台湾旅行…憧れの台湾へ(写 真は忠烈祠正門の装飾)

 2001年4月、私が初めて沖縄へ行ったのは、某旅行会社のツアーだった。あれから5年も経つのだが、律儀にもその会社から、時折旅行案内のパンフレットが届いている。今年の1月に届いたパンフレットに目が釘付けになった。台湾…2泊3日の旅。4月に入ってからは旅行代金が下がって、観光食事付きで、何と5万円台!しかも千歳発着。いや、このままだと慌ただしくてお話にならないのだが、待てよー。これを申し込んでおいて、更に延泊を申し込んだらどうなる?調べてみたら、延泊は1日につき5,000円。ってことは2日間延泊しても1万円の加算で済む。これだっ!
 実は、台湾はもともと私の憧れの国でもあった。子供の頃、台湾でフトオアゲハ(太尾揚羽)という種が発見され、話題になった。当時台湾の蝶は、まだ完全に調査が終了していない状態だったのか、九州ほどの面 積にもかかわらず、2,000種くらい居るのではないかとの説もあった。そんなに蝶層の豊かな国なら、一度は行ってみたいと思っていたのである。早速インターネットで申し込み、子供の頃からの夢を実現すべく計画を立てた。

 

大雪(2006.3.30 音更町)

 そんな矢先に、私にとってはビッグ・ニュースが飛び込んで来た。ある方の紹介で、台湾の蝶の第一人者である、陳維壽先生とコンタクトが取れたのである。先生からのFaxによれば、4月1日〜4日まではスケジュールが空いているとのこと。台湾を案内しても良いし、質問があればおこたえするという内容。旅行日程が決まり、宿泊先が決まったら連絡されたしと仰る。私にとっては千載一遇のチャンスではあるが、案内と云っても台湾の第一人者に私如きのガイドをして頂くなど畏れ多い。また、質問と云っても、何を聞いて良いやら見当も付かぬ 程、台湾の蝶については疎い。ど、どうしよう!!
 そうこうしている内に日は流れるのだが、旅行会社からの連絡がなかなか届かない。手付けを振り込み、残金を振り込むが、それでも音沙汰無し。旅行会社に問い合わせてみても、旅行日程を郵送するから、それまで待つようにとの返答。その間にも、陳先生からはFaxが届く。この時期の台湾北部は、あまり良い状況ではないから、南部まで国内線で飛んではどうか?案内のガイドを紹介しても良いがどうだろうか?と、あれこれ心配して下さっている様子。恐縮の極みであるが、 それって一体どの程度の予算が必要なのか? 貧乏人の私には、とてもそんな余裕があるとは思えない。

 ようやく3月26日になって、旅行会社の日程表が届いた。早速先生にFaxを出すことが出来たのだが、2枚のFaxのうち1枚が届かなかった様子。電話でも連絡を取り、後は台湾到着後に再度電話することになった。やれやれと安堵した矢先の29日、十勝は豪雪に見舞われた。1日の積雪量 、中札内村で95cm!久々の十勝名物“春のドカ雪”である。帯広市の正確な降雪量 は知らない。まあ、それよりは少なかった様子ではあるが、翌30日の隣町音更町もこんな様子だ。

 

長榮航空(2006.4.1 千歳空港)

 4月1日朝、帯広市を出発し千歳へ向かう。昨夜予約を入れておいた某パーキングへ車を預け、空港に着いたのは正午過ぎ。空港ではちょっと奮発して海鮮丼を食べた。注文の品が届くまでカメラを準備して待っていたのだが、お腹が空いていたので、届いた途端に箸をつけてしまった。従って残念ながら写 真はない(汗)
 午後2時旅行会社のツアーディスクで受け付け。ようやくチケットを手に入れる。海外出入国税・燃油特別 附加運賃など、よくワカラン費用を負担(5,000円)。空港で海外旅行保険を申し込む(4,000円)うー、泡沫のようにお金が消える…!出国審査・手荷物検査を受けてようやく搭乗ロビーへ。窓から見える機体には“長榮航空”の文字。ナルホド、それで“エバー・エアライン”なんだと合点がいった。
 16:00発で飛行時間が4時間5分。時差が1時間だから、現地へは19:05着だ。いつもならパソコン関連用品・撮影機材・蝶の採集用品と、その道に無縁の人には訳のワカランものをリュックに満載するので、
必ずと言って良いほど手荷物検査で引っかかる私だが、今回は奇跡的に1度も引っかかることなく出国・入国が出来た。到着ロビーには現地係員の王(ワン)さんが出迎えてくれていた。60歳後半くらいの年齢だろうか、刑事コジャック役の森山周一郎を髣髴させるような低音で色々と説明してくれる。ホテルへは送迎バスでも来ているのかと思ったら、意外にも若いドライバー付きの乗用車だった。車種は黒塗りのVOLVO。

