亜細亜の大兄国訪問(何故か上海)

例によってプロローグ

 2006年4月、私は初めて台湾に行った。その時のField Noteの冒頭に…2001年4月、私が初めて沖縄へ行ったのは、某旅行会社のツアーだった。あれから5年も経つのだが、律儀にもその会社から、時折旅行案内のパンフレットが届いている。…と書いたが、その旅行会社から未だにパンフレットが届いている。2月頃だったか、そのパンフに目を通 していて、G.W.にどこか安く行ける海外旅行は無いかと物色していた。すると“G.W.に出発しても10万!”のタイトル。ん?どこだ?なーんだ上海かぁ。上海じゃあ蝶は望めないよなぁ〜、残念!と、その時はスルーした。
 ところで、今年の我が社は例年に無く多忙を極めていた。売上が伸びて…なら歓迎であるが急ぎの仕事が多くてという、イマイチ歓迎できない状況での忙しさだった。年度がわり(4月)が近づくに連れ、残業・土日出勤が続き、体力・気力共に萎えかかっていた。うーんニンジンが欲しい。目の前にニンジン(ご褒美)をぶら下げないと、これ以上走れない!そう思い立ってネット検索をしていたら、また例の旅行会社のページに行き当たった。そこで目に止まったのが例の“G.W.に出発しても…”の文字。ん?あれ??9万になってる。そこで念のため電話をしてみたら、未だ10席程の空きがある。しかも、サーチャージが下がった分、更に割引になるという。ってことは、8万円台?思わず参加申し込みをしてしまった。
 ところで、Fieldが上海に行って何をするのさ? 麻雀?!まさかね〜。じゃあカニか?上海蟹!ところが時期じゃ無いんだと。あれは10月頃だそうだ。それに代わる食べ物…フカヒレだな。後は雑技団?京劇も見たいけど、あれ時間かかりそうだし、やっぱ雑技団だわな。ナイトクルーズね〜。水上から夜景見るのも良いかも…とオプションを追加していたら、なんだ結局10万になっちゃったじゃないの!ま、良いかぁ。

 仕事の雨霰をかいくぐって、ようやく4月の30日になった。ところが朝から身体がダルイ!力が入らない。何だ?これは…どうも風邪気味らしい。周囲から“豚インフルエンザじゃないの?”と冷やかされる。あのなぁ、ワシ未だどこにも渡航してないから!でも…考えてみたら風邪気味で海外旅行。現地でこじらせて熱が出た頃に帰国。ん?ヤバイ!隔離されるかも! あわててジキニンの顆粒を買いに走った。

 …ってなことで、ちょっくら上海に行って来ます。続きは帰国後。じゃ〜に〜!

 

上海空港(PU DONG AIRPORT)外貨両替カウンター

 朝5:30起床。6:00に自宅を出て千歳へ向かった。いつもの有料駐車場に車を預けようとしたら予約が入ってないという。実は予約有りか無しかで、ここは料金が違ってくるから譲れない。旅行申込と同日直ぐに電話を入れたことを説明し、真面 目にやってくれよ!の一喝で予約は認められた。3泊4日で1,500円を前払いし、バスで空港まで送って貰う。
 ツアー・ディスクの受付までは、まだまだ余裕があるので、両替所へ行き円を元に両替、レートは16円台。では、いったいいくら両替しよう…これが悩む!少ないのは困る。かと言って多いのはもっと困る。円を元に、余ったからと言って更に元を円に換えたのでは、交換手数料が嵩むばかりだ。悩みに悩んで30,000円分を両替。正味3日間だから、1日10,000円で不足することは無いだろう。
 13:20分出発。航空会社は中国東方航空(CHINA EASTERN AIRLINES)到着が16:00。ん?2時間40分!早すぎない?と思ったら出発・到着ともに現地時刻だから、時差の1時間を足して3時間40分。それにしても早いね〜。例によってリュックとカメラバックのみのFieldは荷物を預けないから、早い!はずなんだけれど、マッチとライターを没収された。ライターは1個だけ良いとか、ライターはダメだけれど、マッチは良いとかという国はあったが、両方とも全くダメとは知らなかった。これは中国の法律で、国際線・国内線ともにダメなんだと。出発前に確認していなかった私が悪い!ゴメン!到着したのは、上海浦東国際空港(SHANGHAI PU DONG AIRPORT)かなり巨大。そしてお洒落な空港だった。

 

