そんなつもりじゃ…その3

オオゴマシジミ(2009.08.15 松前町)

 先ほどのポイントは、それっきりだった。暫く様子を見ていたが、その後何も現れない。そこで撮影ポイントを移動することにした。今度SENNSEが車を止めたポイントも橋が架かっていた。しかし、先程のが小川なら、今度のポイントは“小沢”程度だ。ここにもクロバナヒキオコシはまあまあ生えていて、一方は高い崖、もう一方は深い沢という感じだ。
 時折オオゴマの姿は見られたが、なかなか撮影できる状況ではなかった。業を煮やした彼はガサゴソと薮漕ぎをして崖側に入っていった。途端に“ここに止まってる!”の声。私もあわてて薮の中へ。ところがSENNSEは慌てふためいている様子。余りにも近すぎて、彼のカメラに装着されている300mmズーム・レンズではピンが合わないようだ。

 一方Fieldはマクロレンズを装着していたもので、失礼して先に撮影させて頂いた。この時期にしては、綺麗な個体だった。ん?SENNSEは、このシーン撮れた??

 

ジョウザンシジミ(2009.08.15 松前町)

 ゼフがヨモギの葉に止まった。裏面後翅後縁角斑のオレンジ色が完全に分離したa型なので、SENNSEはオオミドリだと仰るが、北海道産のオオミドリはこんなに濃い褐色ではない。もっともっと白いはずだからFieldはジョウザンシジミと判断した。
 それよりFieldが気になったのは胴の部分のオレンジ色の点。これって何?もしかしてダニの一種じゃないかと思うのだが…。

 

ベニヒカゲ(2009.08.15 松前町)

 大千軒岳山頂にはアサギマダラとベニヒカゲが見られる。…とSENNSの先生のお言葉でしたが、ここでもベニヒカゲを見ることが出来ました。中札内産より後翅の斑紋の発達が少し良いようです。

 

オオゴマシジミ(2009.08.15 松前町)

 小沢に架かる小さな橋のすぐ下にアザミの花が見えていた。どうやらオオゴマはアザミがお好み…との話から、このアザミに止まっても、花が下向きだから撮影は無理だろうと話していたら、何と本当にオオゴマが来て、しかもアザミの上に止まってくれた。何という幸運なんだろうと思いながら撮影。

 

オオゴマシジミ(2009.08.15 松前町)

 その後もポツポツとオオゴマは姿を見せてくれたが、やはり擦れた個体が多かった。概ね満足できたし、そろそろ最初に目指していたポイントに行ってみようという事になった。

 

キアゲハ(2009.08.15 松前町)

 そこはかつて、SENNSEが良い思いをした場所であるし、Fieldも幾度かオオゴマを見かけ、また撮影もしたことのある場所だったので大いに期待をしていたのだが…
 ここ数年林道は閉鎖されていて、人は入っていなかったはず。食草はある。吸蜜植物のアザミもあちこちに生えている。条件は十分だったハズなのに、オオゴマの姿は皆無だった。何でだろうねぇ?

 

ミヤマカラスの吸水(2009.08.15 松前町)


△on mouseで画像が変わります

 暫く粘ったが飛翔シーンさえ一度も見ることが出来なかった。うーん!変だねぇ!しかし、ここで時間を費やしても仕方ない。まだ時間もあることだし、先程のポイントへ戻ろうかということになった。
 移動中ミヤマカラスの吸水シーンに出くわした。SENNSEは腹這いになって撮影していた。彼のカメラはSONYのα300。“350なら(ダハミラーが付いているから)腹這いにならなくても撮れるのに”と言いながら撮影していたら、すかさず、しほわんが“大丈夫、いくら汚れても、私が洗ってあげるから…”この一言には笑えた! (まだまだ、つづく)


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