開け〜ゴマ!

ミドリシジミ(2007.08.26 中札内村

 さーて、明日はどうする?お天気はまたまた晴れみたいですよ。気温もまたまた30度越えるらしいですよ。この時期撮れる可能性があって、一番撮りたいものはな〜んだ?…と自問自答する。この前糠平でミドリシジミに振られたよなぁ。ミドリの開翅を撮りたいなぁ。でも、気温が上がってしまったら、なかなか開翅シーンは撮れないよなぁ。早朝に現地に到着しなければ…そうだ!ついでに魚釣りもして…等と考えながら眠りに着く。
 目が醒めたら7時…うーんこれから糠平に走っても、全然早朝じゃないよなぁ。どうしよう…そうだ!ミドリなら中札内にも居たじゃないの。もしかしたらエゾミドリの開翅も撮れるかも知れないし、魚釣りだって可能性はある。ってなことで中札内を目指した。途中釣りポイントを横目でチラリと見たが、釣り人は入渓していない。あはは、後で寄ってみよう!
 いつもの林道で車を止めて歩き出すと間もなくミドリシジミが現れた。あら?まだピンシャンとしてるじゃないの。これは期待できるかも…

 

ミドリシジミ(2007.08.26 中札内村

 その後、ポツポツと現れるゼフを見る度に足を止め、翅よ〜開け!と念じると、面 白いように開いてくれた。アハハ、今日は調子が良いな!でも、ふと考えたら、全部ミドリの♂ばかりだった。まー綺麗ではあるんだけど、一様に金緑色でイマイチつまらん!
 ミドリの♀は居ないか〜、エゾミドリは居ないか〜と探しながらどんどん歩いた。かなり歩いたつもりだが、出会ったのは♂ばかりだった。これ以上歩いても仕方ない。引き返しながら再度丹念に探してみようと決めた。

 

ミドリシジミ(2007.08.26 中札内村

 間もなく、またミドリシジミが居た。カメラを向けると、さっと逃げてしまったが、ん?今のは♀だよなぁ!しつこく追いかけ回し、開け〜と念じると、念が通 じたかのように開いてくれた。鮮やかな紫色が見えたが、うーん良く見たら翅がかなり擦れていた。でも折角だから撮っておこう。

 

エゾミドリシジミ(2007.08.26 中札内村

 ようやくエゾミドリを見つけたが、なんだか頼りない飛び方をしていた。水たまりの近くの小石に止まったが吸水している様子もなく、じっとしたままだ。この林道は直射日光がが差さないとはいえ、既に気温は24〜25度だと思う。寒くて動けないというような気温ではないのだが…。
 暫く待ってみたが、動く様子はないので、手乗りにならないかと左手の人差し指を近付けたらさすがに逃げた。力無く飛んで、イタドリの葉の上に止まった。そこでまた念じてみた。開け〜開け〜!すると開いた。本人もビックリ!しかし、更にビックリしたのが、それまで♂だとばかり思っていたのが、実は♀だったこと…。

 

ニジマス(2007.08.26 帯広市

 エゾミドリの♂の開翅写真こそ撮れなかったが、まずまずの成果 に満足し、次は釣りだ!とこの近辺で最高のポイントを目指したが、先行者が2人。さっさと諦めて、先程横目で確認したポイントへ行ってみたら、岸に車が止まってた。あらら、ここもダメだわ。
 しかし、一度釣りたいと思ったら、何としてでも釣りたいFieldは、本流を諦め支流を目指した。そこもまた車が点々と止めてあったが、何とか人気のないポイントを見つけて入渓することができた。しかも1投目のキャストに魚がヒット!しかし、合わせが効かず、姿を見る前にバラしてしまった。これで、俄然やる気が出たぞ!フックを確認したら、あらら、伸び気味だもの、これじゃ魚が乗らないわなぁ。
 河原の小石でフックの角度を調整し、ついでにその石でフックを研いだ。200mほど下流にポイントを見つけ、再度入渓。徐々に上流に移動し、最後に今バラした魚に再挑戦しようと作戦を決める。下流のそのポイントで25cmクラスを2本。その上流で1本。そして先程のポイントに戻ってキャストするが反応無し。お魚さん、用心しちゃったかなぁ。上流部の浅瀬で対岸に渡り、ルアーを流す角度を変えてしつこく狙った結果 30cmクラスをヒットさせて、計4本のニジマスと対戦することが出来た。サイズはイマイチだったが、コンデションの良いニジ達で、なかなかのファイトをしてくれた。記念写 真をそれぞれ1枚ずつ撮らせて貰ってお別れした。また来るから、遊んでね〜。(きっと大迷惑だろうけど…)


※タイトルに“開けゴマ”と書いてみて、“ゴマ”って何だろうと疑問に思った。いろいろ調べてみたら、面 白いことが分かってきたので皆さんにもご報告!
 もちろんこの言葉(呪文)はアラビアンナイトに出てくるのですが、では、アラビア語ではどうなっているのかというと“ Iftah ya simsim!(イフタフヤーシムシム)”というらしい。“イフタフ”開け(命令形)“ヤ−”かけ声、“シムシム”胡麻。やはり胡麻なのである。英語だと“Open sesame!”これまた胡麻。中国語で“芝麻開門!” “芝麻”はやっぱり胡麻のこと。ドイツ語では“Sesam,oeffne dich!”とこれまた胡麻。韓国語でも“チャムケ(胡麻)”という言葉を使うとか…。
 異論として英語では“Open says me!”が正しいとか。日本語では“胡麻”じゃなく“護摩”が正しいとか諸説有るようですが、これだけ多くの国で“胡麻”を意味する単語が用いられているのだから、やはり“胡麻”なのだろう。
 では何故“胡麻”なのか、これまた諸説有って、“胡麻”の油が扉の開閉をスムースにするとか、胡麻の持つ強壮作用に起因しているとか…。しかし、この胡麻はホウセンカのように熟すとパチンと弾けるように種子が放出されるのだとか、そんなことから出来た慣用句であるとの説に、Fieldは納得したのであるが、果 たして真相はどうなんでしょうね…?

 

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