4年ぶりの大雪山 その2(バキ特集)

ウスバキチョウ(2015.07.11. 大雪山赤岳)

 赤岳…と言えばチョウ仲間では、あーウスバキですか…という反応が相場ではある。まー赤岳でウスバキを見ながらレンズを向けない奴も居ないだろうね。んじゃFieldも…
 お約束の場所はコマクサ平がこれまた相場ではあるが、その手前で、何気なく後ろを振り返った。すると…黄色い何かが飛んだのである。ん、今のはウスバキ???で、迷いましたね〜。いや平地ならすぐに戻りますよ。しかし、この山で、ヒーコラ言いながら登ったのに、またあそこまで下るの?しばしの自問自答でした。もしかして、これから行くコマクサ平にウスバキの姿が無かったら…今飛んだ奴がワンチャンスのウスバキだったらどうする?

 ハイハイ、分かりましたよ…と、少しヤケになりながらの後戻りでした。 ま、大した写真は撮れませんでしたが、とりあえずこれで後悔はせずに済んだ訳だよね。

 

ウスバキチョウ(2015.07.11. 大雪山赤岳)


 

 コマクサ平に着いてすぐに思ったのが、やはり開花する花の少なさ。ガンコウラン・イワブクロ・シオガマ…殆ど咲いてないじゃない!逆に、何でこんなに!と思うほどバキの姿が見られた。(うーさっき引き返さなくても良かった?)時折強い風が吹くが、風が止むと、あちこちに飛翔する姿が見られる。
 
だが、でも、しかし、やっぱ蝶の姿って、花に止まっている姿が何よりで、飛び続けられると写 真にならず、地べたや岩の上ばかりの姿も物足りないよなぁ。え!贅沢?

 

ウスバキチョウ(2015.07.11. 大雪山赤岳)

 侵入禁止のロープから7〜8mのところにコマクサが咲いていた。その近くに…そうだね〜20cmくらいのところにウスバキが舞い降りた。どうするつもり?と、見ていたら、ズリズリズリとコマクサに近づく。歩くっちゅうより引きずる感じの移動だった。そしてコマクサのこんもりした葉にしがみつき登り始める。何やってんの?
 
小山の反対側に着地をすると向きを変え、先程とはちょっとだけ違う角度で、また登り始めた。この行動の意味が分からず見ていたら、3度ほどそれを繰り返し、そして最後の写 真。おっ!こりゃ産卵でしょう。ちと遠かったもんでトリミング写真なのだが、間違いなくこれは産卵行動の一部始終だと思う。
 …と言うことは、最初のコマクサの葉の小山を登ったり下りたりした行動が気になる。あれの意味は何?卵塊を作る種は別 として、普通の蝶の産卵は直接食草に止まり、躊躇無く産卵しすぐに飛び立つ…ってのが普通 でしょう?じゃあ、この行動は産卵に適した場所を慎重に調べてから産卵した?それとも他の個体の産卵が無いのを確認してから産んだ?この2点が推測されるが、さてどっち?ロープ乗り越えて確認したかったなぁ!

 

ウスバキチョウ(2015.07.11. 大雪山赤岳)

 その後もウスバキは多く、目の前に止まってくれるが、うーむ、イマイチ!せめて緑の絡む写 真を…と、思いましたがこんな程度でした。ところで、先程から気になるお兄ちゃんが…バカチョンデジをもって、あっちをウロウロ、こっちでウロウロ…、えっ!どうもチョウ専門に撮ってるよ!
 声をかけたら、未だ20歳。で、やっぱチョウ狙いなんだと…そかぁ、ガンバレ青少年! (…つづく)

※本日、初めての方からメールを頂いた。千葉在住のT.U.さん。Field Noteをここ数年前から読んで頂いているそうです。 それも数年どころかもっと以前の分まで遡って読んで下さったようで、その結果 を参考にして頂いているとか…“その2がいつになるか…”と書いたばかりでしたが、そんな励みがあって“その2”を掲載します。明日は“その3”で完結させます。ご連絡ありがとうございます。完結させてから改めてメールを出させていただきます。…眠いです。仕事で睡眠不足!でも、乞うご期待!…Fieldでした。


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