ご近所で…

ヒガラ(2009..03.28 音更町

 土曜日である。土曜日は我が社の非営業日である。にも拘わらず、私の携帯が早朝から鳴った。仮に今日が営業日であったにしても、未だ始業時刻前の時間だった。ううっ、休ませてくれよ!ワシは疲れてるんじゃ!!零細企業の代表としては…まして会社と住宅とが離れているからやはり気になるので、非営業時間・非営業日に会社にかかる電話は、携帯に転送されるようにセットしてあるのだが…
 電話で思い出したが、某車買い取り専門店の電話が0120で始まるのだが、その後の6桁が私の会社の電話番号とミゴトに一致していて、最近トンチンカンな電話が来る。また、当社の電話番号の下4桁が○△○△なのに、同市内のガラス屋さんの下4桁が、△○△○らしく、これまたよく間違いが起こる。まあ、このケースはもしかしてお互い様なのかも知れないと、諦めてはいるのだが…。
 ところで、さっきの電話は何だったんだ?…と携帯を確認したら、道職員の同級生からだった。しかも、ご丁寧に留守電に“電話が欲しい…”とコメントが残されていた。ん?この時期ってことは、もしかして異動か?と、思いながら折り返したら、案の定私の推理は的中していた。しかしなぁ、未だ2年だよ。せっかく生まれ故郷に着任できたのに、たった2年!で、今度はいったいどこへ行かされるの?

 

ヒガラ(2009..03.28 音更町

 彼は登記官という肩書を持っていて、今度は北見だと仰る。で、これから市役所へ行って、その後郵便局、そして私の会社に来たいって?分かってるよ!挨拶状と名刺だろ?1時間後に来てくれ。事務所の鍵開けておくから…。
 ってなことで、本日も出勤と相成った訳で…ついでに3つ、4つ仕事を片付けて、そろそろお腹が空いてきた。あらっ?財布忘れてるわ!参ったね。でも、とにかく会社から離れたいとハンドルを握ったが、思いの外天気は悪くない。んじゃ、ちょっと…と、向かったのは会社から車で8分・日当たり良好の音更町S公園。
 出来るならベニヒワに再会したい。叶うならシマエナガに会いたいと思いながら歩き出す。うーん随分雪も融けたね〜。遠くでヒヨドリ声。そしてシジュウカラが気持ちよさそうに囀っている。最初に目の前に現れたのが、頭頂部に寝ぐせのヒガラ。ヒガラって居そうで居ない奴だ。先日同行したK.T.さんがシジュウカラの名前を調べていたら、“一羽で雀が40羽分の価値があることから…”というのを目にし、ゴジュウカラというのも居ることが分かったと話していたが、Fieldにとってこのヒガラはロクジュウカラくらいの価値はありそうだ。(笑)

 

 

キバシリ(2009..03.28 音更町

 相変わらずコガラ(ハシブトガラ?)が多かった。さしずめサンジュウカラといったところか。もっとも、地域によってその価値観は違うんだろうなぁ。遠くの太い木の幹に、小さな物体発見!ちょこんちょこんと、小さくジャンプしながら少しずつ上へ移動している。ん?もしかしてあれはっ!
 想像通りキバシリだった。年に1〜2度しか出会えない小鳥だ。今までもチャンスはあったが、いつもシルエットみたいな写 真ばかりで、羽の模様が分かる写真が撮れたのは初めてだった。ラッキー!!

 

カルガモ(2009..03.28 帯広市

 1時間ほどだったが、得した気分で家へ向かった。帯広川を渡るとき、カモの姿が見えた。そういえば、ここにはいつもカルガモが居るのに、写 真ってほとんど撮った記憶がないよなぁ…。よしついでだから撮っちゃえ!
 実はカルガモは、他ではあまり見かけることはないのだが、何故だか分からないが、ここにはカルガモが必ず居る。 不思議!?

