お盆なのに その2

オオチャバネセセリ・ペア(2015.08.16. 中札内村)

 蝶をカメラで撮りたい…そう思ったのは、蝶達の生きた姿を残したいと考えたからだった。小学校3年くらいから標本を作っていたが、さすがに10年20年経つと色褪せもする。標本箱も10箱20箱なら良いが、40箱50箱になるとかなりのスペースも必要になる。その間引越も幾度か経験し、その度に大変な思いもした。
 そうして始まった写真撮影だが、最初はよりアップで、鮮明に、色を忠実にというのが3大要素だったと思う。標本の代わりにという意識も強かったから翅を大きく広げた姿を好み、レンズも、より焦点距離が大きな物で、より最短撮影距離の短い物に走った。

 

ヨブスマソウにベニヒカゲ(2015.0816. 中札内村)

 その考えが変わりだしたのが10年ほど前で、何と広角レンズ〜ついには極めつけの魚眼レンズに走った。それは折角の生態写 真なのだからその蝶が生活している環境も写し込みたいと考え始めたからだった。理想は、蝶の居る風景になって行った。
 そうなると、それまで撮影対象の蝶との距離1メートル 〜1.5メートル
が一気に15cmになった。そこまで近くなると、さすがに蝶はじっとしてくれる訳も無い。仕方なく手を突き出して、ノーファインダーで勘に頼ってシャッターを切るケースが増えていた。

 

ヨツバシオガマ・ウドにサカハチチョウ(2015.08.08. 中札内村)

 そんな変遷があり、ごく最近になって更なる欲が出てきた。それは蝶がどんな生活をしているかという事。どんな花で吸蜜し、どんな求愛行動をし、どんな産卵行動をするのか…等々。そしてそれを実現するのは、静止画ではなく動画の方が良いのではないかと思い始めている。

 

ハンノキにミドリシジミ♀(2015.08.16. 中札内村)

 

 フィルムカメラからデジタルカメラに替えたとき、デジタルが1千万画素を超えたら切り替えようと決めていた。今では2千万画素も当たり前の時代になり、普通 のデジカメで動画も撮れる時代になった。だとしたらそれを使わない手は無いだろう。そう思う半面 、やはりムービーカメラは専用機なんだからもっと自在に良いムービーが撮れるんじゃないかと想像もする。しかし、とにかく今は練習期間かな。

 

エゾライチョウ(2015.08.16. 中札内村)

 それにしても、今年はやたらとエゾライチョウに出会う年だこと…出掛ける先々で必ずと言って良い程姿を見ますね。ちょいと驚きです!

 

ヒトリガ(2015.08.16. 中札内村)

 おっと!派手な奴が現れました。ヒトリガのようです。和名は灯蛾と書くようです。“灯蛾”を見ると、“飛んで日に入る夏の虫”を思い出しますが、この諺はまさにこの蛾から生まれたという説があります。猪突猛進タイプの性格なんだしょうかね。また“飛んで日に入る夏の虫”というと何だか下の句のような気がしてなりません。では、上の句は果 たして何なんでしょうね。“○○や…”○○に当てはまる単語…どなたか教えて下さい。

 

ルヨウショウマにメスグロヒョウモン(2015.08.16. 中札内村)

 特に変わった事もなく、色々と考え事をしながら歩き回った。え?何を??ま、端的に言うと…Fieldは還暦なんですよ。Fieldが若い頃、60歳というと、完全爺さんという印象でした。昭和の初期“人生60年”というキャッチがあり、平均寿命も60+αだった訳です。
 で、Fieldは後何年生きられるのかなぁ…とか…取りあえず大病を克服しつつありますので、平均寿命の80歳迄?あと20年かぁ…その20年間にFieldは何が出来るのか、何をすべきか… 蝶々なぞ追っかけてて良いのか?いや、サスガに蝶を追いかけるのを止めることは無いと思いますが…

 

カワミドリにオオウラギンスジヒョウモン(2015.08.16. 中札内村)

 そして、Fieldの夢…全ての日本の蝶に出会うこと…残り30種程度…年に2種類で15年…果 たして可能なんだろうか?中小企業のオヤジとしては、土日にせいぜいプラス1日。そんな毎日の中でムリかも…。廃業して、蝶の追いかけ…なんてことは無いね…それも夢であって、達成したから何???
  そのことに何の意味がある?単なる夢…欲でしょう。達成したからって何かが変わる?そう言えば、思い出した。Fieldは昔からテストで100点が嫌いだった。100点を取っちゃうとやる気が失せるから、90点台で充分!…そういう性格。あと10種…それくらいを最終目標にあと少し…かな…

 大幅に掲載が遅れました。マジに悩んでいます。方針さえ固まれば突っ走る奴なんですけどね…。果 たして今後のFieldそしてField Noteどうなりますやら…


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