5年振りの友と

ルチアーノ(2015.04.11 千歳空港)

 私の大切な友人ルチアーノ・レプレから連絡が来た。“関西旅行の後で、お前の所に行っても良いか?”と。5年振り。否定する要素は全く無いのだが、お相手できる時間がFieldにはあまり無い。週末の土日なら時間が何とかなるだろうと応えると、12日大阪から札幌へANAで飛び、2時20分着。そこからJRで帯広へ向かい、夕刻に付くと着くと連絡があった。
 ちょっと待った!Fieldが千歳へ迎えに行けば、一人JRで過ごす時間も彼と過ごす時間が増える。ならばここは迎えに行くべきであろうと判断して千歳まで迎えに行くと連絡した。彼は周遊券を手に入れていて、それを使えば千歳〜帯広もグリーンで移動できたようだが、Fieldは敢えて拒否をした。

 2015.04.12 14:26 5年振りに無事彼に会うことが出来た。しかし、何だよこのプラカードは!どうしてもFieldは彼にとってはTarzanかい!彼からの郵便物も“Tarzan”と書いてくれるものだから、いつも郵便局員に“この家にTarzanさんはお住まいですか”と確認されてからでないと受け取れないことを彼は知らない。(もっとも何時だったか、私から彼への郵便物に“流知安野”と書いて、彼は自分を証明するのに大変な目にあった事もあったようですけれどね)

 

シジュウカラ・エゾリス(2015.04.12 音更神社)

 さて翌日です。彼からの提案があり“お前は山歩きをして写 真を撮るのが趣味だと知っている。だから日曜日は、一緒に山を登ろう”との事だったが、千歳から十勝への峠越えの時、まだまだ雪深い山を指差し、明日は一緒にこの山を登るか?と少し意地悪に言ったら、“分かった分かった、北海道では未だそういう時期では無かったんだな”と理解してくれた。
 しかし、そんな雰囲気だけでも味わえるようにと、音更神社の境内を案内した。早速カラ類が現れ、思惑通 りエゾリスも姿を見せてくれた。先客のカメラマンも居て、何を狙っているのかと聞いたらヤチネズミだとの事だった。

 

クジャクチョウ(2015.04.12 音更神社)

 神社の境内には福寿草が咲き、アズマイチゲの開花も見られた。そして、クジャクチョウの他にスジグロシロチョウも舞っていたが、撮影には至らなかった。でも、今年初のシロチョウ科初見日となった。
 石段を上がるとそこにジャンパー姿で掃除をしている人影…あは、齊藤君だ!彼はかつてORAC会長ではあったが、ルチアーノがORACとの関係を築く前に年齢大会をしていて、これが初対面 。彼にルチアーノを紹介すると、“ちょっと着替えてくる”と、小走りで去っていった。

 その間、拝殿で参拝したが、二礼二拍手一礼もルチアーノは完璧。そういえば石段を登る前の手水の作法も知っていたし、大したものだ。神職の衣裳で戻った齊藤君に鳥居、注連縄の解説を求め、紙垂は相撲取りのそれと同じ意味を持つ物なのかと質問。いや参ったね。うかうかしてると恥をかきそうだよ。ルチアーノは、時折おちゃめなジェスチャーで応える齊藤君を面 白いやつだなーと評価していた。

 

ヒヨドリ(2015.04.12 蝶多村)

 その後、Fieldの定点観測地点、蝶多村を訪れたが、特筆すべきはエゾスジグロシロチョウを見たことくらいと、K.T.さんと出会ったこと。ま、彼はこの辺りをメインステージに写 真を撮りまくってますから、偶然と言うより必然の出会いだったかも知れません。
 ところで、終日ルチアーノと居ると必然的に英語での会話になるのだが、さっぱり単語が出てこない。かつて、これ程会話に苦労した覚えはなかった。5年のブランクってこんなに酷いものか?ちょっと情けない気分だ。短くても良いから、英語で日記でも書こうかなとも思った。
 会話の中で彼は“old friend”という単語を発した。直訳すると“旧友”であろう。
私の好きな歌で、Simon & Garfunkelが歌う“Old friends”を思い出した。“Old friends, Sat on their park bench like bookends”という歌詞の中の“Old friends”は“年老いた友達”であろう。これって文脈から判断するしかないのか?それとも何か用法で明確な違いがあるものなのか?もっと細かなニュアンスが伝えられる語学力が欲しいと感じた。

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