Fieldの一分

ミヤマカラスアゲハ(2007.06.16 浦幌町

 天中殺か?と思えるほどFieldにとっては負の要因が続いている。これでもか、これでもかと毎週何かが起こる。何なんだろなぁ?ホントに…。そして、凹んでる間もなく仕事が入る。仕事と言ってもbusinessではなく、missionの類で、見返りが有る訳でもない。ただただ、義務感だけで、自分にとっての貴重な時間を浪費せざるを得ない状況だ。正直辛い。
 本当なら土日もbusiness & missionを遂行しておいた方が良いだろうとは思うのだが、思いきりストレスが溜まってる。等とこう書いてみても単なる言い訳にしか聞こえないかも知れない。しかし、Fieldは仕事をするために生きている訳ではない。生きるために仕事をしている。そしてFieldは自分の好奇心を満たすために生きている。だから、出掛ける。未だ少し腰は痛いけどね。
 本当は、新得方面で魚釣りをしたかった。しかし、昨日はJRが止まるほどの雨が振った。狙っていた川は、とても濁りやすい川なので、断念。どこへ行こうか悩んだ末に浦幌町を目指した。きっとクリンソウが咲き乱れていることだろう。そして、以前そこで見たカラフトヒョウモンも気になっていた。

 

カラフトヒョウモン(2007.06.16 浦幌町

 昨年の同時期、ここを訪れたが、林道の橋が落ちていて通 行止めだった。その後の情報はなかったが、林道入口に通行止めの案内はない。橋は復旧されていて、狙いのポイントまで行くことが出来た。満開のクリンソウにミヤマカラスアゲハが吸蜜にやって来ていた。
 一昨年の7月、ここでカラフトヒョウモンの姿を見ている。当然翅はかなり傷んでいたのだが、この時期なら期待できるのではと考えていた。数は思ったほどではなかったが、思惑通 り新鮮な個体の姿を見ることが出来た。

 

スカシバ(2007.06.16 浦幌町

 クリンソウの花畑でもう一種、目を惹いたのがこの蛾。スカシバの一種だが名前は特定出来なかった。スカシバは“透かし羽”で鱗翅目でありながら、翅に鱗粉を持たない蛾の一種。まるでハチドリのように、空中でホバリングしながら、花の蜜を吸う。
 沖縄でこの蛾の写真撮影を試みたが、朝夕の薄暗い時間帯に飛ぶ種らしく、写 真にならなかった。今回は日中だったので何とか撮ることが出来た。スズメガに近い種のようだが、触角の形状などを見ても、ハチの擬態と考えられ、鱗翅目の異端児と言って良いだろう。

 

ニジマス(2007.06.16 浦幌町

 ところで、この林道には小さな川が流れていた。ほとんどショート・ブーツで渡れるくらいの浅い川だったが、魚が居ることは過去に実証していた。もともと今日は魚釣りの予定だったから、竿を出してみようと思ったが…
 ちょいとした深みを見つけてアグリアロング(スピナー)を流してみたら、驚いたことに泣き50cmのニジマスがヒットした。しかし、イワナのように細身でコンディションはイマイチかな。

 

アメマス(2007.06.16 浦幌町

 予想外の釣果に気を良くして更に竿を降り続けてみた結果 、尺ニジマス2本追加。そしてポイントを変えた場所でヒットしたのが、この魚。降海はしてないだろうから、エゾイワナという言い方が正しいのだろうが、この白点の大きさはアメマスそのもの。サイズもかろうじて尺越え!
 どんな川にも主は居るものだという、釣りキチの友人の言葉通り、この川の主と思われる魚と対戦できた。新得を目指さなくて正解だったと実感!

 

エゾライチョウ(2007.06.16 浦幌町

 花も蝶も魚も満喫できて…それで充分だったが、オマケが付いた。実は林道に入ってすぐにエゾライチョウを見た。いつもなら遠くで目撃しただけで逃げられることが多いのだが、今回はなかなか逃げない。おかしいなと思ったら、林道の両側の草むらに雛が6〜7羽居るのが確認できた。撮影してみたが、逆光で絵にならなかった。
 帰途、再度エゾライチョウの親子と出会った。先ほどは逆光、ってことは今度は順光。車を少し遠目に止めて、慎重に近づいて何とか納得できる写 真が撮れた。浦幌に来て良かった。充実した一日を過ごすことが出来たと、改めて思った。

 

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