異変

ニジマス(2011.10.30 帯広市)

 Fieldには弟子が居る。仙台市に住む自称“でし”は、子供の頃時々遊びに連れ出した。だから遊びの弟子なんだとご自分で仰る。つまり、Fieldは遊びの師匠ということになる。
 もちろん蝶の弟子も居る。Fieldが中学生の時、自宅の玄関に後輩が現れた。見たら同級生の“えっちゃん(江津子さん
)”の弟トシヒロであった。いきなり土下座をして“弟子にして下さい”と言われた。これには驚いたが、聞けばFieldの作った昆虫標本を見て感激したと言う。かくして彼が一番弟子、そして彼の親友シュウジもまた弟子にして下さいと後日現れた。その後も更に弟子候補は現れた。トシヒロは今でも交際はあるが、蝶を追いかけてはいない。しかし、二番弟子のシュウジは現在札幌近郊の野幌に住み、熱心に蝶を追いかけている。
 ところで上の写真であるが、38cmのニジマスをぶら下げているのは、魚釣りの弟子、シンヤである。釣りの弟子は何人いるかField自身定かではないが、ジャンル的には最も弟子が多いかも知れない。

 

ブラウントラウト(2011.10.30 音更町)

 シンヤの後から弟子になったサワが40cm・60cm(いずれもアメマス)と記録を伸ばしているのに、彼はサイズには恵まれていなかった。大きいのを釣らせたいとの思いで、誘ったところ、ご覧の結果 となった。サイズはサワに及ばないが、ニジマスのこのサイズならアメマスの50cmに匹敵するファイトが楽しめたハズ!(仕事が佳境だったんじゃなかった?あ、いや、そうなんですが(汗)意外とお天気が崩れずに…いてくれたもんでね。)
 ポイント移動で川を渡ろうとしたら、思いの外水深があって…“これは無理ですね〜”と彼が言うから、“渡れないくらい深いなら、そこに魚が居るかも知れないよ”と私。“プラス指向な発言ですね〜”と言いながら彼がスピナーを流した一投目の出来事でした。

 ところで、上の写真。移動した川でFieldが投じた一投目でヒットした。何とブラウンです。ブラウンは私の釣り歴の中でこれが
3匹目で、一体何事が起きたんだろうと、怪訝な顔でランディングしたのを見て、シンヤも“どうしたんだろう”と思ったようです。

 

ニジマス(2011.10.30 音更町)

 ご存知の方もいらっしゃると思いますが。ブラウントラウトは本来ヨーロッパのマスです。ハイドンの“鱒”フランスの鱒料理は、このブラウンのことですが、何でここで釣れたのか不思議で仕方ありません。
 ブラウントラウトは、かつて足寄湖、糠平湖で放流された経緯があります。先程3匹目と書きましたが、過去に糠平湖と足寄川で釣ったことがありました。しかし、この川はいずれの湖の流出河川でも無いのです。そんな説明をしたら、シンヤもFieldの“怪訝な顔”の理由に納得してくれました。

 次に釣ったのがこれで、このサイズにしてはパーマークがありますが、ニジマスには違いありません。先程のブラウンは何故ここに居たのか定かではありませんが、まーフロックだったのでしょう。

 

ブラウントラウト(2011.10.30 音更町)

 そう思ったのも束の間、その後2匹釣ったのがいずれもブラウンで、やはりこの川に何か異変が起きているようです。ブラウンの魚影がこれだけ濃いということは、どこぞの養殖場から何らかの事故で魚が逃走したと考えるのが妥当かも知れません。
 結局4時間ほどの釣行でシンヤがニジ2本、Fieldがニジ1本ブラウン3本という結果 でした。気温は高くなかったのですが、風もなく穏やかな秋の日の楽しい一時を過ごすことが出来ました。お相手してくれたお魚さんたちに感謝!


戻る      2011年版目次へ      次へ