ウラフチベニシジミ 紅邊黄小灰蝶 Heliophorus ila(2006.4.4 烏來

 炎天下の中しばらく歩いてみたが、あまり蝶は現れてくれず橋まで戻り、また下流へと道路を進む。黄色い小さいのが飛んだ。追いかけてファインダーを覗くと…やった!ウラフチベニだ!!え?昨日も撮ったじゃないかって?そうなんですけどね。実は、あの写 真を撮った時に、あれがウラフチベニの表だとは知らずに撮ったのですよ。
 で、この蝶、陳先生の台湾的蝴蝶世界という本に載っていて、綺麗だなー、見てみたいなーと思っていたのですよ。そして今日、あれと、これが同一種の裏表だと気付いた次第で…。でも綺麗でしょう。もう黄金
小灰蝶(オウゴンシジミ)と言っても良いくらいです。
 後日談なんですけどね、陳先生に“先生の本に載っていたウラフチベニ撮れました”って言ったら、“あれは台湾では普通 種ですから…”だってさ。ガクッ!でも良いんだもーん!普通種だろうが何だろうが、綺麗なものは綺麗なんだも〜ん(笑)


タイワンモンシロチョウ 台灣紋白蝶Pieris canidia(2006.4.4 烏來

 これまた、昨日“これぞタイワンモンシロ”という写 真が撮れずに悔しかった奴!今度こそ撮ったど〜っ!そうなのです。今回の目的は台湾の普通 種。これが最大の目的なんです。何も特殊な蝶を狙ってやって来た訳ではありません。

 

ヒョウモンマダラ 豹紋蝶Timelaea albescens (2006.4.4 烏來

 台湾名の直訳はヒョウモンチョウですが、和名には既にあるもので、苦し紛れの和名だと思います。だってこっちの方がよほどヒョウモンチョウの名に相応しいでしょ。でも幼虫を見る限りでは日本のヒョウモン類ではなく、例えばコムラサキに似た容貌でしたね。

 

ヒメジャノメ 姫蛇目蝶Mycalesis gotama (2006.4.4 烏來

 台湾の某ホームページにヒメジャノメとコジャノメの違いが記されていたが、そのページの作者自体が混乱しているようで、私もすっかり翻弄されてしまった。しかし、台湾に産するヒメジャノメとコジャノメは基本的には日本産と同等種であること、また沖縄に産するリュウキュウヒメジャノメは、日本固有種で台湾には産しないことなどが分かってきて、ようやく私の頭の中で整理がついてきた。

 

(2006.4.4 烏來

 かなり歩き疲れたところへマイクロバスが通 りかかった。侯さんはバスを止め、我々を乗せてもらえるよう交渉してくれた。 実はこのバス、タイヤル族の方専用で我々が乗れるシステムになっていないらしい。やや無愛想な運転手さんだったが、ドアを開けてくれた。しかし、もしここで断られたら、我々は更にあと数十km歩かなければならない事になったと思う。融通 をきかせてくれた運転手さんに感謝!
 
バスで烏來まで戻ったら、今度は逆にこのままオシマイにするには未だ早いかな?という時刻だった。侯さんもそう感じたらしく、またまたタクシーをつかまえて今度は下流の沢沿いの林道に入ったが、天候が急変し、どよーんと曇っちゃった。花が咲き乱れるポイントで下りて、しばらく様子を見るが、時折ナガサキアゲハが吸蜜に現れる程度、しかも暗すぎて必要なシャッタースピードが得られない。折角だけれど断念。帰りは、またまた足が無く延々と歩くことになる。侯さんご高齢なのにごめんね、こんなに歩かせちゃって…
  ようやくバスが通う場所に到着。でも、もう足がフラフラで面倒になり、タクシーに乗って新店へ戻りMRTに乗り換える。侯さん2日間、本当にどうもありがとう。また絶対お会いしましょうと固く手を握ってお別 れをした。

 

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