自己紹介のコーナーにも書いてあはあるが、9月2日は、私の誕生日である。昨年の誕生日にふと、誕生割りでも利用してどこかへ行きたいなぁと、漠然と思っていた。今年の誕生日が近づくにつれ、そのことを思い出した。そうだ、ネット仲間に呼びかけて、どこか関東地区で撮影会を企画したら面 白い！それに、私の飲みダチのスーさんが昨年から新宿支店勤務となり、住まいも新宿区。東京で彼と飲むのも悪くない。などと一気に夢が膨らんだ。
　ところで、210日つまり台風の特異日が9月1日で、2日の私の誕生日はやはり例年雨の日が多い。そこで１週間早めて8月26日に出発して翌、土日で遊ぼうと計画を立てた。“Field 生誕半世紀を嘆く会”と銘打ち、早速関東方面のネット仲間にお誘いをかけると、何と撮影会に６名。更に夜の宴会にはプラス２名と結構な人数が参加表明をしてくれた。有り難いねー！ウルウル！！
※以下、イニシャルはハンドル敬称は「氏」を基本とさせていただきますが、重複する場合は本名の名字を使わせて頂きます。

ミヤマシジミ♂（2005.8.27　さくら市）

　例によって仕事に追われ、何も準備が出来ないまま、26日を迎えた。仕事を終え、大慌てで荷造り。とにかく一番大事なのはカメラ！ん？スイッチを入れると“日付がセットされてません”って、何だこりゃ？！何だかおかしいぞ？！ま、とにかく持って行きゃ何とかなるだろう。えーとバッテリー良し、メディア良し、パンツ・Ｔシャツ靴下OK!ま、こんなもんで良いかぁ。
　羽田に着いたのが午後10時10分。実はここでスーさんと待ち合わせをしていたのだが、実は２週間程前に彼から電話があった。“札幌へ異動が決まりました”もともとスーさんは札幌の自宅に愛妻を残して来ているのだ。“それはオメデトウ！で、いつからよ？”“8月22日着任です”“何？26日の約束はどうなるの？あと１週間東京に居なさいよ”“そうもいきませんので…”ってなやりとりがあったのだ。ま、そんなことで東京での楽しみは１つ減った。全てが思い通 りにならないのが人生である。彼とは札幌で飲めるから、まー良いかー。
　羽田からは、乗り換えが面倒なのでリムジンバスに乗った。日中の気温は東京も帯広もさほど変わりはないのに、夜の気温は10度ほど違いムシムシする。新宿に着いたら11時半。コマ近くのホテルに入る前に“am pm ”で寝薬とおつまみを仕入れてチェックイン。えぇっ！スリッパに履き変えて上がるの？ホテルだよね？お座敷に上がろうってんじゃないのに？？…と妙なホテルではある（汗）

　朝６時少し前に目覚めた。何だか爆睡したようで、スッキリしている。身支度をして6時半出発。新宿駅からJRで池袋経由大宮へ。大宮駅にはＢ氏とＴ氏が迎えに来てくれているはず。改札を出てから、西口へ向かうが両氏の姿はない。Ｂ氏は一昨年、Ｔ氏は今年、北海道でお会いしているから、見誤るハズはないのだが…と、そこへＢ氏からの携帯が入った。要するに、私が最寄りの改札口から出て、待ち合わせの西口へ向かったので、西口の改札をじっと見つめていたＢ氏とすれ違ったようだ。
　無事合流した我々は、Ｔ氏の車で栃木へ向かう。栃木では、懐かしいＦ氏の顔。そして初対面 のＫ氏、Ｐ氏、Ｍ氏が既に待っていた。ここで、私はsmoke time。それにしても、見るからにマニアックな面 々がしかも総勢７名。うーん怪しい！ 　車２台連ねて、Ｋ川河川敷へ向かう。ここはＭ氏のお膝下で、彼のガイドだ。しかし、車窓から見る河原には思いの外蝶の姿が少ないように感じた。車を橋の下に停め、７人でぞろぞろと移動する。間もなく黄色い蝶が目に入った。キチョウよりやや小さい印象。しかし、よーく見ると、うん、とんがってる！
※キチョウとツマグロキチョウは外見が似ているが、前翅の尖り具合で区別 出来るのです。

ツマグロキチョウ（2005.8.27　さくら市）

　ツマグロキチョウを撮影しようとしゃがみ込んだ途端に声がかかる。“Fieldさんミヤマシジミだよ”“でも、これとんがってるから”と私。“ツマグロよりミヤマの方が珍しいんだよ！”等と声が飛び交ったが、何のことはない。両種ともこの河原には沢山生息していた。
　思い思いのスタイルで、皆が両種の撮影を堪能した。しかし、はやり怪しい！河川敷の草原を、下を見ながらカメラをぶら下げ、あっちへ、こっちへと移動する７人の集団を、第三者は何と思ったことだろう？いや、一人なら、何だ、アイツは…で済むだろうが、×７である。たいていの場合、不審者というのは単独行動である場合が多いと思う。それが白昼堂々と７名も集まっているのだ。これはもう、怪しいことこの上ない！（笑）