自転車〜交通事情

 到着ロビーを出ると、現地ツアー・コンダクターが待っていた。勿論中国人で、女性だったが、後に巳年と分かる。ってことは、Fieldの娘と一緒かな?ツアー・メンバーは北海道各地から全部で17名。揃ったところでバスで移動。うーん空港の外観とか撮りたかったなぁ。でも帰りにもチャンスは有るでしょう。
 バスの車窓から外を眺める。とにかくゴチャゴチャしていて、道路は車で溢れていた。かつての中国と言えば人民服に自転車を思い浮かべるが、自転車なんて殆ど無い。ましてや人民服なんて全く見られない。たまに見かける自転車には、何やら荷物がいっぱいだ。え?ウサギ!何用なんだろう?まさか食用?その前の自転車は、大きく透明なポリタンクに…何だろう水かなぁ。
 バスの中でコンダクターから注意事項があった。車は右車線。それは分かるが、信号がたとえ赤でも右折は自由だという。ってことは、信号が青で横断歩道を渡ろうとしても右折した車がいつ来るか分からない。一応歩行者優先ではあるが、ルールを守らないのが中国人だと言うから、何とも物騒な話だ。そして、後で気付いたが歩行者用信号機は台湾と同じで、残りの秒数が表示されるタイプだった。しかし、台湾の大きな交差点では、60秒だったのに、ここでは20秒しかない。この秒数で片側3車線の道路を渡りきるのは無理だ。右折車に気をつけならが走って渡るしかないのである。中国のご老人は大変だろうねぇ〜

 

超高層ビル その1

 さて、最初にバスが停まったのはここだった。上海環球金融中心(シャンハイ クージーグアン…Shanghai World Financial Center)。上海ヒルズ、または森ビルとも呼ばれている。1997年10月に着工したが計画は2度頓挫し、2004年11月に工事が再開、森ビルが監修して2008年8月末にオープンした。101階492mの高さを誇る世界最大級のビルだ。
 超高層ビルと言えば、数年前Fieldは台北101へ行った。高さ509.2mで、地上101階であるが、鉄塔状の部分も含めての高さであり、展望室は89階だった。最上階の高さも439.2mであるから、このビルのスカイウォーク(展望室)97が既に439mで更にスカイウォーク100が474mであるから、断然こちらの方が高い。しかもこのビル、98・99階は両サイドのみで、中央部分に風穴が開いている。遠くから見れば、まるで巨大な栓抜きの形状だ。まあ、言葉ではなかなか理解が難しいと思うが、後程遠景の写 真を見て貰えると思う。
 このスカイウォーク100は中央部分の床がガラス張りだった。つまり足許直下には97階の天井部分が見えるが、その脇からは地上まで見おろすことが出来るのだ。これで風穴を開けた意味が分かったが、何とも面 白い事を考えついたものだと感心した。

 

超高層ビル その2

 ところで、上海環球金融中心の壁面はガラス張りなのだが、そこに何か映っていることにお気付きだろう。そして上の写 真の左上にちょろっと写っているのは何だろうと、気になった方も居るかも知れない。それは金茂大厦(ジンマオダーシャ…JIN MAO TOWER)というビルで、上海環球金融中心が完成するまでは、中国では一番高いビルだった。地上88階建402.5mの高さがある。
 お隣のツルンとしたデザインより、Fieldはこちらの方が好きだ。台北101には8つの節があったが、こちらも節状の部分がある。そしてこの写 真では確認できないが最上階部分がかなり複雑な形状で、その複雑さ故、こちらの方が格好が良いと感じた。

 

超高層ビル その3

 上海環球金融中心のスカイウォーク100からの絵である。中央に見えるシルエットが東方明珠廣播電視塔(ドンファン ミンヂュー グアンボー ディエンシーター…Oriental Pearl Tower)というテレビ塔で、これまた高さは468mある。そして左手前が金茂大厦であるが、夕闇が迫っていたことに加え何とガスがかかってきた。しかも、ライトアップの時刻にはまだなっていにという、最悪のコンディションだった。ここからの大パノラマ写 真を期待していたFieldには残念無念の図である。
 ところで、上海のライトアップは国策で、毎夜3時間ほど街の中心部がライトアップされるのだが、1日の電気代が日本円換算で3千万ほどかかるという。もっとも国がつくった電気を国が消費するわけで、さほどの事は無いと思うが、そのライトアップが呼び物になっている訳で、Good Ideaじゃございませんか!

 

超高層ビル その4

 もっと明るいうちに…または、ライトアップされる時間に登りたかったと思いながらもツアー・スケジュールの都合で地上に降りた。迫った闇の中で、2つのビルが異様な姿を見せていた。両方が入るように、レンズを魚眼に換えてシャッターを切ってみた。
 うーん!何だか凄い!上海は地震の無い土地柄だというが、本当に大丈夫なんだろうか?と不安というより恐怖を覚えた。人口1,300万人のぎゅう詰め状態の上海で、これらのビル群に何か異変があったら…。ツイン・タワーの事件より更に大きな犠牲が出そう…そう考えると寒気がした。 (もちろん、まだまだ続きます。)

 


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