第20章 水の都(Italy6)
1.Veneziaへ 昨夜は子ども達が“カブキ”を見せるからと、階上の部屋に呼び出された。一体何が始まるのかと思ったら。どうやら小動物の何気ない日常生活を劇にしたものらしいのだが、今一つピンと来なかった。しかし、幕間にドリンクを振る舞うなど、なかなか凝った演出だった。子供達にとって“カブキ”は単なる劇という解釈だったのだろう。
ルチアーノの妹さんと子供達が、スイスに帰るということで、とりあえずマルコ・ポーロ空港へお見送りすることになっていた。その後はお待ちかねのベネツィア観光だ。ルチアーノ・ママが“あそこは物価が高いから”と昼食用のサンドイッチをせっせと作ってくれた。
ベネツィアはアドリア海に浮かぶ118の島が橋と水路で結ばれた街で、その中心スポットまでは車で行くことが出来ない。駐車場に車を置いて、船で行くことになるのだが、週末と云うこともあってなかなか駐車場が 確保できない。ルチアーノが“遅れて行くから、先に行っててくれ”ということになって、一足先に乗船。一人3.5ユーロ。しかし、その船もまた混んでいて立ち席。しかも吊革も掴まることの出来るポールの類もない。ぎゅー詰めで揺れるのには閉口したが、外の景色はご覧の通 り。
ところで、私の乗った船なのだが、すんなりと目的のSan Marco(サン・マルコ)広場まで運んでくれると思い込んでいたら大間違い。あっちに寄り、こっちに寄りしながら、その度に大勢の人が乗り降りするのだ。何だか電車みたいだなと思っていたら、これは水上バスなんだと!どうりでねー。
2.ここは新宿かい? 下船して、とりあえずSan Marco広場へと向かったのですが、何なんでしょうかねーこの人混みは!思わずここは新宿か?とベレーナに尋ねましたね。しかも、多種多様な人種のごった煮状態です。どひゃー!さすが世界の観光地だわ!! San Marco広場入口にある大鐘楼、ここでルチアーノと待ち合わせをしているとのことで、約束の時間まで自由行動ということになりました。しかし、どちらを向いても人人人…しかもガイジンばっかり。ん?ガイジンは私だったか?とにかく人酔いしそうです。 |