夜逃げの果てにその2


正体不明(2008.08.09 函館市

 頭クラクラ、足許フラフラのままポイントを目指して登り始めた。道の両脇は草刈りされたようで、極端に蝶が少ない。昨年あんなに居たゴマシジミも姿を見せてくれない。ようやくポイントに着いた。蝶が道まで出てきてくれないかとうろうろしてみたが、全く蝶の姿は見えない。参ったなぁ。薮漕ぎしながら斜面 を登るしか無さそうだ。
 覚悟を決めて薮の中に入る。昨年は半ズボンで野イバラの棘にやられたと思ったが、どうもキイチゴの棘だったらしい。今回も容赦なくズボンの上から刺さってきた。痛ったいなーもう!!

 少し登ったところで不思議なものを発見した。カシワの葉の先に得体の知れない物が居た。蛾の幼虫であることは分かるのだが、グロテスクと言うべきか芸術的と言うべきか、前衛的と言うべきか。しかも8cm程と結構な大きさだった。アンタ誰よ?

 

ミヤマカラスシジミ(2008.08.09 函館市

 ここのポイントに登ったのは、ミヤマカラスシジミが目的だった。この蝶の新鮮な個体の写 真が欲しかったのだが、それには7月末か8月初旬がベストかなと想像していた。しかし、イベントがあったり、天候が悪かったりでズルズルと今日に延びてしまった。やはり新鮮とは云い難い個体を数頭見ただけだった。
 しかも、疲労がピークだったせいか、ボケ・ブレ写真のオンパレードで、何とか見られる写 真はたった3枚しか撮れていなかった。うーん、情けない!!

 

ゴマシジミ(2008.08.09 函館市

 前回ここにはゴマシジミが多産していた。道端のシロバナワレモコウに依存しているようであったが、今回その数が極端に少なかったように思う。それは道端の雑草がきれい刈払われていたことと関係がありそうだ。
 ここのポイントのミヤマカラスシジミもさほど多くはない食樹に依存しているように思われる。何とも儚い存在だと感じた。

 

トラフシジミ(2008.08.09 函館市

 昨年もここでトラフの夏型を撮ったよなぁと思いながら撮影。上の2種と違って、食草が多岐にわたり、どこで見かけても不思議ではないかわりに、ここで必ず会えるという保証のない蝶だと思うのだが、比較的多くの個体を目にしたように思う。

 

アカアシクワガタ?(2008.08.09 函館市

 木の幹に甲虫を見つけて近寄ってみた。40mmくらいの小型のクワガタで大顎もあまり発達していない個体のようだったが、あまり見たことない種のようで同定できずに写 真だけ撮影した。
 帰ってから図鑑と睨めっこしたが、クワガタってこんなに種類が居たっけ?!と再認識させられた。普段見かけるのは、ミヤマ・ノコギリ・コクワガタ・スジクワガタくらいで、他にオオクワガタが居るという程度の認識しかなかったが、この子は誰?候補に上がったのはアカアシクワガタ。そういえばそんな名前も聞いたことがあったよなぁ。

 

噴火ラーメン(2008.08.09 森町

 とりあえず、道南でなければ撮れない蝶の写 真が1種(ミヤマカラスシジミ)撮れたので、全くの無駄足ではなかったと一安心出来た。では、明日に備えて移動。その前にいくつかのポイントをチェックしておこうと、森町に寄ったが目指す蝶はそれらしい種の飛翔を確認しただけだった。
 森町と云えば、昨年国道沿いにある“山ごや”で“噴火ラーメン”
を食べようと寄ったのだが、店は開いているのに、呼べど叫べどおばちゃんは出てきてくれなかった。あの時のリベンジと、寄ってみたら、またお店の中に人影は無い。“ごめんくださーい!”と大声を出したらおばちゃんが出てきてくれた。ふーやれやれ、ようやく噴火ラーメンにはありつくことが出来たぞ!


戻る      2008年版目次へ      次へ