調子に乗って…

生花湖(2008.03.23 大樹町

 実は昨日、元気だったら阿寒方面まで短い足を伸ばすつもりだった。しかし体調万全には程遠いと判断して浦幌方面 に切り替えた。もし浦幌まで行って何も目ぼしいものが無ければ、やはりそのまま阿寒まで走ったかも知れない。しかし、それには及ばず色々な鳥に会えて満足だった。特に4羽のタンチョウに出会えて嬉しかった。
 今日はまた一段とお天気が良い。しかも、2日続けて完全にOFFなんて正月以来のことだから、やはり家にいるのはもったいない。矢沢をブルーレイで見ないことより、もっともったいない!さて、どこへ出掛けましょうか?そうだ!タンチョウと言えば昨年湧洞でタンチョウを見たのを思い出す。 ではでは、調子に載ってタンチョウ探しでもしてみようと、大樹町に向けて車を走らせた。

 ところが、湧洞 への道はごつい遮断ゲートで閉鎖されていた。何々?冬季間通 行止めだって?!あのね、道路に雪なんて全く無いじゃないの?何で通行止めなのさ!もっと臨機応変に対応してくれれば良いのに、全く杓子定規なんだから…と、ぼやいてみても仕方ない。折角ここまで来たんだし、お隣の生花湖でも、覗いてみようかと、更に車を走らせた。



オオハクチョウ・アイサ(2008.03.23 大樹町

 ところがである。湖は8割が結氷したまま。何〜んもオランのである。うー、参ったな、こりゃあ。お天気こんなに良いのになぁ。呆然と湖の畔に立っていたら、どこからともなくハクチョウの鳴き声が聞こえてきた。何でも良いから、何か撮らなきゃ帰れないよ。
 湖の周囲を車でゆっくり流すと、一部解氷した水面に数組のオオハクチョウが見えた。何やらアイサのような鳥も見える。しかし、湖の周囲は木がびっしりで、すっきりと見える場所がない。しかも、あまりにも遠すぎる。でもなぁ、何も撮らないよりマシかぁ。

 

ウミアイサ(2008.03.23 大樹町

 数枚シャッターを切ったが、元気が出ない。今日はこれまでかなあと、断念して、今来た道を引き返す。途中、崖の上から海を見渡せそうな場所で車を停めた。広角で海の写 真を撮ろうと思ったのだ。
 崖の直ぐ下には湖があり、その向こうに海が見えた。ん?待てよ!湖の氷の上に何か居る。車に戻って望遠レンズに取り替える。思いきりズーミングしたが、それでも遠いなぁ!ウミアイサだよねこれ。首細いなぁ。ヒドイ寝ぐせだよなぁ。何だか昔見たアメリカの漫画…そうだウッド・ペッカーを思い出す。あれ?ちょっと待ってよ、ウッド・ペッカーってキツツキじゃん。でも似てない?この頭の形!

 

タンチョウ(2008.03.23 大樹町

 ウッド・ペッカーを見て少しは機嫌が直ったが、でもなー、湧洞 への道さえ開いてたらなぁ、きっとタンチョウも…と思いながら生花の集落に近づいた時、民家の脇に何とタンチョウじゃあ、ありませんか!しかも2羽!慌てて道端に車を停めて駆け寄るが、民家が邪魔。あらら堤防を下りて行っちゃった。わー撮れない!どうしよう?
 
車に戻り向こうの橋を渡って…と思ったら、あれ?何か飛んだ!わっ!タンチョウが他にも居た!!夢中でシャッターを切ったがどうも幼鳥のようだ。飛んだ方向に走って行ってみたら、先程のペアが川を渡りきり、向こう岸で合流してるよ!
 車に戻って、上流の橋に回り込んで追跡しよう。

 

タンチョウ(2008.03.23 大樹町

 確か、この農家の方へ歩いて行ったよなぁ。その農家の敷地の入口で車を停めて観察していたら…おっ、来た来た!でも人の敷地だしなぁ。どうしようと見守っていたら、タンチョウは3羽揃って、ゆっくり、ゆっくりと牛の方に歩いて行く。何だ?何考えているんだ?
 
牛もタンチョウに気付き、一瞥したが気にもしない様子で餌を食べている。するとタンチョウは牛と一緒になって餌をつつき始めたではないか。その様子を見ていてFieldは笑ってしまった。良いよなぁタンチョウは…。カラスなら人間に追い払われる所でしょうが、タンチョウを追い払う人間はきっと居ないだろうからね。
 諦めていたのに、結局ラッキーにもまたタンチョウに会えた。まさか昨日のタンチョウが、Fieldの行動に合わせて、大樹まで飛んで来たとも考えにくいので、これで7羽。少なくても十勝には20羽位 は生息して居るんじゃないかと推測する。阿寒方面での保護活動が功を奏して、この十勝でも徐々にタンチョウの姿を見ることが出来るようになったのだろう。そう考えると嬉しさも倍増する。ところで…今日もフキノトウも福寿草も見なかったんですけど…


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