動物園なんぞ、いったいいつ行ったか覚えてない程遠い昔のことだった。もしかしたら上野動物園以来かも…とは思うのだが、やはりそれがいつのことだか定かではない。しかし20年は経っているだろう。旭山動物園は想像していたほど大がかなりなものではなかったが、おそらくは少ない市の予算の中で、随所に工夫が見られて好感は持てた。
　ところで、何故旭川に来たかというと、動物園もさることながら、このお店をTVで見たからだった。要するに食べ放題のお店なのだが、何となく気になった。動物園からも近いというから、じゃあ動物園を見て、ここで腹いっぱい食べてやりましょうと、思ったのだった。
　フード・コーナーは、和食・洋食・中華・韓国…と分かれていた。まあ、少しお洒落だというだけで、さほど物珍しいものは並んではいなかった。しかし、朝からラーメン１杯だけだったので、食べた！久々にゲップが出るほど（失礼）食べた。お値段は2,000円ほどで、昨年の台湾での食べ放題のお店が520NTDだったから同じ様なもの…。珍しさは台湾に適わなかったが日本でこのお値段なら、まあ良しとしましょう。

　お腹が膨れたところで、今夜のお宿へ向かった。インターネットで大浴場温泉付きのホテルを見つけてあった。そのすぐ近くでラッキーなものを目にした。実は当然のごとく、温泉に入った後は旨い酒をしこたま飲みたいと企んでいたのだが、何とお誂え向けに酒蔵があった。しかも、北海道の日本酒を語る上では欠かすことの出来ない高砂酒造の蔵が、こんなところに有ったなんて！
　さっそく中を見物させてもらって、蔵元限定酒なるものを手に入れた。銘柄は国士無双。昨今、水の如し…なんていう柔な酒が多い中、ここの酒は主張しとりまっせー。思いきり曲者で賛否両論ありそうな味だったが、当たり障りのない酒よりは評価したいと思った。暑苦しく寝付けない夜だったが、酒瓶を抱えたFieldには苦ではなかった。

　翌日も特に何もしないと決めてあったので、タイマーもアラームも無く、ゆっくりした朝を迎えた。チェックアウト・リミットの10時少し前にホテルを出て、ラーメン村なるものを覗いたが、未だ開店していなかった。昨日は三国峠経由で来たので、今日は狩勝峠経由で戻ろうと思っていた。途中美瑛を通 るが、まさかこの9月では、花は咲いていないだろうと思い込んでいたのだが…
　国道脇の丘に、目にも鮮やかなお花畑が有った。あはは、ラッキー！と車を止めてうろついてみた。赤いのは当然サルビアだが、白いのもサルビアの一種で、紫色のもサルビアなんだって！あらー、サルビアなんて赤い物とばかり思い込んでいたのに、驚き！下の、赤と黄色の花は葉ケイトウ。これだから、アテのない旅は面 白いと、再認識させられる光景だった。

　午後１時ころ富良野市に到着。実は富良野通 過時に、お腹に余裕が有れば必ずFieldが寄る店がある。それが、ここ三日月食堂。食堂と言ってもカレーとラーメンしかメニューが無いのだが、かなりの人気店で、時には店外まで待ち客が並ぶ。今日はどうだろうと恐る恐る覗いたが、どうやら待たずに座れそうだった。
　蝶の写真を期待していたField Noteファンの皆様には、裏切り行為のようで誠に申し訳なかったのだが、今年のField誕生記念プチ旅行は、敢えて蝶は外して、普段気になりながらも立ち寄ってない所を中心にうろついてみた。のんびり、ゆったり、食べて飲んで…という旅になった。Fieldにとっては、少しリフレッシュできたかなぁ…と思う。