720kmの風来坊 その1

歴舟川に架かる鯉のぼり(2015.05.02 6:50 大樹町)

 世の中G.W.ご他聞に洩れずFieldの会社も一応お休み。しかし、何の計画もない。元気な頃は馬車の前にニンジンをぶら下げて、必死にニンジンに喰らい付くべく全力で走ったものが、残念ながら今はそんな元気はない。しかし、じっと家にいるつもりもない。どうしようか思案中に旭川の知人のコンサートがあることが分かった。
 ならば行こう。実は例年この時期ヒメギフチョウを求めて旭川を訪れ、タイミングが会えばお会いしていた知人だった。その彼に会いに行く理由がが出来た。でも、ただ旭川を往復しただけでは面 白くない。どうやって楽しそうな枝葉を付ける?それがいつものFieldのやり方なのだ。

 結果は、この時期だから桜。そしてヒメギフチョウのかつての有名産地のその後。それをテーマにしながら、後は行き当たりバッタリのミニ風来坊旅をスタートさせた。まずは自宅から南下し大樹町歴舟川に架かる鯉のぼり。

 

広尾の桜状況(2015.05.02 7:21 広尾町本通公園)

 次ぎに車を止めたのが、広尾町の公園で、桜の開花状況を確かめる。うーむ、4〜5分咲きってなところか。いや。実はね、今向かっている場所で桜を見たいと思ってね。今年の北海道やたらと気温が高く、先日帯広市では30度超えも有った訳ですが、内陸部と違って海岸部では最高気温は10度台が続いていたもんでね。未だ少し早いかなと、ちょいと不安だったのです。でも、まあこれなら何とか!と少し安心。

 

さくら公園(2015.05.02 8:06 えりも町庶野)

 実はネットで調べていたら、推定樹齢300年の桜の木があるという記事を見つけたものでね。是非見たいという気持ちになった訳ですよ。で、さくら公園は直ぐに見つかりましたが、肝心の300年木がどこか分かりません。車でトロトロと周囲を見ましたがやはり分からず。駐車場に車を停めて、歩き始めて直ぐにカメラを持つ紳士を発見し、声を掛けてみましたら、丁寧にその場所やら状況までお話して下さいました。
 今、“紳士”という表現をさせて頂いたのは、その方の対応に感心したからでありまして、気楽に声を掛けた私の方に落ち度・失礼は無かったかと心配になった程です。
 目的の桜ですが、未だ咲き始めという印象でした。そして、樹齢300年の桜は夫婦桜という名称で
この樹木だけ木柵で囲われていましたが、うーん、どうなんでしょう?老いた姿と言いますか、支柱に支えられて、辛うじて倒木を免れていると云った印象で、哀れさを感じてしまいました。地元の方ごめんなさい。庶野に付いて直ぐに地元の方々がゴミ袋を手に清掃活動されているのを見ました。G.W.の後ではなく、今日…という事は、ここへ花見に訪れる方々をお迎えするという主旨でしょうか。何だか出会う方お見かけした方、素敵な方々がいらっしゃる土地だという印象を受けました。老いた夫婦桜も地元の方々に愛され続けた樹なのであろうと想像しました。

 

襟裳岬(2015.05.02 8:33 えりも町)

 次の目的地は静内ダムであります。北海道地図を思い浮かべていただきたいのですが、何も南端の岬まで行かずにショートカットする道が無い訳ではありません。でもさー急ぐ理由は無い訳で…ここまで来たら岬にも立ち寄るかぁ〜ってなノリで寄ってみました。
 何年ぶりに来たのか忘れましたが、やっぱ、絵になるね〜1これに、朝日・夕陽が絡むともっと綺麗な写 真が撮れるかも…と思いました。 ま、何時か…ですけどね、風景写真家でもありませんので…。

 

静内ダム周辺(2015.05.02 11:50 新ひだか町)

 かつて北海道のヒメギフチョウを語る時、旭川周辺と共に必ず出てくる地名が静内町だった。ここのヒメギフは旭川産には無い色合いの種が混ざるとということで人気が高かった。しかし2008年、この年も今年と同じく、春の訪れが早い年だった。05.03に訪れた時には目撃ゼロ。その日出会ったS先生(十勝管内の教師)も目撃ゼロ。そしてその日閉鎖された林道内で軽トラを運転してFieldを乗せてくれた林業関係者の話に依ると北大を名乗る団体が来て大量 に捕獲するようになって、みるみる蝶が居なくなったと嘆いていた。北大と云えば、北大昆虫研究会がアポイ岳でヒメチャマダラセセリを発見したことが有名であるが、 それも大量捕獲の成果だったのね。
 その静内で、ヒメギフが復活していないかと期待を込めて、7年振りの再訪であったが、ご覧の通 り。ポイントは禿げ山状態。あれだけ咲いていたカタクリも殆ど見ることが出来なかった。それでも伐採されていない所まで歩き回ったのだが、努力は報われませんでした。もうヒメギフの発生地として、この地を挙げる人は居ないんだろうなぁ。

 

ホオジロ(2015.05.02 15:30 新ひだか町)

 その後シュンベツ川添いの林道も探しましたが、特筆すべき事はありませんでした。そろそろお腹も空いたので河原に下りて飯盒メシ。おかずを作る余裕はなかったのでグリコの中華丼を温めただけ。
  食後少しウトウトしてたら、何かが前方で動いた気配。な、何だぁ?ん、鳥さんのペアだ。一気に目覚めて車の窓から身を乗り出しての撮影。

 

二十間道路の桜(2015.05.02 15:50 新ひだか町)

 さて次は…ここまで来て桜並木を見ずに帰ることも無いでしょう。しかし、今日は花の咲き具合も天候も良いので、ごった返しているハズ。夜桜でも良いかなぁとは思ったが、夕刻なら人出は減っているだろうと読んで立ち寄ってみたが、いやー結構な人出ですね〜。
 ここに立ち続け、人も車も無くなった瞬間を狙ってシャッターを切りましたが、西側の木が陰になりイマイチ。やはり陽が高い時間帯でないと良い写 真は撮れないって事ね。

 

たんぽぽ公園(2015.05.02 18:30 鵡川町)

 次の目的地は旭川方面 。実は今回一番飽きが来そうなルートで300km程何もめぼしいものは無い。しかも、新ひだか町からの235号線は大混雑していた。つまり千歳・札幌方面 から新ひだか町へ桜を見に来た方々の帰りのラッシュにぶつかってしまったようで、参ったね〜。なにしろラッシュなんて無いトコに住んでるもんでね。
 鵡川まで来て、Fieldは北上するから、ここからの道は空いているだろうと思うが、もう疲れたね。コープを見つけたものでお買い物。さて、何かめぼしい物は…おっ、白貝だ! 帯広市では見たことがありませんが、日高の海岸沿いのスーパーでは結構見かけます。浜焼きにしてフタが開いたら醤油と日本酒をたらす…ということで一番小さな醤油と日本酒も購入。
 先程見かけたたんぽぽ公園ってトコを覗いたら、お、ここで良いかも…。火を熾し持ってきたジンギスカンと先程の白貝とビール。え、いや何があっても対応できる準備はね…あれ?焼き網が無い。れれ照明も無い。ま、代用品に使えそうなものは有りますんで何とかね。いや、この不便さが良いんですよ。どう凌ぐかってトコね。等と月を見ながら一人宴会状態。こりゃぐっすり眠れそうだわ。 …つづく


←戻る   2015年版目次へ   次へ→