オナガアゲハ(2004.06.05 中札内村)

 4月の下旬に山梨県のK氏からメールを頂いた。カミキリと蝶と野草の写 真を撮っていらっしゃる方だそうだ。幾度かメールをやり取りしたが、礼儀正しく丁寧な言葉遣い。それより何より、自然を愛する方に悪い人など居る訳がないと、ご案内をかって出た。この時期本州から見えて、北海道でめぼしいものは…ま、とにかくジョウザンシジミをメインに中札内村へでも行ってみますか。
 出掛ける前に、お誘いをしていた、M氏もお付き合い頂けるとのことで、連絡が取れたので現地で落ち合う事にした。ところで、私であるが、寝起きにノビをしたら、何と左足がつってしまった。K氏の申し出もあったので、自動車の運転は諦めて、お願いすることにした。
 中札内に着いてすぐに飛び出したのが、これ…!十勝では希少種のオナガアゲハだ。過去にオナガアゲハの写 真は撮ったことがあるものの、十勝では初!K氏そっちのけで夢中になってしまったが、薮に飛び込んだオナガアゲハの姿は、かろうじてそれと分かる程度のものだった。

 

トラフシジミ2004.06.05 中札内村

 最初に入った林道は、ミヤマカラスアゲハだらけだった。K氏は1枚の写 真にミヤマカラスアゲハが3頭も写ったと大喜び。残念ながらアカマダラは見られなかったがサカハチとエゾスジグロ・キマダラヒカゲが無数!
 K氏は、初めて見るオオモンシロなど撮影されていたが、私が興味を惹くのは、これ。トラフシジミの春型!いやーこんなに沢山のトラフを見たのは初めてかも知れない。結構な枚数シャッターを切らせてもらったが、結局翅の表面 を写すことは今回も出来なかった。

 

野鳥の卵2004.06.05 帯広市

 次に目指したのは、ジョウザンシジミのポイント!しかし、そこへのポイントにはゲートがかかっていた。仕方なく逆戻りしたところで、今朝電話で待ち合わせをしていたMさんと合流することが出来た!やー携帯が圏外で繋がらないし、どうしようと思っていたので、良かった良かった!!“オナガアゲハ撮れたよ”と言うと“私もです”とMさん。待っていてくれている間に沢山のミヤマカラスとオナガに出会っていたらしい。
 ジョウザンのポイントへは下流まで下がって林道の反対側から入った。今年は発生が早かったので心配したが、かろうじてジョウザンシジミを見ることが出来た。シロオビヒメヒカゲも撮影できたところで、次はチャマダラセセリのポイントへ…しかし、残念ながら姿を見ることは出来なかった。代わりに居たのがギンイチモンジセセリ。そして近年このポイントでも増えているジョウザンシジミ。
 うろついていた私の足元から1羽の鳥が飛んだ。もしやと思い草原をのぞき込むと…はは、有りました。親鳥をきちんと確認できなかったのが残念!何もしないからねー。でも写 真だけ一枚撮らせてねー。
 
ところで、ここでMさんが面白いものを発見した。ムラサキベンケイソウだ。まだまだ花は咲いていないので、私には分からなかったが、植物に詳しいMさんのお手柄だ。きっとジョウザンが増えている理由は、この辺りにありそうなので、今後調査の必要がありそうな気がする。

 

ウスバシロチョウ2004.06.05 音更町

 さて、更に遠路訪ねて頂いたK氏に撮影して頂きたかったのが、ヒメウスバシロチョウとカラフトタカネキマダラセセリ。では、その多産地音更町のポイントへと向かいましょうか。この時期重要な吸蜜植物…チシマフウロを探してウロウロ!何だか少ないなぁ!時期が少し早かった?
 ようやく見つけたまずまずのチシマフウロの群生で、ヒメウスバを待つが、どうもウスバシロの方が多かったみたいだ。私はウスバシロの方が興味有りますけどね。でもK氏もMさんも撮影できた様子。良かったね!!カラフトタカネも少ないながら見ることが出来ました。はは、これで私の役目は果 たせたかなぁ(笑)

 今回、案内役を買って出ながら、K氏にはずーっとハンドルを握って頂いて申し訳有りませんでした。これに懲りずに是非またお出で下さい。今度はオオイチの季節にでも…

 

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