お久しぶり その9

ヤマトシジミ(2011.07.17 沖縄本島)

 今回の沖縄旅行の最終日は本島南部と決めていた。過去に3度程行ったことがあり、そこそこポイントも分かっていたし、それなりに良い思いもしていた。ところが沖縄在住のお二人のお薦めは違っていた。最初はシルビアが居るとのことで薦められたが、それは昨日撮影済み。にも拘わらず、この公園を推薦してくれる理由が明確ではなかった。
 それでも、沖縄の方が薦めてくれるからには、何か期待できるのかも?少なくても私の知っているポイントより、知らない場所を訪れた方が何かしらの発見が有るかも…と期待した。その中で一番の期待は、シルビアの、より鮮明な斑紋を有する個体の写 真が欲しいとの思いがあり、ひたすらシジミの後を追った。
 鮮明な斑紋の個体を追った結果は全てヤマトシジミのようだった。いつだったか山梨までシルビアを求めて出掛け、ひたすらヤマトを撮った事が思い出された。

 

シルビアシジミ(2011.07.17 沖縄本島)



 一方、シルビアと思われる個体は、全て低温期型のようで、斑紋が不鮮明な個体ばかりであった。うーん、秋にここを再訪すれば、斑紋が鮮明なシルビアに出会えるって事?分かったよ!、また来れば良いんでしょ!

 

ん?!(2011.07.17 沖縄本島)

 ウラナミシジミの一種、例えばウスアオオナガウラナミシジミか何かのような気がしてシャッターを切りましたが、よーく見たら、な〜んだ、クマソ?

 

イワカワシジミ(2011.07.17 沖縄本島)

 薄暗い林の中で、不意に目の前の葉にコイツが止まった。イワカワだ!と気付いたが余りに暗い。光量 を落としてストロボを同調させ、4枚シャッターを切ることが出来た。残念なことに尾状突起が欠けてはいるが、綺麗なグリーンが再現できて満足。

 

さんさなー(2011.07.17 沖縄本島)

 さんさなーは、クマゼミの方言名である。リュウキュウクマゼミという言い方もあるが、クマゼミの沖縄産亜種ということらしい。朝からワシワシワシワシ…もういい加減にしてくれ!と言いたくなるくらい啼きまくっていた。太い木の枝の下を通 過しようとしたら、20頭ほどのさんさなーが飛び出し驚かされた。
 下の写真はリュウキュウアブラゼミで本州産と似てはいるが、啼き声が全く違う。本州産のように長く啼くことは無く、数秒で途切れ、また啼き出す。

 

オオジョロウグモ(2011.07.17 沖縄本島)

 園内にはコイツがやたらと居た。いつだったかようやく見つけたミカドアゲハをコイツに先捕りされた恨みがある。体長5cmと書くと大したこと無いと思う方もいらっしゃるかも知れないが、あくまで体長で、脚の長さは別 だということを理解して欲しい。
 かつてオオカマキリがキクイタダキを補食するという画像を見たことがあるが、このオオジョロウグモは巣に絡んだスズメを補食したという記事を読んだ。おそらく日本最強のクモであろう。

 この後Fieldは那覇市内の末吉公園を覗いた。何かのイベントであろうか捕虫網持参の親子連れで溢れていた。それでも少しは炎天下を徘徊した。見かけた蝶…ヤマトシジミ・ウスキシロ・ツマグロヒョウモン・ツマベニ・シロオビ…Fieldの食指を動かす蝶の姿は無かった。そして、ついにマダラチョウ科の蝶を1頭も撮ることは無かった。一体何がどうなってるの?
  やや尻すぼみの感は否めないが、これで沖縄撮影旅行記は終了する。不明種がシルビアであったという収穫以外は未撮影種の穴埋めが出来なかった。しかし、3年 振りに沖縄の皆さんにお会いでき、また新しい出会いもあった。天然記念物の蝶に歓迎された気分も味わえ、充実した3日間だったと思う。また来ます。何度でも来ます。Fieldは沖縄が好きだから…。 皆さんありがとうございました。

See you!


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