亜細亜の大兄国訪問 その5蘇州(スーチョウ)

蘇州刺繍研究所 (2009.05.04)

 蘇州は養蚕地でその絹糸を使った刺繍が有名だという。発祥は2千数百年前の春秋時代にまで遡る。清時代になるとさらに多様な技法が考案され、刺繍による絵画が大流行。名人と呼ばれる匠も数多く誕生したとのことである。
 正直あまり期待はしていなかった。しかし、ここの作品を見ていたら、Fieldが持っていた刺繍の概念が覆された。まず、絹糸であるから鮮やかな光沢がある。そして糸の繊維が見えないほど繊細である。1本の糸をほどいて、髪の毛の1/10程の太さにするのだそうだ。更に100色を超える豊富な色数で、グラデーションの美しさが際立っていた。

 

蘇州刺繍研究所 (2009.05.04)

 うーん、ヤバイ!蝶をモチーフにした作品にはヨダレが出そうだ。しかし、値段は日本円換算で100万を超えている。うーん、ヤバイ!見れば見るほどヤバイ!

 

蘇州刺繍研究所 (2009.05.04)

 うわっ、こっちはもっとヤバイ!蝶々だらけだ!うーん、作品の前で、思わず唸ってしまいましたね。Fieldは結構マジになって来ました。100万超えはねー、いくら何でも…。でも数十万なら…ってな気になってます。
 そこで係の方に、蝶がモチーフで、これくらいの予算でと話しましたが、花がメインで、かろうじて小さな蝶が居る程度のものしか有りません。もっと蝶が大きく描かれている物をと注文しましたら、今度は粗い!繊細さが無い。ダメだこりゃ!で、やめました。

 

蘇州刺繍研究所 (2009.05.04)

 結局何も買わなかったFieldですが、ここは良い目の保養になりましたね。皆さんも蘇州に行くことがあったら、是非お勧めします。何しろ破れたパンストを直す国です。手先の器用さは天下一品ってところでしょうか。

 

蘇州刺繍研究所 (2009.05.04)

 で、最後にお見せするのが、この作品。え?2点?ちゃうちゃう!1点です。双面 刺繍ってやつでして、これ裏と表なんです。刺し子さんが2人、あっちとこっちで刺すんだそうですがそれにしてもねー。すんごいと思いませんか?
 生地が厚いんじゃないかって?いえいえ、透けて見えるほど薄いんですねーこれが。いやー、すんげー!良い物見せてもろた〜。と、得した気分のFieldでした。え?ご希望の作品が見つからなくて残念?まーそうなんですけどね。もし、見つかっていたら、今頃蒼い顔していたかもね(笑)


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