胡蝶舞う国へ その1(ひとりで出来るかな?)

バスターミナル(2007.09.15 台北市

 昨年の4月、Fieldは初めて台湾を訪れた。そこで知り合った侯新智さんに“是非また…”と仰って頂いていたのだが、すっかりその気になって台湾に行くチャンスを窺っていた。昨年の訪台が春だったので、今度は秋に…と考えていたら、今月(9月)は何と三連休が2度も有る。いずれかを利用したら、何とかなるんじゃないかと思い始めた7月、たまたま酒席で旅行会社の知人と同席した。“台湾に行きたいんだけど、いくらくらいかかるかなぁ”と言ったら話はトントン拍子に進み、9月15日〜18日で中華航空のチケットが取れたと言う。
 ところが、その直後、台湾〜沖縄便の中華航空機が爆発炎上とのニュースが飛び込んだ。正直に言って、金銭的にも時間的にも余裕のないFieldは、千歳からの直行便が最優先。でも、中華航空はちょっと待ってよ!まあ、事故直後だから逆に最も安全な航空会社との噂もあるが、どうも気持ちが悪い。同時に申し込んであった長榮航空のチケットも数日後に取れたと確認できたので、中華航空の方はキャセルしてもらった。実は長榮のほうが数千円安かったしね…。そんなこんなで中正国際機場に到着…と思ったら桃園国際機場の表示。ん?名前が変わった?それとも名前が2つ(もしくはそれ以上)有るの?

 まーよく分からないのであるが、とにかくここから台北市内のホテルに向かわなければならない。昨年はツアー旅行だったので、お迎えがあったのだが、今回は全くのフリー。自費で台北市内まで行く必要がある。もちろんタクシーが手っ取り早いのであるが、1,300NT$もかかるので、バスを利用することにした。空港内のチケット売場で乗車券を求める。135
NT$とタクシーの10分の1近い安さ。ターミナルビルの脇にバス乗り場がある。“巴士”はバスのことで、“バスー”ってな感じで発音するらしい。予め路線図をダウンロードしておいたが、降りたい場所は“捷運民權西路”(捷運は地下鉄MRTのこと)というバス停。だがそれがどういう発音だか分からないので、仕方なくバス停を数えながら乗っていた。降りたい時は“下車鈴”という車内のボタンを押す。

 

晴光市場夜市(2007.09.15 台北市

 40〜50分も乗っただろうか、目的のバス亭に到着。方位 計(私の腕時計に内蔵)で方角を確認してから歩き出す。100m程歩いたところで記憶が甦って来た。見覚えのある眺めが広がってきたからであるが、途端に緊張がほぐれた。うーんやっぱ台湾は暑い!今朝の北海道の気温は軒並み10度台だったが、着陸直前の機内アナウンスでは台北の気温29度って言ってたもんなぁ。
 
山水閣ホテルにチェックイン。狭いロービーが何となく落ち着けるんだよね、ここは…。前回のルームナンバーは101号室だったが、今回は505号室だった。エレベーターに乗ると、家族連れと思われる方々と一緒になった。“ここのエレベーター、綺麗になったね”と声が聞こえてきたので“ここら辺にベニヤ板が張ってあって、まるで荷物運搬用のエレベーターみたいでしたよね”とFieldが割り込んだら“そうでしたよねー”と家族連れも納得しながら頷いて、互いにリピーターだと言うことが知れた。
 荷物を置いて、すぐに侯さんに電話を入れる。明日の打ち合わせをして、着替えてからお出かけ。ちょっと覗きたい雑貨屋があったのだが、見つけられなかった。替わりにこの光景に出会った。なーんだ、明日、士林に行こうと思っていたのだが、ファッション系のお店こそ無いけれど、飲食だけならここで充分だ。 一通りぐるっと覗いて歩いてから、コンビニでビールとおつまみを調達して、お部屋に戻った。

 

台北捷運(2007.09.16 台北市)

 朝6時30分に起床し、7時30分朝食の粥をいただく。リュックとカメラを背負ってお出かけ…と思ったら、フロントに見覚えのある顔。“覚えてる?”と聞いたら、やや間があって笑顔が返ってきた。“また、後で…”そう言い残してFieldはホテルの玄関を出た。
 台北捷運の正式名称は台北都會區大衆捷運系統。Metro Taipei, MRTであるが、地元では、MRTと言ってもほとんど分かって貰えない。民權西路という駅で景美というところまでの切符を買う。自販機に50NT$を入れて、30NT$と1(枚)の数字を押す。これが全部タッチパネルになっている。ところが出てきたのは、20NT$のおつりと、青いプラスチック・コイン。あれ?何だこれは!昨年は磁気カードが出てきた。その絵柄が買う度に異なり、結構楽しめたのだが、これじゃ子供銀行のお金みたいだよ!
 ちなみにこのコイン、マイクロチップが埋め込まれているようで、改札機にかざすだけで、ゲートが開く。お帰りの際には改札機の投入口へ入れるという仕組みのようだ。うーむ、日々進歩してるなぁ!昨年は、一度南勢角行きに乗ってややこしいことになったので注意して新店行きの電車を待つ。駅のあちこちに駅名とともに“月台”の文字があり、何の意味か分からなかったが、どうもプラットホームのことらしい。“台”は分かるけど、“月”が何だかピンと来ない表記だなぁ。

 

路線バス(2007.09.16 台北市)

 景美(立占)()内は1字…日本語には無い文字のようだが、簡単に言えば“駅”である。しかし、この文字の使い方を注意して見ていると日本語の“点”とか英語の“ point”を意味するようにも思える。まあ、とにかく景美(立占)に到着し、3番出口に向かうエスカレータに乗ると、そこに懐かしい侯新智さんの姿があった。
 がっちりと握手を交わした後、さっそくバスに乗ろうとする侯さんを引き留めた。実は今回Fieldはお土産を持って来ていたのである。一つはFieldの好きな六花亭製菓のマルセイバターサンドで、これが溶けてしまっては困る。そしてもう一つは同じメーカーの菓子“百歳(ももとせ)”何しろ明日は敬老の日ですからね。長生きして下さいよーと願いを込めて、用意したのだが、
百歳の箱詰めが無くて、特別 に誂えてもらったものだった。
 お土産を置きに、侯さんの自宅に寄ると、フィリピン女性のヘルパーさんと侯さんの息子さんがいらっしゃった。これで安心!さて今度こそバスに乗って、安康にいらっしゃる呂輝壁さんの山へと向かった。天気予報は曇りだったが、青空が広がって来た。さーて、どんな蝶に出会えるかなぁ〜

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