蝶の酒場?(2002.07.13 チミケップ湖)

 台風が接近ということで、黒岳登山を断念し…と、ここまでは先週と一緒であるが、先週と事情が違うのが、道東の太平洋側は晴れ、しかも高気温の予測である。こうなりゃ、道東でこの時期期待の持てる場所…そうだ、チミケップへ行ってみようということになった。
 北見の天気予報は曇り、しかしここチミケップは北見市よりはずっと南、おそらく晴れ時々曇りくらいだろうと、アタリを付けたのだが、予測的中で気温も26度以上はあったようだ。林道脇のセリ科の植物にはヒョウモン・タテハが出そろい、賑やかに吸密中。よーし何だか良い日になりそうだ。ところで左上の蝶、何だかワープ航法で飛んできた宇宙船みたいだと思いませんか?

 

ヒガシカワトンボ(2002.07.13 チミケップ湖)

 チミケップと言えば、知る人ぞ知るオオイチモンジのメッカである。発生の時期はもう少し早いはずだが、遅い分かえってメスも期待できるとはりきっていた。目指すは、最大のポイント○○沢。
  この沢沿いの林道、いつもはゲートがあって入れない。ゲートの手前に車を置いて、ポイントまで歩くつもりでいた。ところが今日は何故かゲートが開いていた。ラッキーとばかり車を乗り入れ、ポイント近くの草原に停め、そこから歩いた。ところがなのである。1頭もオオイチモンジは現れない。ラッキーと思ったのが、実はアンラッキーで、車が入れることによって、蝶は姿を現さなくなったということか?
 代わりに目を惹いたのが、このヒガシカワトンボ。大型のトンボで、しかも翅がオレンジ色で美しい。しかし、同じヒガシカワトンボでも翅が透明な種類(ヤナギトンボとも言う)が居る。今回目撃だけで撮影は出来なかったが、これは遺伝によるものらしい。

 

オオイチモンジ(2002.07.13 チミケップ湖)

 どうしてもオオイチモンジを撮りたくて、ポイントを変えてみた。ところが移動した林道はいつの間にかアスファルト舗装が施され、ますます期待が遠のく。とりあえず可能性のありそうな場所へ車を停める。
  車を停めて降りようとしたその時、車の下からオオイチモンジが現れた。ふわりと近くの樹上に飛び、葉の上に止まった。結局そのオオイチモンジは、根気よく待ち受けていた相棒S氏のネットに納まった。その後3頭を加え、S氏大満足。
  後に気づいたのだが、停めた車の真下に、熊のフンがあった。オオイチモンジはこの臭いに誘われてやって来ていたのだろう。更に同じ林道でもう一塊のフンを発見!しかしこの林道、舗装され、自然が失われたと解釈すべきか、熊が平気で闊歩するほど、未だに自然が保たれていると解釈すべきか、いずれにしろヤバイ!!

…という事情もあり林道名は伏せさせて頂きます。
チミケップ方面へお出かけの方は充分ご注意を!!

 

ギンボシヒョウモン・ミドリヒョウモン・メスグロヒョウモン・
   イチモンジチョウ・フタスジチョウ・ミスジチョウ・コヒオドシ他
ヤナギラン・チシマフウロ・シロバナシナガワハギ他

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