春の陽気に誘われて…

タンチョウとオジロワシ(2007.04.21 豊頃町大津

 この冬は暖冬だったと言って良いだろう。厳しい寒さもなく、ここ数年に比して積雪も少なかった。きっと今年の春は早いぞと、期待をさせておきながら、先週の雪。そしてこの1週間は、あまり気温は高くなかったが、週末に来て俄然気温が上がりだした。そして、今日の予想気温は19度だという。おそらく、北国の人間ほど春を待ちわびる気持ちは強いと思う。まだかまだかと待って待って、ようやく今日は春を満喫出来るんじゃないかと期待して、早朝目覚めたら小雨が降っていた。何と意地悪なお天気か!
 仕事が落ち着いた訳でもなく、精神的にも落ち込みそうな要因をいくつか抱え、決してウキウキとした気分な訳ではないが、予想気温の高さと、天候が回復傾向にあることを信じて家を出た。愛車の車外気温計はまだ4度。あてもなくうろついてみたが、これと言って興味をそそるものを発見できずにいたら、ニュースで海岸部の気温が一層高くなるらしいとのアナウンス。ならば、蝶に出会えるチャンスは少し
減るかも知れないけれど、とにかく海岸線に向かってみよう。
 確かに海に近づくにつれ気温はどんどん上がった。そして何と気温計は20度を示した。しかし、今度は風がやたら強い。穏やかなはずの漁港にも絶えず波がたっていた。見えるのはオオハクチョウ2羽、クロガモ…かな?数羽。キンクロらしきカモ1羽。うーん折角だから、長節湖も見てみようと回り込むが何も居ない。ただ風に揺られて湖面 がキラキラしているだけ。諦めて帰りかけた時に、何か白くて大きなものが舞い降りた。しかし、遠過ぎて何だか分からない。湖に沿って車を移動し、少し高い場所に出てみたら、それはどうもタンチョウのような気がする。

 

 

オジロワシ(2007.04.21 豊頃町

オジロワシ(2007.04.21 豊頃町

 三脚を立てカメラに望遠レンズをセットして覗いたら、確かにタンチョウとカラスともう一羽、大型の猛禽類らしき姿を見つけた。丁度その時、猛禽類と思しき鳥が飛んだ。タンチョウに近づいたタイミングでシャッターを切ったのだが、果 たしてそれと分かるように撮れているのだろうか?とにかく遠い!その後タンチョウも飛び、湖の向こう側へと消えていった。
 辺りをゆっくりと車で流したが、他に何も見あたらない。折角のこの気温、何とか蝶に出会いたいと思い移動したら、その途中で、またオジロワシを発見した。 今度はFieldの頭上を大きく旋回してくれて、色々なポーズの撮影が出来た。

 

福寿草(2007.04.21 豊頃町

 とりあえず、蝶の姿を求めて、いつもの長流枝内を目指したいと思ったのだが、豊頃町の公園でも何種類かの蝶の撮影をしたことがあるのを思い出し、立ち寄ってみたのだが、はやりここも風が強くてダメだった。
 しかし、道路脇の斜面が黄色に染まっているのを発見し、車を停めてみたら一面 が福寿草で埋め尽くされていた。まあ、これで立ち寄った値が有ったと言うものではある。

 

水芭蕉(2007.04.21 音更町

 長流枝内キャンプ場到着。ここまで来て、この気温で蝶に会えない訳はない!そう期待していたのだが…アレレ?おかしいぞ!結局それらしき姿を一度も見ることはなかった。Fieldは、お預け喰らったポチかい?ワンワン!!!
 キャンプ場近くの池に水芭蕉が咲いていた。何とか撮影しようとぬかるみながら水辺に近づくと、水面 が一斉にざわめいた。どうやら水面下には相当数のカエルの集団が居るらしい。
 そういえば、じっと耳を澄ましていると、あちこちからカエルの合唱が2部輪唱、3部輪唱で聞こえてくる。では、皆さんもご一緒に〜、はい!“カエルの歌が〜聞こえて来るよ〜♪”

 

戻る      2007年版目次へ      次へ