渡りチョウ

アサギマダラ(2013.06.22

 先々週、道南にアサギマダラが出現したのなら、十勝にも来てるかも…という短絡な発想でうろついたら、本当にアサギに出会ってしまった。這えば立て、立てば歩めでは無いが、人間の欲はとどまる事を知らぬ ようで、またまた調査活動!
 正直、アサギに会えるなんて、有り得ない…と思いながらの行動だったが、一度見てしまうと、今度は何とか写 真が撮りたいとの欲は確かに増幅していた。そして、またまた本当に出会ってしまうところがスゴイ!場所は前回の場所から数キロ離れているし、しかも川を挟んで反対岸。
 “SENNSEアサギだぁ〜!”と叫んで、カメラを構えるがピンが合わない!何でよ?!するとSENNSEが持ってくれと彼のカメラを私に預けようとする。彼も慌てていてピンが合わず、ネットでの捕獲態勢に入りたい様子。あのな!Fieldも何とか写 真を撮りたいのに、預かってらんないよ〜!そして、ようやくシャッターが切れたが
超ピン甘!しかし、その直後アサギは飛んだ!SENNSEはカメラを林道に置きネットを構えていたので。 “SENNSE、ネット!”と捕虫網での採集を促す。

 

アサギマダラ(2013.06.22

 ネットを振る手の緊張感が伝わって来るような光景だったが無事ネット・イン。SENNSEの顔は満面 の笑みだった。雄。しかもかなりスレていた。標本箱に並べても良いよと発言したが、つまり雌なら産卵の可能性があるが雄にはそんな期待は無い。
 しかも、既にかなりの距離を飛翔して来たであろう翅のスレ具合。これから更に遠くまで飛ぶことも無いであろうと判断したからだった。

 

アサギマダラ(2013.06.23

 一度はご自宅に連れて返ったが、やはり放蝶すると仰る。しかも捕獲した場所まで再度行くとの事で、私も付き合った。翅には捕獲日、そして反対面 には捕獲地がマッキーで書かれていた。
 ここまでで思った事。十勝で見つけたアサギの出所は?上ノ国町で見つかったアサギはマーキングから大分県姫島と判明しているが、このアサギもかなりのスレ方をしており、同程度(1200km)の飛行をした可能性があるように思う。
 先々週のアサギと、このアサギは同一固体か?印象は同一のような気もするが、複数頭飛来していて先々週の目撃と本日捕獲したアサギは別 個体と考える方が可能性としては高いように思う。従ってこの個体が雄でも他のアサギも来ている可能性があり、今後とも産卵、幼虫などの発見につとめる必要が有ると考えている。今年はアサギ・イヤーになりそう!


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