　両種を堪能出来たので、次はシルビアシジミを探しに移動した。移動先の駐車場で、皆さんに先週買い求めたハッカ油をプレゼント。しかし、ハッカ油を知っている人は誰も居なかったようだ。でも、まあ虫避けには効果 が有りますんで、使ってみてね。
　駐車場から少し歩いたところに、ハグロトンボが沢山居た。リュウキュウハグロは、一昨年10月に沖縄本島で見かけたが、ハグロトンボは私が大学生時代に秩父で見て以来だと思う。実は先程の河原にも１頭だけこいつが飛んでいた。延々と追いかけたのだが、撮影できなかった。今度こそと思うが、やたら警戒心が強くなかなか撮らせて貰えない。やや、ピンは甘いのだが、胴体のミドリシジミのような色が撮れたので、とりあえず掲載。

　河原の手前に池がありオニヤンマが行き来していたが、どうやら１頭違う種類がいるようだ。とりあえず撮影してみたが、結局私の手持ちのチャチな図鑑では同定が出来ない。ネット検索で、オオヤマトンボかなぁとは思うが、自信はない。違うと思われた方は、是非異議申し立てをしていただきたい。
　ところで私が出発前に、自分のカメラが何か変だと書いた。スイッチを入れてみたら、日付がリセットされていたのだ。ところがそれだけではない事に、ようやく気付いた。私のカメラにはメモリ機能があって、手持ちのレンズそれぞれの特性に合わせて設定をし、そのデータをメモリに記憶させていた。つまり、このレンズを使用するには、この設定。このレンズにはまた違う設定と、瞬時に設定を変えながら使っていたつもりだったのだが、そのデータが消えていた。うー何たる失態！でもまあ、もともと大した腕じゃないから、こんだけ撮れていれば、良いか…
※蝶仲間のY氏から、このトンボはコオニヤンマであると連絡を頂きました。（やっぱり間違ってた…全然自信持てなかったもの…Field）ご指摘に感謝！！

　これまた、北海道に居ない昆虫、カマキリだ。高校時代、お花の花材にカマキリの卵がくっついていた。形が面 白いので、自分の机の上に小さな花瓶を置いて差して置いたら、ある日悲惨なことが起きていた。私の机の天板が小さなカマキリに占領されていたのだ！
　慌てて水槽を持ってきて、ついでに数を数えながら、収納したのだが、確か120を越えていたと記憶している。そんなことを思い出しながらシャッターを切った。しかし、ここまで寄っても、一向に構うことなく獲物に貪りついている。アンタは大したもんだよ！

　P氏が、“あれ何？！”と叫ぶ。Ｍ氏がちょいとしゃがみ、“ん、ヤマト！”シルビアとヤマトは一見似ている。しかし、慣れてくると飛んでいる姿だけでも識別 が付くそうで、敬服する。シルビアは勿論、ヤマトでさえ見慣れない北海道人には、そこまでの眼力は無い。
　私が関東遠征を発表したときに、何を撮りたいのかと質問があった。“キタテハとナミアゲハとクロアゲハとヤマトシジミと…”と冗談混じりに言っていたのであるが、半ば本気でもあった。東京在住歴があるにもかかわらず、本州の普通 種は、あまり真面目に撮影していないのである。関東勢は、私がこの写真を撮る姿に呆れていたかも（汗）

　24の瞳ならぬ14の瞳でシルビアを探すも、結局発見できなかった。シルビアの発生地として保護されている地でも、容易に見ることが出来ない種だった。何とか保護活動が実を結んで数を増やしてもらいたいものだ。
　お昼もとうに過ぎ、皆もお腹が空いてきたのでランチタイムをとろうということになった。駐車場に戻る途中で“Fieldさんアゲハ！”と声がかかる。確かにフラワーポットの植え込みに黄色いアゲハが見えた。走り寄ってカメラを向け、ファインダ越しに見えたのは…“キアゲハだよこれ！”と言いながらもシャッターを３度切る。残念ながらナミアゲハではなかったが、結構気に入った写 真が３枚撮れた。
　ファミレスで、皆さんそろって昼食。私はハンバーグ。“ごはんは要らないの”と声がかかるが、私は“液体の麦ご飯”先程からメチャメチャ咽が乾いていた。シルビアを狙った駐車場で自販機を見つけ、何か買おうと思ったのだが、おや？待てよ！自販機の前にピッタリと停めた車。これって自販機の取り出し口が開くのか？と思ったら案の定開かない。お金を入れる前に気付いたから良いようなものの…そんな一件があったもので、麦ジュースの美味しかったこと！ハンドル握っていたTさんご免なさい！おかわりまでしてしまって…（汗）
　皆さん打ち解けて、色々な話に花が咲いた。（もっともこのメンバーでは私が一番の新参者）ところが、先程から気にはなっていたのだが、空模様が怪しかった。食事が終わる頃には雨音も聞こえるほどの降りになったので、少し残念ながらここで解散となった。午後６時30分、新宿駅東口で再会する約束をして…