 

マガモ(2009..03.28 帯広市

 ついでだから、普段あまり撮る気になってないお馴染みさんにもカメラを向けた。すると、あれっ?あのマガモの首、やたら紫色に見えるなぁ?光線の加減か?とも思い、しばらく見ていたがどうもそうでは無いらしい。個体差ってことカモ!
 上が標準的な金緑色のマガモ、下が紫色に見えたマガモ。比較のために両方撮影してみたのだが…

 

オナガガモ(2009..03.28 帯広市

 オナガのペアが、ようやく融けた雪の間に何か有るらしく、熱心に首を伸ばしていた。…等と、ここまでは平和だったのですが…、次の瞬間に様子が変わる。

 

ん?(2009..03.28 帯広市

 川の中程に大きな石か何か有るらしく、そこに1羽のカモが立っていた。そして盛んに羽づくろいを始めた。ん?あのカモ何?どうも種別 が分からないので、少しづつ近づきながらシャッターを切った。
 背中はカルガモと変わらないのだが、羽の一部に鮮やかなブルーが見える。頭部はマガモのような金緑色だが、顔は白っぽいく胸は赤っぽい。水中の足はオレンジ色で、嘴の先は半分ほど黄色い…
 うーん、見れば見るほど名前が浮かんでこない。とにかく逆光を何とか回避して鮮明な写 真を…と上流に移動することにした。

 

で、アンタ誰??(2009..03.28 帯広市

 ところが、カモの上流に回り込んだ途端にカモは泳ぎだした。ヤベっ!先程よりは光線の角度は良いのだが…慌てて数枚シャッターを切った途端に、飛ばれてしまった。
 帰宅後、手持ちの図鑑をめくったが、どうりで見たことのないカモだった訳だ。図鑑に載ってないもの…。で、結局想像も付かないのだが…またまた、どなたかHelp me!!

CAT MINTのJさんから、このカモについてコメントを頂いた。違っていたらごめんなさいとの前置きながら… “謎のカモの正体ですがマガモとカルガモの交雑種ではないかと思います。 私は以前ヒドリガモとマガモの交雑を見た事があります。”とのことです。 Field自身ネット上をサーフしてみましたが、確かに有る話だと確信しました。…とすると、私の観察結果 …背はカルガモ、頭頂部はマガモ…は、あながち間違ってはいなかったことになります。Fieldは、かつてこの地点の数百メートル下流でナキハクチョウを撮影しているので、またどこかの国から間違ってやって来た鴨だろうと思っていました。でも考えてみたら蝶にも中間雑種というのは実在します。しかしJさんからのご指摘がなければ気付かなかったと思います。
 でも、なぜこのようなことが起こるのか、その要因を考えてみたら、人間による餌付けの影響が大きいということのようです。つまり、自然状態だと、それぞれ種ごとのグループで活動するのですが、餌をまくことで、様々な種が一ヶ所に集まり、このような雑種が生まれる原因となるとのことです。またまた、愚かな人間の引き起こした悲しい結果 を見せつけられた思いです。何故ならこのようなハイブリッド鴨には、生殖能力が無いというのが定説のようです。野生生物に不用意に餌を与えてはいけない!それを再度実感させられた出来事でした。
 コメントを頂いたJさん、そしていろいろ調べて頂いたカノンさんにもお礼申し上げます。 ありがとうございました。

※mtanaさんからもメールをいただきました。やはりハイブリッドということですが、親はカルガモとヒドリガモだということです。またマガモとカルガモの雑種は結構頻繁に見られるようで、鳥屋さんの間ではマルガモという名前で呼ばれているようです。また、ヒドリガモと他の種との雑種はめずらしいとのことですが、Jさんはかつてヒドリガモとマガモのハイブリッドを見たとのこと…。まあ地域差で、比較的ヒドリガモの多い十勝では、ヒドリガモとの雑交種は他の地域より多いのかも知れません。ご教示頂いたmtanaさんにも感謝!です。

 


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