夜逃げの果てに


日の出(2008.08.09 八雲町国縫

 Fieldは、年に幾度か“夜逃げ”を決行する。当然スタートは夜。行く先は様々。じゃあ何から逃げているんだろう。仕事?世の憂さ?現実?
 先週、8月2日道南を目指すつもりでいたが、どうも天候が良くない。このガソリンの高いご時世に無駄 足は避けたいと、断念した。そして翌週9日の天気予報は晴れ。狙いの蝶を撮影するには、既に時期が遅いと感じていたが、ここで断念すると後が無く来年ということになるがさあどうしましょう?

 決断しかねているうちに、午後10時を過ぎてしまった。悩んでいてもしょうがない!可能性があるなら、それにかけるべきだろうと、慌てて準備をして、スタートしたのは11時少し前。目指すは道南の某林道…そうそう、昨年通 行止めで入れなかったあの林道へ行ってリベンジしようという腹づもりだった。朝5時八雲町通 過。綺麗な朝焼けだ。きっと良い天気になるぞ〜と期待が高まる。

 

オオマツヨイグサ(2008.08.09

 早朝の八雲で必ず寄る場所がある。オオマツヨイグサが咲き乱れる海岸があるのだ。マツヨイグサは十勝でも普通 に見ることが出来るが、オオマツヨイグサを見ることが出来る場所を知らない。それにしても大きくて立派な花で見とれてしまう。
 八雲で一息入れ、更に目的の林道を目指した。7時過ぎ、目的の林道に入って何だか嫌な予感がした。そして、その予感が当たっている事がすぐに分かった。何とゲートが閉まっているではないか!まるで昨年の悪夢の再現だ! リベンジどころか再逆襲に遭ってしまった。
 ゲート脇の看板には、閉鎖期間:8月4日より無期限…ってことは先週末、天候があまり良くないからと断念した時に降った雨で、どうやら道が崩れたということらしい。ツキがないと思う反面 、ちょっと考えてみたらありそうな話で、Fieldの判断が甘かったということだ。

 

千代の富士記念館(2008.08.09 福島町

 ここまで9時間近く、一睡もせずに500km以上走行している。仮眠を…とも思うのだが、陽は既に高くなりつつある。ここで寝てしまっては、いよいよ何をしに来たのか分からない。ここまでの時間、ここまで消費したガソリン、全てが無駄 になってしまう。さーどうする!
 そこで、昨年SENNSEに教わったあの場所へ行こうと決めた。 しかし、そこまではあと3時間ほどハンドルを握らなければならない。参ったナーと思いながらも気力を振り絞っての走行だ。小刻みに休憩を入れようと、道端の駐車スペースでコーヒーを沸かしたり、道の駅で止まったり、そうそう、ハセガワ(コンビニ)で買い物をしたり…

 

登頂途中の眺め(2008.08.09 函館市

 目指すポイントに到着する直前に携帯が鳴った。もうちょいだからと無視。ようやく車を停めたのが、11:30分。何と12時間以上ハンドルを握っていることになる。先程の携帯は札幌のスーさんからだった。え?何!帯広に来ている?!Fieldは今、函館だよ!
 ところでお天気はご覧の通り、じりじりと暑い。一方Fieldは流石にへばっていて、足許が定かではない。頭もクラクラしている。おいおい大丈夫かよ。いつまでも若くないんだぞ!


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