ハヤシミドリシジミ(2005.7.30 音更町

 先程(前ページで)ゼフィルスの丘と私は書いた。書いて思わず自分で笑ってしまった。何か、エラく格好の良いネーミングであるが、本当の名前は私も知らない。実は、普段私はその丘を“ダニ山”と呼んでいる。いつぞや、S氏と一緒に登った時に、確かS氏12匹、私17匹のダニに付かれたのだ。
 ほとんど人が訪れることのない丘で、笹薮を漕ぎながら登るのだが、とにかくゼフィルスは多い。かつて、この丘がナラ系の幼木だらけだった時には十勝のゼフィルス全てをここで容易に見ることが出来た。しかし、今では、木が生長
してしまって、ゼフィルスは居ても、容易に写 真が撮れる場所ではなくなりつつある。
 とにかくダニに用心して、ズボンの裾にたっぷりとハッカ油を噴霧して登った。5分もしないうちに、シダに止まるゼフィルス発見。おぉ、ハヤシさんじゃあありませんか。

 

ウラミスジシジミ(2005.7.30 音更町

 次に出会ったのはウラミスジシジミ。この丘には銀線の乱れたタイプしか居ないのであるが、絶対数が少ないだけに貴重だ。ジョウザンミドリも現れたが、これはもうさんざん撮ったから、無視!

 

ヒロハトンボソウ(2005.7.30 音更町

 他の種類のゼフィルスは居ないかと歩き回るが、見つからなかった。樹木の生長と共に、この丘に生息する蝶も変化してきてるのだろうか。ちょっと残念な気もするが、それが自然の成り行きなら仕方ない。
 うろついているときに笹薮の中でヒロハトンボソウを見つけた。以前にもこの花を見たが、それも笹薮の中だった。ランの花って豪華で明るいイメージを持っているのだが、意外と目立たない場所にひっそりと咲く種類も多いのかも知れない。

 

オオチャバネとコキマダラセセリ(2005.7.30 音更町

 オカトラノオにオオチャバネセセリが吸蜜に来ていた。ファインダーを覗きシャッターを切ろうとした時に、コキマダラセセリがやって来て、両種が写 真に納まった。これが、オオチャバネとコチャバネだったら、もっと面白かったのにと、欲の深いFieldは思ってしまう。ホントに困った奴だ!!

 

ジョウザンシジミ♀(2005.7.30 音更町

 ダニ山ではこれ以上の種類に出会えそうもなかったので、移動することにした。行き先は例の長流枝内であるが、実は今まで、何故かここでゼフィルスを探したことがなかった。今までここで見たゼフィルスはメスアカミドリくらいなものである。しかし、ダニ山からも近く、あれほど蝶相の豊富な長流枝内にゼフィルスが居ないハズもない。
 歩き出してすぐにジョウザンミドリシジミの♀がシオンの花で吸蜜しているのを発見。ゼフィルスが吸蜜するシーンは珍しいのでシャッターを切ったが、花びらが白飛びしてしまった。でも蝶はしっかり写 ってるので許してね。(笑)

 

アカシジミ(2005.7.30 音更町

 この蝶も今まであまり撮れてなかったが、今回はじっくりと撮らせてもらった。もっと鮮明に撮れた写 真もあるのだが、産卵シーンも撮れたので、こちらを採用させてもらう。
 この写真、シグマのマクロレンズで撮っているのだが、このレンズ、フィルターを装着すると等倍で撮れるレンズなのだ。そのフィルターさえあれば、この場でアカシジミの卵もご覧にいれられたのだが、こともあろうに先月落としてしまった。場所はどこかって?この長流枝内ですよ。でも見つからない!
 シグマさんにも問い合わせたのだが、もう製造してないとのことで悲しい限り。どなたか中古の入手先ご存知ないですか?シグマ90mmマクロで、フィルター径52mmで〜す。

 

イチモンジチョウ(2005.7.30 音更町

 実は、この長流枝内に来てすぐにゼフィルスの巴(雄どうしのバトル)を発見した。種類を確認するためにネットで捕獲してみたら、エゾミドリシジミだった。エゾミドリは、それとはっきり分かる写 真が未だ撮れていなかったので、かなり粘ったのだが、結局その姿はファインダーで捉えることが出来なかった。
 その代わりにカシワの葉に沢山のカラスシジミが止まっているのを見かけた。カラスシジミの食草は確かニレだったと思うが、何でカシワにあんなに居たのか?不思議でならない。

 帰り際、ホザキシモツケにイチモンジチョウが止まっていた。その奥にコヒオドシが見える。私にとっては、やっと仕事も一段落して、これからという時期ではあるが、北海道の蝶のシーズンも終盤に差し掛かったかなという気がして、少し淋しい気持ちになるシーンだ。


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