エゾコザクラ(2005.8.6 赤岳

 ヤッホー!え?何がって、ほら、山に来たもんでね。でも、何で“ヤッホー”って言うんでしょうね?やはり語源とか謂れが有るのでしょうが、私は存じ上げません。どなたか情報があれば教えてね!
 ってなことで、今日は大雪山赤岳です。赤岳の標高は2078mだそうです。大雪山というと本格的登山というイメージがありますが、スイス〜イタリアの国境を車で越えたときの標高が2149mでしたから、可愛いモンです。可愛いと言えば、いつぞやこの山に登ったときに背広・革靴スタイルで、しかも片手に本を持ち、読みながら歩いている御仁を見かけましたが、あれはいくら何でもやりすぎですね。ま、いろんな人が世の中に居ると言うことで…

 実は今年7.17に大雪山黒岳に登ったのですが、どピーカンの麓とは違って山頂は突風が吹き荒れ、皆様にご報告すべき何物もございませんでした。リベンジとばかりに、先週もこの赤岳を目指したのですが、やはり天候に恵まれず断念。満を持しての今日ということで、少し浮かれてるかも知れません。それが、冒頭の“ヤッホー”に繋がっている訳です。

 

チングルマ(2005.8.6 赤岳

 今年の北海道、積雪が多かったおかげで、花の開花・蝶の発生が遅れてしまったのですが、さすがお盆の一歩手前まで来ますと、ここの所の高温もあって、追いついたというか追い越されたというか…。エゾコザクラもいつぞや見た群生は見られず、チラホラと云ったところでした。
 ところで、本日はNさんとOさんにご同行頂いておりますが、Oさんは実に20年ぶりの登山だとかで、ご心配されていましたが、大丈夫ですよ。私の体力もそんなもんですから(笑)

 

ヒメクワガタ(2005.8.6 赤岳

 本日の目的はクモマベニヒカゲとカラフトルリシジミ。あわよくばウスバキチョウとアサヒヒョウモンといったところなんですが、銀泉台登山口から間もなくのポイントで、出会えるはずのクモマベニヒカゲの姿がありません。
 もっとも、クモマベニヒカゲが吸蜜しているはずの花が何も見あたりません。何でだぁ?時期が遅かった?でも、いつぞや、お盆に登った時にもたくさん姿を見たぞ!まぁ、ぼやいても仕方ありませんから、帰りに期待して先に進みましょうか。

 

カラフトルリシジミ(2005.8.6 赤岳

 “コマクサ平”直下の斜面 で、最初のカラフトルリシジミを発見。チングルマ、ミヤマリンドウ・ウサギギク…色々な花で吸蜜している姿を確認できたのだが、いかんせん距離がある。望遠で撮影したが、案の定解像度がイマイチ!
 しばし粘っていたら、チャンスはやって来た。私の目の前に止まってくれたではないか!そっと息を殺しながらシャッターを切る。その時事件は起きてしまった
 私は上り急斜面に向かって立っていた。爪先が上を向いた状態だ。従って全体重が踵に乗っていた。ところが、その踵の下に丸い小石があったらしい。前方に体重をかけ、少し前傾になった途端に踵がズルッと滑った。カメラを持った右手をかばいながら左手をついたら、岩にこすれてしまった。

 

ミヤマリンドウ・チングルマ(2005.8.6 赤岳

 左手負傷。沢水で泥を洗い流したら、左手首下10cmあたりに擦傷。その周りが青タン状態で打撲!うぬ ぬ!不覚だ!!歩いていてもズキズキと痛みだした。しかも時間とともに腫れてきたではないか。
 でも、まあご心配無く!悪ガキに付き物の怪我程度ですから(笑)
 ところで、写 真の説明ですが、紫のリンドウは分かっても、チングルマは?先程の黄色い花は?とお思いの方、チングルマの黄色い花は、枯れると褐色の綿毛のようになります。ま、タンポポみたいなものとお考え下さい。

 

赤岳山頂(2005.8.6 赤岳

 赤岳山頂です。この岩、見覚えのある方はご存知なんでしょうね。え?私?実は初めてなんです。いや、赤岳はきっと10回以上登ってると思うのですが、山頂までは初めてなのです。正直言いまして、私は山が好きな訳では決してありません。蝶に会いたい一心で、いわば、仕方なく登ってるだけなんです。
 山好きの方には、誠に申し訳ないのですが、皆さん何で山に登るのでしょうか?特に冬山に登る方の気が知れません。危ないから止めなさいよ。夏山でさえ、今回の私のように怪我しますから(笑)山頂に立ったら気分が良いですか?私、お酒飲んだだけで、気分良いです。本当に山が好きな方に叱られそうなので、止めておきますね。
 いつもなら、コマクサ平で蝶の写真を撮って降りてくる私ですが、蝶が少なかったので、勢いで登ってしまいました。山頂ではおにぎりとバナナを頂いて下山

 

カラフトルリシジミ(2005.8.6 赤岳

 下山途中、雪渓でまたコケました。もうコットンパンツはどろどろ。ここのところ仕事が忙しくて、マトモに寝てませんでしたから、足元がフラついていたのかもね。
 その後、ワタスゲの群生する池の周りでカラフトルリシジミが吸水に来てまして、結構な数を見ることが出来ました。夢中で吸水するカラフトルリシジミの前に親指を差し出すと、蝶が上って来ました。決して禿げ頭に巨大な蝶が止まった図ではありません(笑)私の親指に止まった小さなカラフトルリシジミです

 こうして見ると、名前には“ルリシジミ”と付いてますが、ヒメシジミの一種だということがお解り頂けると思います。その後、残念ながらクモマベニの姿はやはり見ることが出来ませんでした。うー欲求不満!!!


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