今夜旭川で、知り合いのバンドのステージがある。ちょっと遠いが、興味があったのでチケットを手に入れてあった。午後からのんびり…と思っていたのだが、やたらと天気は良さそうだ。
　ところで今週も東京から蝶仲間が来道していて、今日は旭川周辺でヒメギフを探しているはず。ならば、私も少し早めに出かけてヒメギフを探してみよう。彼等に追加情報を提供できるかも知れない。早速、蝶弟子のＮ氏に電話して相談に乗ってもらい、入山先に目星をつけてから出発した。
　林道でまず目にしたのはスジグロシロ、オオモンシロ、キアゲハ…やはりヒメギフにはもう遅いんじゃないかと感じるが、エンゴザクが未だ新鮮、川岸のエゾヤマザクラが満開…。もしかして更に標高が上がれば可能性はあるかも…と更に林道を奥まで詰めると、林道脇に残雪が見えるようになった。

　そろそろ目指す蝶が現れるかもと、車のスピードを落としゆっくりと流す。車に驚いて、路上から飛び立つのは、コヒオドシとクジャクが多く、ときどきエルも見えた。そして今度は縁の白いのが飛んだ。車を停め、路上に下りるのを待つ。縁はさすがに白っぽいが、焦げ茶のベースカラーに青い斑紋は鮮やかに見える。そっと近づくと、すっと翅を閉じられてしまう。
　真っ黒な裏面を撮っても面白くないので、開翅するのを待つ。2分、3分…ダメだ！開かないよ〜。そのうち路上を通 過するクジャクを追飛するが、また戻ってきて路上に止まる。よし！開いてるゾと近づくが、撮影可能距離になる前に、また閉じてしまった。
　何度か繰り返しているうちに、私が危険人物ではないことが分かってくれたようで、今度は開翅したまま…シメシメ！その時にヒメギフが私の視界に入ったが、今はキベリが優先！ちょっと待ってててね。

　夢中でキベリを撮影しているうちにヒメギフは見失ってしまったが、その後もヒメギフの姿はポツポツと見ることが出来た。早速蝶仲間に連絡をと思ったら、携帯には“圏外”の赤い文字が表示されている。お昼も過ぎているので、とりあえず下山しよう。途中、今度はヒメアカタテハを発見。北海道では越冬出来ないはずのヒメアカが、何でこんな季節に？見るからに越冬態という印象なのだが、これが北海道で冬を越した個体であるという証拠はどこにもない。とりあえず、この時期に飛んでいたという証拠の写 真だけは撮っておこう。
　国道沿いのドライブインに到着し携帯を入れるが、返答なし。とりあえず、このドライブインでラーメンでも食べながら待機しよう。ここら辺りはキノコの栽培で有名な土地なので“キノコ・ラーメン”を注文したところで私の携帯が鳴った。“今、○○○ドライブインなんですけれど”と私、“それって、国道沿いの赤っぽい…”とＫさん。“それ、見えてます！”な、何〜ぃ！“どんな車？”“白っぽい車なんですけれど…”確かに窓の外には、駐車場に入って来る白い車が…“お昼、まだでしたら、一緒にラーメンでも食べましょう”
　何というタイミングなのだろう！明日十勝で合う予定のＫさんと、思わぬ所でのご対面 となった。互いに情報交換をしてみたら、私が林道の奥でキベリと戯れているうちに、同じ林道の手前でヒメギフ探しをしていたらしいのだが、早々に諦めて移動したことになる。ダメだよ、もっと奥まで来なければ…。

　ラーメンを食べ終えてから、３人で…おっと、書き忘れていましたが、Ｋさんは２人いらっしゃる。２人ともイニシャルはＫなのである…再度林道入口まで行ってみると、先程開いていたゲートが閉まっていた。何で？開けて入ろうと思えば出来なくも無いが、そこは大人の判断で素直に引き返すことにした。そしてＫさん２人は帯広市へ、私はライブコンサートのある旭川市へと向かう。また、明日ね〜！
　目的のライブコンサートは開場7：00。しかし、その前に私は一仕事ある。旭川市内の取引先に届けるサンプルを持参しているのだが、5：00前に到着すれば良いので、時間的にはまだ余裕。昨日、一昨日と３時間ずつしか睡眠をとっていないので、ここで一休みと、石狩川の河原に車を停め、携帯のアラームを１時間後に設定して休憩。
　眠ったかどうか、分からぬうちにアラームに起こされて、車を動かした途端に何かが飛んだようだ。ゆっくり、ゆっくり車を近付けると、あらチドリさんじゃありませんか。そのまま運転席の窓越しにパシャッ！結構アップで撮影することが出来ました。さーて、旭川までもうひとっ走りするかぁ。今夜のライブコンサート、楽しむぞ〜！！
（ライブの様子は、Field Noteの趣旨と離れるので割愛いたしますが、ピン・パパとジャム・スカどちらも良かったよー！特にジャム・スカはノリノリでしたね。しかし、食事とドリンクまで付いて、これで1,500円は安すぎじゃないかぁ？）