中札内点観測地点 その3

トラフシジミ・コチャバネセセリ(2017.06.18 中札内村 )


 朝4時に目覚めました。昨夜は、いつもなら飲みながらワンセグでTVを見たりするのですが、エリア外のようで、iPhoneで音楽を聴きながら10時頃眠ってしまったようです。電源の残量 はほぼ0になっていました。未だ、陽は登って居ませんでしたが、今日もお天気は良さそうです。
 不覚にも朝食を仕入れていませんでしたので、コーヒーを落とし、飲みながら夜露に濡れたタープとテントが乾くのを待ちました。7時半行動開始。先ず、オナガアゲハを期待し、ツツジの木の周りを1時間ほどうろつきましたが、ミヤマカラスばかりでオナガの姿はありません。実は昨日えりも町でオナガを目撃していたので、期待していたのですが残念!ただ、Fieldの好きなトラフが姿を見せてくれました。また、この場所で広島からいらしていたご夫婦とお話をしました。北海道に来て未だ数日ですが、40日くらいかけて回りたいとの事。奥様は一眼レフに長球を付けていましたが、ご主人はコンデジ…少し羨ましい姿でした。

 1時間ほどでオナガは断念し、定点観測地点へ移動し、最初に撮ったのがシャクで吸蜜するコチャバネ。そうして、ここに来た一番の目的は…昨日に引き続き…アサギマダラ。果 たして…

 

エゾシロチョウ(2017.06.18 中札内村)

 崖の斜面には、エゾカワラナデシコが咲いていました。どうせなら、ナデシコに止まるチョウの姿を撮りたいのに…と口走った直後にこのシーンです。言ってみるもんだね〜。その後、足元のクローバーでの吸蜜シーンもじっくり撮らせてくれました。今年のエゾシロ、発生が遅いなぁと感じていたのですが、待たせた分、発生数は多いとの噂もあります。

 

エゾクロテン(2017.06.18 中札内村)

 崖をよじ登るネコを発見!えっ!ネコ?小さな岩が転げ落ちる音で気付きました。な、なんでこんな所にネコなの?じっと観察していると、ネコも途中でこちらを振り返ってくれましたので、何とか撮影が出来ました。
 種名が確定できずに持ち帰ってから調べた結果、どうやらエゾクロテンだと思います。勝手にもっと名前の通 り黒いと思い込んでいましたが、ネコ目、イタチ科…それで“ネコ”と思ったんだね。しかも体毛は季節で生え変わるようです。Fieldの初見動物ですが…うん、メンコイ!

 

サカハチチョウ(2017.06.18 中札内村)

 メンコイと言えば…、W.N.君の耳にサカハチが止まりました。私もここでサカハチが腕やカメラに止まった事がありましたが、このサカハチは数十分止まったままです。林道を引き返しながら、もしかして、止まった場所で離れるのでは?とのW.N.君の想像は当たっていたようです。帽子の赤い色が気に入ったのかなぁ?

 

エゾスジグロシロチョウ・トラフシジミ(2017.06.17 中札内村)

 時間をかけて林道を往復しましたが、アサギの姿はありませんでした。目立ったのは捕虫網持参の伯父様達…千葉から2名、地元1名、他不明1名。何でしょうねぇ?ジョウザンの時期は過ぎているのに、目的は?
 林道もそろそろ終わりかなぁ…と思う頃、トラフが工事で埋められた沢の斜面 で吸水していました。そう昨年の台風で、ぐちゃぐちゃになっていたあの林道は、かなり手が入り、確かに歩き易くはなってましたが、Fieldの思いは、あのままで良いから手を加えないでよ!…という印象でした。

 

コミスジ(2017.06.18 幕別町)

 オナガとアサギを諦め、W.N.君を帯広駅までお送りする約束になっていますので、中札内を離れました。でも、もう少し時間がありそうなので、幕別 町のリンゴのポイントを覗きました。Fieldとしては、今年のチョウの発生状況は、例年より10日〜2週間遅れていると感じていましたので、広尾のリンゴも“未だ早いのでは…”とT.H.先生にメールで問い合わせをしました。実際に発生していましたので、幕別 のポイントでも出ていると確信していましたが、らしき飛翔を一度目撃しただけで、撮影には至りませんでした。吸蜜植物のニワトコも開花していませんでしたし…
 逆に目に付いたのはクロヒカゲとヒメウスバでしたが、ヒメウスバも飛び回るだけで、静止してくれません。唯一モデルになってくれたのはコミスジくらいです。


モノサシトンボ♀(2017.06.18 幕別町)

 あーダメだったかぁ…と諦めて、車を止めた場所に向かう途中に見つけたのはこのイトトンボ。持ち帰って図鑑と睨めっこしましたが、トンボは時期によって色が変わったり♂と♀で色が違ったりしますので、イマイチ確証は持てませんがモノサシかあぁと思います。
 こんな感じで、2日間の初夏を楽しませて頂きました。お付き合いいただいたT.H.先生の様々なお心遣いと、遠慮深いW.N.君に感謝致します。Fieldにとって、チョウとの出会いは大切ですが、チョウを通 じてお知り合いになれた様々な“人”の方がもっと貴重なのじゃないかと考えております。機会があれば、懲りずにまたお付き合い下さいますようお願いいたします。

 

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