十勝川(2003.03.16 十勝川河口付近)

 私の職業は、年度変わりが一年を通して一番忙しい時期である。それもただ事ではない。毎日睡眠時間をどう確保するかという次元の忙しさなのだ。特に今年は例年の仕事の他に、大きな仕事をとってしまったり、某学校の同窓会代表を引き受けてしまったりで一層厳しかった。
 その忙しさも、どうやらトンネルの向こうが見え初めたのを良いことに、今日は2月(ふたつき)ぶりのオフにした。さぁて何処へ行きましょう。とにかく海の見えるところまで行ってみよう。珍しい鳥に会えるかも知れないし、ついでにアメマス釣りも出来るかも…
 と、やって来たのは大津のちょっと手前の十勝川に架かる河口大橋。アメマス釣りのポイントは、ここからもう少し上(かみ)なのだが、雪が深くて、堤防に近付けない。あっさりと諦めて、橋の上から写 真を撮ったが、ようやく厚い氷も溶けて川面が見えてきたようだ。

 

オオヒシクイとハクガン(2003.03.16 十勝太)

 釣りを諦めたおかげで、写真に専念する気になった。確かJさんからの情報で浦幌方面 にオオヒシクイが来ているとのこと。ダメモトで行ってみるか…
 もっともヒシクイなんて見たこともなく、どんなところへ行ったら見れるのかも分からない。ま、ガンみたいなもんじゃろうと適当に車を走らせていたら、ん?何かいるぞ!遠くの雪原に黒い点々が見えて、どうやら動いている様子。スピードを落としてゆっくり近づくと、道端に車を止め観察しているらしき人影も…
 こりゃぁ間違いないと、その車の後尾に私も車を止めてデジのズームをのぞき込む。それでも、何かいるという程度にしかワカラン!でも、何だか真っ白いヤツもいるみたいだぞ。とにかくシャッターを切ってみたのですが…トリミングしてもこの有様。うーん辛い!!でも、これってオオヒシクイとハクガンだよね?!

 

トビ(2003.03.16 大津)

 先に来ていた車の窓からちらりと見えた長い玉(レンズ)を横目に、ヒシクイはさっさと諦めて大津方面 へ戻ってみよう。いつぞや、海岸で大型の猛禽類を沢山見た記憶がある。
 大津の街を抜け、海岸線にたどり着くと、そこに居たのは猛禽類ではあるが期待の種類ではなかった。どうも、トビは、いつも“な〜んだ…”の対象であるが、今日もやっぱり、な〜んだトビかぁ。こうして見ると決して格好の悪い鳥ではないんですけどねー。気の毒!

 

私は誰?(2003.03.15 大津)

 トビばかりの海岸も諦めて、今度は漁港へ来てみました。珍しい海ガモがいないかなぁー?
 係留してある船の隙間から見える黒いカモ発見!まだ、出会ったことのない種類だぞ!とシャッターを数回切ったところで、このお方は海中に消えてしまった。私にとっては、確かに珍しい海ガモなんだが、果 たして…図鑑にもらしきものが見あたらない。黒いからクロガモ?いやちょっと違うぞぉ?
 結局、私にはワカラン!私は誰?どなたかお教えを!!(“私は誰?”は当Field clubメンバーのM.F.さんがときどき発するお言葉です…マネしてごめんね。)

 Mさんと、オオヒシクイの情報を頂いたJさんから連絡がありました。このカモさんはスズガモの♀だそうです。

 

ビロードキンクロ(2003.03.16 大津)

 他にカモは…と探していると、向こうでも私を発見して、沖へすたこら逃げていく姿があった。おーい待ってくれー!後ろ姿めがけてシャッターを切る。パシャ!これも随分トリミングしましたが、それでもこの白の配色はビロードキンクロのようです。良かった特徴のあるヤツで…

 Jさんからホオジロガモのメスでは…とご指摘がありました。ビロードキンクロは目尻が白いのですが、この写 真のカモは目が白かったのです。従いまして、ご指摘の通りホオジロガモのメスということで訂正させて頂きます。ご指摘いただいたJさんに感謝申し上げます。

 

フキノトウ(2003.03.16 豊頃)

 やたらと風が強くなってきたので、そろそろ退散しますか。帰り道の脇の斜面 に雪のない場所を見つけた。車を止めて、斜面に向かって歩き出した途端、固雪と思った足元を、私の体重で踏み抜いてしまった。何と片足が完全に付け根まで!まだまだ、残雪は深い。やっとの思いで足をひっこ抜き、そろりそろりと斜面 へたどり着くと、そこにはフキノトウが顔を覗かせていた。
 アハ、やっと春が…もうすぐそこまで来たようです。
 この後、私は真っ直ぐ帯広市の自宅に戻ったのですが、帯広市に着いた途端に猛吹雪、しかも結構な大きさの地震まで…。そんなに簡単に春は寄せ付けないぞと、北の大地が、そう仰ったのか…

 

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