寝てなんかいられるか!その2

 

アカスジカメムシ(2007.06.10 中札内村

 腰は相変わらずである。座ってる分には何ともない。だが、立ったり中腰では痛みがある。でもじっとしてられない。ましてや昨日より気温が上がりそうなのでなおさらだ。北海道の短い夏を、黙ってやりすごすことなんて出来るはずもない。昨日に引き続き定点観測地点その2を目指して車を走らせた。
 崖のカワラナデシコとキリンソウが満開で、アゲハ類が乱舞…と想像していたのだが、時期尚早であった。キリンソウは未だ蕾。カワラナデシコも2〜3分咲きといったところか。ならば、ツツジはどうかと思ったら、エゾムラサキツツジは咲いていたが、アゲハ類が集まるレンゲツツジは未だ蕾のままだった。
 林道の両脇にはセリ科のシャクが満開で、その茎に超派手なカメムシを見つけた。明らかにこれは警戒色で、きっとものすごい臭いを発するのだろうと想像した。

 

エゾハルゼミ(2007.06.10 中札内村

 昨日もそうだったが、エゾハルゼミがけたたましく啼いていた。どうもすぐ近くで啼いているようだったので、探したら、崖の防護ネットの近くで発見。セミってじっと止まって啼いているものとおもっていたが、こいつは歩きながら啼いていた。しかし3センチほどの体から何であんなに大きな音が出るのだろう?
 だいたいにして、あんな大きな音を発するには、かなりのエネルギーを必要とする気がするのだが、そんなにエネルギーを消費してまで、大きな音を発する理由は何なんだろう?長い間地中で過ごしていた憂さ晴らし?まさかね〜?!

 

ジョウザンシジミ(2007.06.10 中札内村

 発生のピークはとうに既に過ぎたと思うのだが、比較的新鮮なジョウザンシジミが居た。5月の10日前後に沢山の個体を見たことがあるし、オオイチの出る7月初旬にも、夏型とは思えない個体を見ることがある。…ってことは1月半か2月かけて、だらだらと発生するのかも知れないが、こいつの発生源はたいてい崖で、その崖が東西南北どちらを向いているのかで、発生時期が大きく違うのかも知れない。

 

オオサクラソウ(2007.06.10 中札内村

 いつもは閉まっているはずの林道のゲートが開いていたので、何年かぶりに入ってみたら、崩れていた道が補修されていた。川沿いに続くこの林道は、道路脇に崖も多いのだが、蝶の食草となりそうなスゲ類やベンケイソウ類がほとんど無く、蝶屋にとっては魅力に欠けるのだが、それらに替わってサクラソウが点々と咲いていた。

 

エゾノハナシノブ(2007.06.10 中札内村

 何もめぼしいものが無く、引き返す道すがら思ったのだが、先程の崖は日当たりが悪い。というより、もしかしたら直射日光は一度も当たらないのかも知れない。ところがこうして陽の当たる崖は多様な植物が咲き、昆虫も多様な生態を見せてくれる。同じ川筋の右岸と左岸であるが、驚くほどその生態系は違う。正に太陽の力畏るべしである。

 

戻る      2007年版目次へ      次へ