秋の始まり その1

スジグロシロチョウ(2010.08.16 中札内村)

 春の遅い時期と、夏の遅い時期は、ここ中札内に来ることが多い。春には北海道在住のPapilio属(有尾のアゲハ類)が顔を揃えてくれる。 秋にはNymphalidae(タテハチョウ科)とSatyridae(ジャノメチョウ科)が期待できるし、遅い時期に発生するZephyrus(あれ?どう定義したら良いんだろう?樹上性のシジミチョウ?)と出会えるチャンスが有る。また、何故か中札内には道外からの観光客…迷蝶も多い。そんなこんなの期待を込めてお邪魔してる次第である。
 前回“北海道の秋は間もなく…”と、書いたばかりであるが、ここ数日でマジに風が変わった。相変わらずの高気温が続いているが、吹く風に少し“乾き”を感じる。いつも北海道の夏はお盆まで…そう思っていたが、50年の経験は伊達(ダテ)ではないようだ。
 林道に入ると直ぐ、至る所で吸水集団が見られた。概ねエゾスジグロシロチョウのようであるが、エゾの付かないのも混在している様子だった。しかし、止めて欲しいよねぇ。スジグロとエゾスジグロの識別 もやっかいなのに、近年ではヤマトスジグロ?!まー、こちらさんは北海道に在住ではないというから、“勝手にしてください。”で済むけどさぁ。

 

クジャクチョウ(2010.08.16 中札内村)

 しかし、目立つよねぇ…geisha。試しに翅の赤を4色分解して測定してみたら、平均でM87%、Y90%でした。暗部に最高でC10%、BL3%だから、限りなく金赤に近いよね。えっ?何のことかワカランって?いやゴメン!業界人にしかワカランかも知れませんが、これ解説すると長くなるので、気にせんといて下さい。

 

ヒメキマダラヒカゲ(2010.08.16 中札内村)
 うーん渋い!世界の民族模様は自然界の何らかの模様を模倣していると思っているFieldであるが、これは和柄ですよね〜。絶対!(花はオオイタドリ)

 

オオウラギンスジヒョウモン(2010.08.16 中札内村)
 久しぶりにウラギンスジ(♀)に出会えました。でもうーん、どっちだろ?これってもしかしてオオウラギンスジのような気がします。前翅外縁のくびれが不足しているような気もしますが、前端部の暗色の濃さはオオを付けたいよね。開翅も撮っておくんだったなぁ。(花はヨブスマソウ)

 

キアゲハ(2010.08.16 中札内村)
 キアゲハが次々と、切り立った崖の、あちこちに生えているセリ科の植物を訪れていた。産卵行動のようである。この写 真、100-300mmズームで撮ったもので、かなりのトリミングであるが、まあまあの写 真になった。近距離ではマクロレンズにかなわないが、遠距離の場合はマクロ望遠(Fieldが持っているのは200mmマクロ)よりこっちの方が解像度が高いように思う。
 今、セリ科で思い出したが随分昔、トヨタ車でセリカという車種があった。スポーティーで自分が大人になったら…と、少し憧れた時期があったが、私が自家用車を持てる頃には、既に販売されていなかった。そのTVコマーシャルに、ラテン系と思われる外国人女性が登場していた。と言っても、後ろ姿だけなのであるが…。そのキャッチコピーが“セリカに乗る男って嫌い!”という代物で、当時話題になったCMだった。
 で、何を言いたいかって?いやただ思い出しただけですよ。すんまへん!この写 真とは何も関係ありませんでした。(汗)


スジグロシロチョウ(2010.08.16 中札内村)

 一通り林道を見ましたが、さほど美味しい光景には出くわさなかった。で、先程の吸水現場に戻ってみたら、何だか個体数は減っていたが、それでも何とか面 白い写真にならないかと思案しながら車を降りた。途端に足許からキベリが飛び立った。
 うわーっ、キベリが居たんだぁ!しくったなぁ!!戻ってこないかと目で追ったが、かなり高い樹上に制止。残念!そんな事があった後で撮れた写 真がこれ。手前の個体にはジャスピンですが、もっとF値は絞るんだったかなぁ、まだまだ甘いっ!

 ところで、またまた関係のない車の話ですが、最近の若者の欲しい物ベスト3に車が入ってないそうですねぇ。何ででしょう?かつてはデートの必需品で、2シーターなんてのが売れてた時代もあったのにねぇ。どうも要因は不景気と関係なさそうな気もします。若いお兄ちゃんが、お姉ちゃんに興味を示さなくなった…なんてことはまず無いでしょうから、別 の要因なんでしょうねぇ。誰か分析して教えて下さいよ。

つづく…


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