恋の季節

キバシリ(2008.02.17 帯広市O神社

 相変わらず多忙です。…と、先週書いたが、今週も状況に変わりはない。今日も涙ながらの出勤である。その前にちょいと寄り道して合流点を覗いてみたが、残念ながら興味が湧くようなものは何もなかった。仕方なく神社の脇を抜けて、国道に出る直前で、ん?何だ今のは? 太いハルニレの大木の幹の周りを、上から下へ螺旋状に高速で回転しながら飛んでいる小鳥を見つけたのだ。
 車を寄せてカメラを掴んで車外に出た。あれれ?どこへ行っちまっただ?!確かこの木だよなぁ〜と、じっと目を凝らしていたら、あはは、ちっこいのが居た!周囲2m以上はあろうかと思われる太い木の幹に、ちょこんと止まっていた。お久しぶりのキバシリだった。

 このキバシリ、過去にも幾度か遭遇しているが、未だまともな写真を撮らせて貰っていないと思う。遠くからシャッターを切りながら近づいたが、3枚目のシャッターを切ったところで大木の裏側へ回り込まれた。Fieldも、やや遠巻きに木の向こう側に回り込む。まだ見えない、まだだ…そう思った瞬間に予想よりかなり低い位 置からキバシリは飛び去ってしまった。うーん、また逃げられたかぁ…!



シマエナガ(2008.02.17 帯広市M公園

 何事も無ければ、その後おとなしく会社に向かったと思う。しかし、何年ぶりかでキバシリと出会ったのに、そのチャンスをものに出来ずに悔しかった。その悔しさを晴らすために…そうだ!M公園に行こう!等と既に原稿用紙に書いて置いたかのような言い訳を頭に思い浮かべながら、車を走らせていた。
 先週は子連れの家族がうろうろしていた。しかし、今日は未だ時間帯が早いしゆっくり出来るかも…ベニちゃんも未だ居てくれるかも知れないしと、都合の良い想像をしながら駐車場に車を停めた。公園を歩き出してすぐに考えの甘さに気付いた。ワンコ連れで散歩をする人達で賑わっていたのだ。あらら、子どもとワンコ、どっちが良い?と、究極の選択状態だよ。
 それでもすぐに、先週撮り損なったシマエナガを発見できた。やったぁ、チャンス!そう思ったが小枝が邪魔をして、なかなかピンが合わない!慌てて、ピンを手動に切り替え、辛うじて2枚シャッターを切ったところで逃げられた。ところが、画像を確認してガックリ!また白飛びしてるよ!学習能力が無いのか、お前は!!

 

エゾリス(2008.02.17 帯広市M公園

 ところで、林の右奥の方から、時折カサカサと音がする。その音は連続して聞こえたかと思うと、しばらく静寂が続き、そしてまたカサカサと乾いた音が続く。一体何なんだろうと、音の聞こえる方へ向かった。あ、大丈夫、大丈夫。Fieldは、ちゃんと長靴履いてるからね。
 
そこには大木があり、その樹表を時折黒い影が走っていた。音はその黒い影の移動する時に発せられているようだ。ん?あれはエゾリスだよ!先週は見ることがなかったエゾリスが3頭目に入った。いや、待てよ、4頭…いやいや5頭居るわ!エゾリス達は、その大木と時々隣のゴヨウマツの木の枝にジャンプして移動したりして、縦横無尽に走り回っていた。
 最初は何だか鬼ごっこしてる様に見えたのだが、しばらく観察していて気付いた。これはどうやらメスをめぐっての争奪戦なのだ。そうだよね〜4月にはこの公園で小さなエゾリスを見かけるものね。あら?そういえばシマエナガも、真冬なら10羽くらいの群で見るけれど、先程のは2羽だったもの。今は北国の動物や鳥にとって、恋の季節なのかも知れない!

 

コゲラ(2008.02.17 帯広市M公園

 30分以上エゾリスの鬼ごっこを眺めていた。何とか複数頭、ファインダで捕らえられないものかと粘ったが、3頭が限界だった。まあキリが無さそうだから、そろそろ帰ろうかと思った矢先に、今度はコゲラを発見してしまった。
 
夢中で樹表をつついている。5m、4mと近づいても無視された。何枚もシャッターを切りながら更に接近。2m程になると、流石にコゲラの動きが止まった。あ、ゴメン!調子に乗りすぎたかもね。Fieldもそろそろ戻って仕事しなきゃね。コゲラくんもガンバってぇ〜!


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