道東プチ遠征(2006.3.25 道東)

 知床方面へ行きたいと、もうひと月…いや、もっと前から思っていた。最初は仕事の都合で断念していたのだが、この2〜3週間は週末毎に天候が悪くて断念していた。そして、この金曜も帯広市は雪模様。あーまたダメかぁと思いながらも、道東方面 の天気予報を見たら、どうやら土曜だけは晴れるらしい。このワン・チャンスを活かさなければ、今シーズン道東の冬を満喫することは出来なくなる。
 最初は網走〜ウトロ方面を考えていたのだが…いや待てよ!この時期の道東なら、久々にT川のアメマスを狙うのも、面 白いかも…と、やや軌道修正してみた。金曜深夜まで仕事をし、夜明けを待たずに帯広市を出発した。

 ところが、目指す道東方面も金曜は雪がさらりと降ったようで、しかも深夜の気温がマイナス2〜3度。これはスタッドレス・タイヤにとって最悪だ!どうせなら、氷点下2桁ならスリップの心配は無いのであるが、氷点下1桁前半…これが一番危険なのだ。

 

枯れ木に花を…(2006.3.25 道東)

 この時期日中の気温は、4〜5度まで上昇する。アスファルトの路面 温度もそれなりに上昇する。そこへさらりと雪が降れば、路面に触れた雪は瞬時に溶けて路面 全体が濡れた状態になる。その状態で今度は気温が下が ると、路面の最上部に薄氷が張る。つまり、上から、氷・水・アスファルトの3層構造が出来上がる。もっと最悪なのは、更にその上にさらりと雪がの載っかると、4層構造!これが最もヤバイ!!
 タイヤと路面に摩擦抵抗が得られない。車は私の意思ではなく、慣性の法則にのみに従うことになる!例えば…交差点が近づく、減速しながらウインカーを点滅させ、ハンドルを切る。それでも車は何事も無かったかのように直進し続けるのだ!これはもう、危険なことこの上無い。

 ところが、同じ事が樹上で起こると話は別で、小枝の隅々・常緑針葉樹の葉の隅々まで真っ白に染まり、まさにファンタスティックな光景となる。枯れ木に花を咲かせましょう…花さかじいさんのお話を思い出しながら、慎重な運転での移動となった。


 

国後島(2006.3.25 中標津)

 海岸線に着くとすぐに目に入ったのは国後島。私はこの海岸線を、年に幾度かは走行しているが、この島が見える確立は意外に低いと認識している。もっとも私がここへ来るのは、アメマスの時期とヤマメの時期くらいなものだから、それらの時期が、隣島ウォッチングに適していないだけなのかも知れない。
 
それにしても近い。根室半島の先端と、知床半島の先端を結べば、こちら側に食い込んでいる訳だから近いのも当然ではあるのだが…。

 

T川(2006.3.21)

 今調べてみたら、この川を訪れるのは何と17年振りだった。昔はこの川の氷が落ちて水面 が現れるのを心待ちにしていた。地元の同業者にお願いをして、氷が落ちたら連絡を頂き、次の日曜には、この川岸に立っていた。アメマスを釣るだけなら、十勝の川でも充分に楽しめるのだが、私はこの川が好きだった。同じ川でも十勝の川とこの辺りの湿原を流れる川とでは全く異質なのだ。Choke Stream(チョーク・ストリーム)と呼ばれるこの川の流れは、一見止水に見えるほど緩やかで、満潮時には逆流しているのではないかと思える。また泥炭層を流れているせいか、底が見えるほど澄むことはない。
 
Fieldはプラグ・ビルダー(ルアー製作者)の端くれだと自負しているものだから、意地でも自分で作ったプラグで魚を釣りたいと思っている。そして、私の作るプラグに、ここの流れはマッチしていると感じている。更に、この湿原の景色もまた、十勝ではあまり目にすることはなく、遠くへ来たと実感できるのが良いと思う。人間は自分の住む街から遠く離れると、一種の感傷に包まれると思うのだが、皆さんはどうだろう?え?それより釣果 の方は?って…特に皆さんにご報告する事はございません。何?どういう意味かって?早い話がボーズなのさ!フンッ!!

 

以下次ページに続く…

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