沖縄4日目その2 最後の最後に…


ジャコウアゲハ(2008.07.21 沖縄県南部

 今日もメチャメチャ暑い日だった。確かに疲れは溜まっていたが、最後まで蝶にカメラを向け続けた。例え沖縄の普通 種だろうと、北海道には生息しない蝶ばかりなのだから…
 そうやって考えてみたら、今回沖縄で見た蝶で、北海道でも見ることが可能な蝶は一体何種類だろう。まずナミアゲハを見た。これにはちょっと驚いた。へー、沖縄にも居たんだぁ!それにモンキチョウとモンシロチョウも見た。ん?もしかして、それだけ?

 いくら考えてもそれ以上思い浮かばない。いやいやひどいもんだね。同じ日本でさぁ、4日間(正味3日間)さんざ蝶を見まくって、北海道と沖縄の共通 種が3種だけだよ。これだものFieldは毎年だって来たいと思う訳さ。

 

ツマムラサキマダラ(2008.07.21 沖縄県南部

 そろそろ時間を気にしながらの撮影になってきた。シロチョウ科がさっぱり撮れてない。ツマベニも見ただけだ…など、頭の中で色々なことを考えていて、さっぱり撮影に集中できていない自分に気付いた。
 ホントFieldはネガティブな奴だと自分で思う。良いじゃないの、撮りこぼしが有れば有るほど、次にまた沖縄へ行きたいというエネルギーに変えれば良いのさと、自分自身に言い聞かせていた。

 

ヤマトシジミ(2008.07.21 沖縄県南部

 おっ、シジミ!クロマダラ以外のシジミが珍しく見える。でも、なーんだヤマトシジミじゃないの。でも待てよ〜シルビアの可能性だって有るんじゃないのか?そう思って一応数頭チェックしたが、全てヤマトのようだった。残念!

 

タテハの蛹(2008.07.21 沖縄県南部

 草の幹にタテハの蛹が垂下していた。かなり大きく5cmくらいあったように思うが、既に抜け殻で種類は不明。

 

オオシロモンセセリ(2008.07.21 沖縄県南部

 miyagiさんは炎天下の中、実に精力的に動いていた。今考えてみたら、Fieldに何か珍しいものを撮って貰いたいという気持ちの表れだったのかも知れないが、いつの間に私の視界から消えていた。その時見慣れぬ 蝶が地面に止まった。何だろう?セセリ類のようだが、かなりの大きさがある。
 何と、最後の最後に沖縄はFieldにプレゼントを用意してくれていた。それは念願のオオシロモンセセリだった。一番最初の沖縄旅行(2001.04)で、白い紋のセセリが飛ぶのを見た。出会いはそれだけで、その後一度も出会うことがなかった蝶だ。
 それにしてもでかい!この蝶の名前は、大きな白い紋のセセリだと解釈していたが、白い紋を持つ大きなセセリという意味だったのかも知れないと思った。何やら鳥の糞で吸汁している様子。遠くからシャッターを切りながら近づき何枚も撮った。

 

オオシロモンセセリ(2008.07.21 沖縄県南部

 オオシロモンは時々飛ぶのだが、日影になっていて開けたその場所が気に入っている様子であまり遠くへは行かなかった。このbigプレゼントに感激しながら数十枚の写 真を撮ることが出来た。2001年4月のリベンジが、今ようやく果たせた。

 

 

糸数城跡(2008.07.21 沖縄県南部

 そして、今回の旅で、Fieldが最後に立ち寄った場所がここだった。沖縄県のあちこちの城跡同様、残されていたのは石組みだけだった。その石組みの工法にも種々有ると聞いているが、その違いはFieldにはよく分からない。しかし、ここの規模は相当な物だった。この石組みの上にはどんな城があったのだろう。そしてどんな君主がここを治め、どんな人達がここを往来したのだろう。こういう遺跡を見ると琉球文化に強い興味を抱いてしまう。正にこれは“強者どもが夢の跡”なんだと感じた。
 miyagiさんは、お昼のことまで考えていて下さったが、空港で少し時間が欲しいからとその提案を辞し、送っていただいた。miyagiさんには息子さんの帰省中にもかかわらず、出産から墓場まで…ではないが、訪沖から離沖まで、完全full support をしていただいたことになってしまった。申し訳なく、また感謝に堪えない。
 数年前、突然届いたメールから始まった日本の北の端と南の端を結ぶ友情をこれらも大切にしたいと思った。4桁を超える枚数の写 真と、この旅で出会った方々…たくさんの思い出を胸に帰途についた。ありがとう沖縄!

 いやー、全部で15編にもなってしまいました。お付き合い下さった方に感謝申し上げます。しかしタフな撮影旅行でした。そしてまさかの全日程晴天!過去の沖縄旅行は春か秋で、真夏の沖縄は初めてです。最高気温が33度くらいで、まあ想像通 り暑かったですね。でも、昼間の暑さは想像の範囲内でした。しかし、夜の暑さには参りました。最低気温は28度。数度しか差がないのです。周りを海に囲まれたここの土地柄なんでしょう。北海道でも30度を超える日はありますが、夜には10度以上気温が下がります。身体が冷える暇が無いというのが道産子には辛かった!でもそんな時期だからこそ会えた蝶も居た訳で、本当に行って良かったです。そして、次回沖縄を訪れたときには、フタオが丘に集まって頂いた皆さんとじっくりお話が出来たら良いな〜と思っています。皆さん大変お世話になりました。心から御礼申し上げます。


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