によって…というか島によって読みを“ざき”だったり“ざち”だったりします。島の人に確認したら、ここでは“ざき”のようですね。まぁこの場所は後で撮影本番がありますので、これくらいにしておきましょう。え?カジキマグロの看板ですか?この島は漁場が近いことが有名で、カジキマグロの盛大な釣り大会もあるようです。はい!



クマソ(2017.08.12 与那国島)

 ヤマト王朝に逆らった熊襲のことではありません。クロマダラソテツシジミの略です。誰がそう唱えたのか?ってFieldですけど…。色彩 とか嫌いじゃないのですが驚異を覚える繁殖力の強さです。2000年から沖縄へしばしば通 ってますが、その頃こんなチョウは居なかったと思います。
 あ、説明不足ですね。西崎の下見が済んだので移動をして東へ向かう途中、ハイビスカスの植え込みがありましたので、車を駐車してじっくりチョウと遊ぼうと思って、車を降りた途端に目に付きました。うーむ、ここもか。

 

ツマベニチョウ(2017.08.12 与那国島)



 沖縄県内、何処へ行っても見ることが出来るシーンだ…と言ってしまえばそれまでですが、北海道人としては撮らない訳にはいかないシーンです。上♂、次♀、その下は♀を求めての乱舞シーンですね。ボケ・ブレご容赦!

 

クロアゲハ(2017.08.12 与那国島)

 次にクロアゲハ、上♂、下♀です。で、思ったのですが、ジャコウとベニモンが異常に少ない気がします。特にベニモンでしょうか。ジャコウは少ないながら目にしました。かつて南から入ってきた迷チョウとされていたベニモンだけに、この島に少ないことが気になります。単なる時期の問題かも知れませんが…

 

シルビアシジミ(2017.08.12 与那国島)

 この場所には、外にクロテンシロチョウが居ましたが、飛び回るだけで止まってくれず、ボケ写 真しか撮れませんでした。クロテンは、台湾で撮っていましてFieldにとっては未撮影種ではありませんが、国内での撮影は未だでしたので悔しかったですね。
 この場所で最後に撮れたのがこの写真。ヤマトシジミを最初に撮ったのは40年ほど以前ですが、ヤマトの居ない北海道にいるFieldにはこれがヤマトだという強い確信が無く、ヤマト以外の種が居る地域では、片端からシャッターを切るようにしています。沖縄本島や石垣島でシルビアを撮ってはいますが、黒紋がかすれた個体しか撮っていないので、ある程度黒紋が鮮明な写 真を撮りたかったのです。ようやく一つの夢実現か…。(反論する人、居ないだろうな?)

 

楓食堂(2017.08.12 与那国島比川)

 考えてみたら、昨夜はスナック、今朝は飯抜きで空腹になっていた。比川に行けば共同売店があるだろうと、行ってみたら共同売店の斜め向かいに食堂があった。あ、こっちにするわ。入店し、良いですか?と尋ねると“ご飯が無くなってソバしか出せませんが…”との返事。“あ、ソバで構いませんよ”と席に座った。
 座った席から見える場所に島ラッキョウが見えた。5リットルくらいの容器に、甘酢漬けをしているようだ。ソバが届いたのでおかみさんに“本島では塩漬けにしかしないみたいだけれど、こちらでは甘酢漬けにするんですか?”と聞いてみたら、“本島では塩だけのようですね”との答え。“実は私も今年島ラッキョウを送ってもらって、醤油と酢と蜂蜜で着けてみたら美味しかったんですけれど、それを味見させてくれませんか?”すると“ウチのは氷砂糖ですけど、良かったらどうぞ”と出してくれた。うん、旨い!Fieldが作ったのと似た味。唯一違ったのはFieldは赤唐辛子を刻んで入れたが、どうやらこちらでは入れていないようだった。
 肝心のソバは本島より太かったし、角ばることなく丸かった。味は思いの外おとなしい味で、石垣島に似ていたが、薬味に葱系のものが入っていた。話は飛ぶが、言語学者が日本には8つの言語があると言っていた。北からアイヌ語、日本語、そうして、奄美から与那国までに残り6つの言語があるそうだ。同様に食文化も島それぞれに進化したのだろう。更についでを言えば、チョウは蛾も含めて“はびる”か“はべる”石垣では“ぱぴる”で、特に綺麗な種には“あや”が付く、ここ与那国では“あやみ”が付く。そろそろマジで“アヤミハビル館”を目指さなければ…

あれ?ところでDrコトーの診療所ってこの近くだった筈と思いながらも見つけられずに移動した。 つづく…


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