カムイミンタラ その2

チシマノキンバイソウ(2011.07.24 大雪山赤岳)

 コマクサ平で少し様子を見たが、コヒオドシ、クジャク、(ミドリ)ヒョウモン、(ヤマ)キマダラ、キアゲハと普通 種しか飛んでいない。たまに遠くでウスバキらしき姿を見るだけだった。

 

チングルマ(2011.07.24 大雪山赤岳)

 そして、参ったなぁと思ったのは、団体客がやたらと多いことだった。肝心の蝶の撮影ポイントで、ここに10人、あそこに20人と固まって休憩されてはこちらの動きがとれない。
 同じ人数でも個人のパーティーだと、数人単位だから、隙間が出来る。しかし、20人規模で休憩されると、例えば1人が50cmを占有したら、10mの区間カメラを構えることが難しくなるのだ。
 彼女達(概ね女性が多い)はルール・マナーを守り登山を楽しんでいる訳だし、通 路を塞いでいる訳でもないから、あくまでこちらの都合なんですけどね。

 

ヨツバシオガマ・キバナシオガマ(2011.07.24 大雪山赤岳)

 ここで、持参したおにぎりを食べたりしながら蝶が飛ぶのを待ったのですが、うーん飛ばないねぇ。時期は遅いくらいだから、居ない訳はないのになぁ。やはり気温かなぁ?
 2度程雲が割れ、一気に気温が上昇し、条件が揃ったと思われても、やはり飛ばない。理由は分からないが、このままここで過ごしても意味がないかも知れないと言う気がしてきましたね。

 

チシマキンレイカ(タカネオミナエシ)(2011.07.24 大雪山赤岳)


 で、登ろうかという気になりました。というのはFieldがここに来るようになって30年くらいになりますか。しかし、頂上に立ったのは、一度だけ。というのも、このコマクサ平で目的の蝶に会えれば、それ以上登る意味は無いから…です。でも、今日はKanaも来ていますし、やはり頂上に立ちたいだろうなぁと思った訳です。
 で、コマクサ平を抜け頂上直下の大雪渓まで行ったのですが、どうも尻っぺたが痛む、太股の筋肉も悲鳴をあげかけている。こりゃ頂上まで行ったらかえってマズイかも?という気がして来ました。普段歩いては居るという自信はあったのです、しかし、歩く筋肉と登る筋肉では別 だと思い知らされました。この先、概ね1kmかぁ…で、苦肉の判断をしました。
 悪いけど、この先一人で行ってくれる?ためらいながらも口に出してしまいました。

 

カラフトルリシジミ(2011.07.24 大雪山赤岳)

 Kanaを見送って、少しその場に居ました。空を見上げると雲が割れかかっていました。ヤバイこうしては居られない!と、コマクサ平に戻った時、ようやくカラフトルリの姿を見ることが出来ました。
 ここに止まった“理由”をこじつけのようではあるけれど、見つけられたような気になれ、ホッとしましたね(苦笑)

 

ウスバキチョウ(2011.07.24 大雪山赤岳)


 上空は大気がウズを巻いているようで、低空とその上の上空では雲の動く方向が同一ではありません。また直ぐに空は雲に覆われましたが、その直後ウスバキと思われる蝶が飛び、ハイマツの中に突っ込んだように見えました。
 運良くロープ際のハイマツだったので、そこまで駆け寄りハイマツの中を覗き込んだら、居ました!ウスバキです!何枚かシャッターを切った後、そのロープ際にリュックとカメラバックを置き、再度雲が割れるのを待つ作戦を実行した訳です。
 そして次に雲が割れ直射日光が当たった途端に、ウスバキはもぞもぞと動き出し全身が見えました。これは飛ぶかも!と思った次の瞬間、案の定ウスバキはテイク・オフ。しかも、5〜6m離れたキンレイカの上で吸蜜を始めてくれたのです。ラッキー!!

 

 

ダイセツタカネヒカゲ(2011.07.24 大雪山赤岳)

 この間、おおよそ1時間強。そろそろKanaが下山する頃と思い、頂上方向へ出迎えるべく急いだ。その途中更なる幸運にもダイタカに会えた。後はアサヒヒョウモンだけだなぁ等と贅沢な事を考えながら歩いた。

 

イワブクロ(2011.07.24 大雪山赤岳)

 先程別かれた場所のやや下に荷を降ろし様子を見る。5分…10分…。ちょっと遅いなぁ。ここから頂上まで、往復せいぜい1時間半と考えていた。もし、それを過ぎるようなら、私も登ろうと決めていた。

 

赤岳頂上直下(2011.07.24 大雪山赤岳)

 レンズをマクロから300mm望遠に換えてルートをなぞったら…あはは、居たよ!ファインダーにKanaの姿を捕らえ、ずっと様子を見守った。歩調は安定しているようで一安心。後で聞けば、下山ルートを間違えて、行ったり来たりしたようだった。ゴメン!ちゃんとサポートしてあげられなくて。
 今日の天気予報は午後3時から雨。下山し、もう少しで登山口というところで、午後3時。そして正確に雨が降りだした。それもただ事でない降り方。雨合羽をKanaに渡し、Fieldはポンチョを羽織ったが、ずぶ濡れになってしまった。今朝、脱輪してロスした30分。あれが無ければギリギリセーフだったのに、ギリギリアウトになってしまった。
 4年振りの赤岳は、とにかく様々な反省点ばかり浮き彫りになった気がします。ブランク期間は2乗してキャリアからマイナスしなければいけないのかも知れません。筋肉痛は2日間でしたが、その間もスクワット!続けます。81歳の山ガールには負けてられませんものね


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