ウラナミアカシジミ(2005.7.23 恵庭市

 ここんとここ、すっかり恒例になっている恵庭。何しろ複数のゼフィルスに会えるものだから、当分恵庭行きは続きそうな気配である。去年は、ネットでの呼びかけにGさんが応えてくれて、恵庭で落ち合った。しかし、少しばかりタイミングが早過ぎたようで、最も期待していたウラナミアカには1頭だけしか出会えなかった。Gさんは、ついに撮影さえ出来なかったのだが、果 たして今年は…
 今年は、私と同じ市内に在住のS氏に声を掛けてあった。S氏もこの恵庭には、私の情報を頼りに、一度足を運んだのだが、ウラナミアカには会えていなかったのである。更に昨年同様にネットでも呼びかけて見たら、今年は皆さんの反応が良かった。CさんとKさんも名乗りを上げてくれたのである。10時に現地で待ち合わせる
ことにして、S氏の車で恵庭に向かった。車中、S氏の奥様が私の分まで朝食にとホットケーキを用意してくれていたのを頬張る。感謝!
 帯広市を午前6時30分出発。ちょっと道に迷ったが予定の時刻に到着。先にCさんとKさんも到着していた。早速最初のポイントを覗くが、感触が良くない。Cさんが、あっちで見たような気がすると言った方に移動。途中カメラを手にした方を見かける。そして、移動した場所には、ちらほらとウラナミアカが居た。

 

ミズイロオナガシジミ(2005.7.23 恵庭市

 S氏が、“さっきの(カメラを持った)人、もしかしたらMさんかも知れないと言うので、少し戻ってみたら、ローアングルでカメラを構えてる青年が居た。S氏が声をかけると、やはりMさんだった。彼は、S氏のホームページに出入りしている方なのだが、このポイントはS氏が教えたと云うことだった。
 この場所で、とりあえず皆が、第一目標のウラナミアカシジミを撮影することが出来たのだが、他には、あまり種類が居ない様子だった。せっかくここまで来たのだから、もっと他の種類のゼフィルスに会いたくて、場所を変えることにした。

 

ジョウザンミドリシジミ♂(2005.7.23 恵庭市

 次に訪れたポイントにも一見あまり蝶が居ない様子だった。しかし、さすがに5人も居ると誰かが何かを次々に見つける。Kさんも“こんなに大勢で撮影するのは初めてですよ”と仰っていた。
 S氏のホームページの採集記録のページに、“何かを探しているFieldさん”とのコメントで写 真が載っているが、その時写していたのが、上の写真。ジョウザンミドリ♂が巴状態だったので、狙っていたのである。ピントを固定して、ファインダに入った瞬間にシャッターを切ってみたのだが、ピーカンだったので高速シャッターが切れて、何とか分かる写 真になった。

 

ウスイロオナガシジミ(2005.7.23 恵庭市

 その後も飽きない程度に様々な蝶が現れ、皆も満足できる撮影が出来たんじゃないかと、主催者としては一安心!そんなときにウラジロミドリシジミを発見した。あまり多くはない種類なので、そばにいたS氏に声をかけ、知らせながらも私もカメラを構えたのだが、その瞬間、私の携帯電話が鳴った。自分の会社の電話は、休日には私の携帯に転送してある。実際、今日も何度か携帯は鳴っていたので、またかと思いながらも電話に出てみたら、昨年も恵庭でご一緒したGさんからだった。“今、どこにいるの?”と仰るので、詳しく説明しているスキに、ウラジロミドリはどこかに行ってしまった!むむむ…
 ウラジロミドリは撮影したことがあるし、S氏は初撮影に成功した様子なので、ま、しゃーないかぁ、と諦める。ほどなくして、Gさんが現れた。“午前中は仕事だったし、風邪気味だったので、どうしようかと思ったけど、やっぱり来たわ”とのこと。これで、総勢6名の撮影会と相成った!例年春先に旭川で行っていたField Club 北海道支部撮影会が、今年は私のヨーロッパ旅行で実現できなかったのだが、
ここにきて、その呈を成してきた。お集まり頂いた方々に感謝!

 

ジョウザンミドリシジミ♀(2005.7.23 恵庭市

 さすがに6名も集まるとご覧の通り!遠慮してるとこんな写 真ばかり…いやいやそんなこともないのであるが、とにかく最初はS氏と2人だけでもと思ったのに、こんなに賑わって嬉しい限りである。
 ところで、この蝶、アイノミドリにも思えるのだが、前後翅裏面の中室にあるべき白い短線がかなり薄いのでジョウザンと同定した。ご異論があれば是非お聞かせ願いたい。

 

オオミドリシジミ(2005.7.23 恵庭市

 そんなこんなで多くのゼフィルス類と出会うことが出来た。ところで、ゼフィルスと云う表現は、蝶マニアでは当たり前なのだが、ナラ・カシなどの樹木を植樹とする、やや大型のシジミチョウの仲間を総称してそう表現する。意味は“そよ風の精”イメージにぴったり合うので、マニアの間では好んで使われている俗称と思っていただいて良いだろう。私が最も好きなのは、このオオミドリシジミ。表面 の緑色の金属光沢は、他のミドリシジミの仲間より弱いのだが、大きく立派なことと、裏面 の白っぽくて清楚なイメージが好きなのである。
 さて、お集まり頂いた方々は、それぞれある程度満足する写真が撮れたことと思う。しかし、このままバイバイも味気ないので、千歳で昼食をしながら、蝶談議をしてから解散ということになり、Kさんの先導でレラ・アウトレット・モールへ向かった。(レラはアイヌ語で風を意味する。そよ風の精の撮影後には出来すぎたネーミングかも!)
 そこで、スパゲッティーとハイネケンと、カマンベール・チーズ・アイスクリームを注文!え?胃潰瘍なのにって誰かにイエローカード出されそうですが、我慢するってことが、どれだけ精神衛生上良くないか!私は、敢えて抑圧せずに心の意のままに…
あー美味しかった!!

※帯広市に戻ると、S氏の奥様が朝食に続いて夕食も用意して下さっていた。いやー申し訳ない!S氏にはもったいない奥様だわ!大事にしろよ!!

※本文中のイニシャルは、ハンドルネームの頭文字に統一させて頂きました。


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