イワウメ(2006.7.1 赤岳)

 コマクサ平に着く頃には、すっかり調子を取り戻していた。お天気も申し分無くたくさんの蝶に会えるだろうと期待が高まる。早速レンズを広角から望遠マクロに交換した。遠くで帽子をかぶり、カメラを手にした人が見える。きっと札幌のKさんにちがいない。
 そう思って近づいたら、最初に会ったのがMamoさん。“遅いので、心配しましたよ”うわー、ゴメンゴメン!“ところでKさんは?”“荷物はここにおいて、あっち…”と奥を指さす。相変わらず精力的に動き廻っている様子。
 ポイントを見渡すと、ダイセツタカネヒカゲがやたら多い、ウスバキもあちこちに姿が見える。そして、アサヒヒョウモンも…。数メートル離れたところに、私と同じように、カメラを手にポイントを見渡している人物が…あれぇ?見たことある人だなぁ。“今日は!”と声を掛けると、こちらを振り向いてくれた。やっぱり帯広市のMさんでした。どうやらご家族連れで撮影に来られた様子。

 

ダイセツタカネヒカゲ(2006.7.1)

 間もなくKさんも戻ってきた。彼は先週ウスバキの交尾を目撃し、素晴らしい写 真をものにしていた。“2匹目のドジョウはいましたか?”と私“いやー、まだですね”と仰るが、かなり期待している様子。しかし偶然と、かなりの強運が重ならなければ、あのようなシーンに出くわすことは無いだろう。
 そのKさんが何かを見つけてしゃがみ込んだ。生まれたばかりのダイセツタカネヒカゲが草むらから這いあがって来たようだ。この個体には、撮影の合間を見ながら、何度かシャッターを切らせてもらった。

 

ダイセツタカネヒカゲ(2006.7.1)

 狭い1本道の登山道を、あっちだこっちだと走り回っていたMさんも、何かを見つけたらしく、地べたに腹這い状態。私が近づくと“ダイセツタカネヒカゲの交尾ですよ”止まってしまうと、とても見つけにくい蝶なのだが、確かに彼の指さす先には、その姿があった。
 しかし、光線の加減が良くないぞと思っていたら、大勢の視線に晒されて、気まずそうにもぞもぞと動いてくれたので、何とか写 真になった。

 

アサヒヒョウモン(2006.7.1 赤岳)

 実は、コマクサ平の少し手前でアサヒヒョウモンを目撃していた。これは、かなり出て(発生して)いるぞと思ったのだが、それ程ではなかった。絶対数が少ない訳ではないだろうから、大雪の他の蝶より発生時期が少し遅目なのかも知れない。

 

アサヒヒョウモン(2006.7.1 赤岳)

 このアサヒヒョウモンの翅の表は、カラフトヒョウモンのような小型ヒョウモンとさほど変わりがないのだが、翅の裏はかなり特徴的で、今回も出来れば裏面 の写真をと心掛けてはいたのだが、1、2枚しか撮影することが出来なかった。
 ところで、帯広市のMさんが“今日、神奈川のテクラさんが来るはずだ”と仰る。はて、テクラさんって誰だろう。実際にお会いして話を伺ったら、“フィールドノート というblogをやってます”と仰る。あー、それなら見たことあるわ。タイトルがタイトルだから気になる存在ではあったのだ。そこで、私は“Fieldです”と名乗った途端に、彼は焦った様子だった。“自分がblogを立ち上げた後で気付いたのですが…”もじもじ…。いや、良いのよ良いのよ。別 に商標登録してる訳じゃないんだから。かくして本日は、Field Note 対フィールドノートの頂上対決となった訳であります(笑) (theclaさんblogの更新楽しみに待ってるよ〜!)

 

マシコ?(2006.7.1 赤岳)

 ところで、こんな鳥を目撃した。アトリ科の鳥のようで、一瞬ギンザンマシコを思い出したが、以前銀塩で撮影したことがあり、あの時より赤くないよなぁーと感じた。しかし、こうして見ると羽の模様やサイズは一致する。雌も来ていたが、雄が首から頭部にかけて赤茶色をしているのに対し、雌は全身オリーブグレーで、雌だけしか見ていなければ、ギンザンマシコだと思っただろう。
 下は、たまたまシャッターを切る直前に飛んだもので、トリミングしてみたが、何とか見られる程度には写 っていた。この鳥さんについて、情報をお持ちの方にお知らせいただければ幸いです。 ……つづく (お待たせしました。次はウスバキチョウです)

※mtanaさんから連絡を頂いたが、やはりギンザンマシコで、若鳥だろうとのこと、
成鳥でもないのに、彼女連れとは生意気な奴だ!(笑)mtanaさんありがとう!

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