 

上海銀行(2006.4.1 台北市)

 以前私の父が台湾を訪れた時に“車線が片側4車線だった”としきりに感心していた話をすると王さんは“今一番車線が多いのは、片側7車線で、もうすぐそこを通 る”と教えてくれた。確かに道はどこも広い。しかし、その道を埋め尽くす車の数にもまた驚かされた。台北市中心街のホテル・山水閣大飯店までは、車で50分ほどだった。王さんがホテルのチェックインをサポートしてくれ、翌朝からの朝食のクーポンと部屋のキーを渡してくれた。キーに書かれたルームナンバーは101。“これって、101階ということですか?”と言ったら、すぐにジョークと分かってくれて、王さんはニヤリとした。
 部屋に入ったのが、午後9時少し前(以降、現地時間)早速、陳先生に電話を入れ、明後日先生が館長を務める博物館へ午前8時半に伺う約束をして外出した。6時頃チキン・温野菜・蕎麦・パン・ご飯・ワイン・コーヒーという訳のワカランメニューの機内食を食べたが、量 も時間も半端だったので、食糧と、睡眠誘発ジュースを求めてうろつく。ホテル近くの交差点には大きな上海銀行があり、幹線道路が交差していて、夜なのにかなりの交通 量だ。先程の高速道路とは違いバイクの量が半端ではない。気温はムッとするほど高いのだが、排気で空気が悪くライダーは色とりどりのマスクを着用している。

 

歩行者用信号機(2006.4.1 台北市)

 交差点には、噂の歩行者用信号機が付いていた。まあ、写 真を見て頂ければ、説明は不用と思う。上段の数字が0になると、そこに正面を向いて立っている赤色の人型マークが現れ、下段グリーンの歩行中の人型は消えるという寸法だ。

 

コンビニ(2006.4.1 台北市)

 夜の街をうろついて思ったのだが、台湾の人はどうも宵っ張りのようだ。かなりの数の商店が、まだ明かりを付けたままだった。ちょうどパン屋があったので、いくつか美味しそうなのを選んだ。コンビニも何だか日本で見たことのあるようなのがあちこちに並んでいる。私は、写 真とは別の“7”の付くコンビニに入ったのだが、キャンペーンをやっていたらしく、買い物をすると“Hellokitty花花胸章”というオマケが貰える。要するにハロー・キティのバッチなのだが、滞在中私は9種類も貯めてしまった(笑)
 ついでながら、コンビニでは袋にお金がかかる。と、言っても1NTD(ニュータイワンドル)3.5円程度ではあるが、何だか日本より進んでるじゃん!と思う。もうひとつついでながら、通 貨単位のNTDが、店によっては旧来の“元”となっていたり“圓”となっていたりしているが、いずれも同義のようだ。

 

睡眠誘発ジュース(2006.4.1 台北市)

 早い話がビールである。なるべく地元のモノをと思いながら、見かけぬ デザインのものをカゴに入れたつもりだったが、日本製品が混入してしまった(笑)ビールはこの他、青島(チンタオ)ビールが幅を利かせていたように思う。
 右端の容器には“緑茶”と書いてあるが、これが何と、甘い!緑茶にも砂糖を入れる風習があるのかぁ?後日、牛乳を買ったのだが、これまたメチャ甘かった。どうやら台湾には甘党が多いみたいだ。

 かくして、台湾初日はあっけなく終了した。部屋でCATVを見ながらビールを空けた。チャンネルは125CHある。次々とチャンネルを変えてみたが、どうも半分以上は生きたチャンネルのようだ。まあ、TVの件は後述するとして、今日はもう寝よう。まだまだ眠くはないが、明日に備えて…。

 

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